ぼくはこの夏“最後”になるかもしれない試合に
のぞむことになった。
最後というのは、別に“3年生の夏”というわけではない。
この不況時だ、家庭の事情だ、以前からの“持病”とやらで
学校をやめることになったのだ。
よくある話だが、別にぼくはエースでもベンチ入りもしていない
“ただの球拾い”要員だったので逆にこっちから“辞める”といっても
野球部員たちには何ら支障がない。と思ったのだが、
ここからが体育会系の悪い、いやいいところなのか、
ぼくが“嘘も方便”と考えて、隠していた“持病”のことを
部員の誰かがバラしやがった。
のぞむことになった。
最後というのは、別に“3年生の夏”というわけではない。
この不況時だ、家庭の事情だ、以前からの“持病”とやらで
学校をやめることになったのだ。
よくある話だが、別にぼくはエースでもベンチ入りもしていない
“ただの球拾い”要員だったので逆にこっちから“辞める”といっても
野球部員たちには何ら支障がない。と思ったのだが、
ここからが体育会系の悪い、いやいいところなのか、
ぼくが“嘘も方便”と考えて、隠していた“持病”のことを
部員の誰かがバラしやがった。