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帰ってきた“いつまでかけるか”

マイペースに日常を暮らす。

小説「ヒトゲーム」その2

2012-12-20 20:40:34 | 小説
ぼくはこの夏“最後”になるかもしれない試合に
のぞむことになった。
最後というのは、別に“3年生の夏”というわけではない。
この不況時だ、家庭の事情だ、以前からの“持病”とやらで
学校をやめることになったのだ。
よくある話だが、別にぼくはエースでもベンチ入りもしていない
“ただの球拾い”要員だったので逆にこっちから“辞める”といっても
野球部員たちには何ら支障がない。と思ったのだが、
ここからが体育会系の悪い、いやいいところなのか、
ぼくが“嘘も方便”と考えて、隠していた“持病”のことを
部員の誰かがバラしやがった。

小説「ホテル・フィクション」その4

2012-12-04 22:50:05 | 小説
ケータイの鳴る音で目が覚めた。
さては昼間の人に何かあったのかと思った。
同僚がメールをくれていたが、たいしたことはなかったようだ。
でも一大事になるところだったので、明日の朝はもっと誰よりも早く行って謝らなきゃ。
と、そこで昼間の“まかない”の残りを冷蔵庫の中のタッパに入れて置いていたのを
思い出した。その時には腹が減っていたので、残りをアッサリ食べた。
するとすぐ後眠くなってきた。
そして目が覚めると・・・。


~この小説に出てくるホテルはフィクションです。~



完。

小説「ホテル・フィクション」その3

2012-12-04 21:26:14 | 小説
しかし、疲れが体力的にも、精神的にも
ピークに来ていたのか、見かねた上司が
ぼくに早く帰って休むようにうながした。
それでは僕も気が済まなかったが
ここは冷静にならないと、と思い近くの寮へと
帰って軽く夕食を済ませ、うたた寝し始めた。


小説「ホテル・フィクション」その2

2012-12-01 07:11:12 | 小説
“料理”がだいぶ出来上がった頃、
周りのスタッフが騒がしくなった。
いや、“騒がしい”のはいつものことだから
別に気も留めなかった。
そして、お昼過ぎの2時半頃、
ぼくが作った“まかない”を食べていた時、
ある人が倒れるということがあった。
しかも、それがぼくが出した料理を食べた人だった。
ぼくもそれを聞いて倒れそうになったが
その後の応対は、ほかのスタッフに任せることとなった。
他の人たちは騒然としているが・・・。ぼくも
今後次第ではクビになるかもしれない。
“おわび”のつもりではないが、今後も“料理”で“仕事”で
返さねば・・・。