周期性四肢運動障害とむずむず脚の話

睡眠障害の一つ、周期性四肢運動障害とむずむず脚症候群患者の体験談を中心に、、、

終夜睡眠ポリグラフ検査について

2010-07-11 14:20:21 | 経験した症状
 前のエントリーで、私の検査データを示すと書いた。
 検査の名前は、終夜睡眠ポリグラフ検査という。検査の内容については、比較的イメージがつかみやすそうと思われる専門病院のウエブページ"にリンクを張らせていただいた。

 リンク先のページのイラストにあるようなイメージで、頭、胸、腹部、足にセンサー電極をつけ、指先には血中酸素濃度モニターの為のセンサーをつける。検査に行ったときに、電極装着後の写真を撮っておけばよかったと思うが、当時は思いもよらなかった。検査が始まる直前に、鼻の下に呼吸の気流を検知するセンサーをつければ準備完了である。

 私の経験した検査の流れを簡単に記す。
1.検査日の予約 これが一番大切。一泊の検査となる。一日に2名の同時検査が可能であるが、結構先まで予約が詰まっていたりする。
2.検査当日 
  午後5時頃までに病院に入る。
 ■検査室は、個室の病室。落ち着いた静かな環境で、大変寝やすい上質のベッドと枕だった。取りあえずパジャマに着替えて待つ。
 ■センサー、電極の装着:検査技師さんが取り付けてくれるが、小一時間を要する。粘着テープで固定する。脳波用の電極は、さらに外れないように、頭全体をネット包帯で覆って、顔面だけを出すようにする。この状態で鏡をみると、頭に大けがをしたか、脳手術でもした直後かといった感じだ。
 ■仮装着の状態で、一度、作業終了。病院の食堂で、夕食を頂く。
 食事後、呼吸センサーと血中酸素濃度センサーを除き、最終的な装着を完了。
 検査開始時刻、午後10時になるまで、本でも読んで過ごすことになる。
(参考としてあげたウエブページのイラストでは、検査機器と直接つながれてしまう感じだが、私の経験した装置では、コネクタで検査機器と各種センサーの電線を一括して脱着できるので、検査が始まるまでは、自由に動き回れる。
もちろん、検査中でも、コネクタを外してトイレに行くこともできた。コネクタ式ではなく、無線電波でデータを転送するタイプもあり、こちらの場合は、全く自由に行動が可能だった。)

 ■検査開始:
 検査開始といっても、午後10時に当直の看護師さんがやってきて、配線をコネクタに接続、鼻の下に呼吸センサーを貼り付けて固定、指先に、指先を挟み込むタイプの血中酸素濃度センサーを取り付けて固定。検査機器の記録開始スイッチをオン。
 部屋の電気が消されて、翌朝6時まで眠るだけ。
 痛みもかゆみもない。あえて言えば、血中酸素濃度センサーの指先を挟む力が強いと、時間経過と共に指の先が少し痛くなる。

 電極・電線を沢山取り付けられて、検査機器に繋がって眠れるのか・・・と思うが案外眠れているものだ。寝返りもできるし、上述のようにトイレにも行ける。

 ■検査終了:
 翌朝6時に、看護師さんがやってきて、検査機器の記録を停止。電極、センサーを外してくれておしまい。
 電極の固定に、導電性?のペーストを塗ったりしているので、頭を洗ったりできる(ように私の検査した病室はなっていた)

3.検査結果
 生データを集計した結果を頂いているので、それを示す。
検査結果1枚目

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 午前1時過ぎに数回と午前5時過ぎに、センサーを外してトイレに行っている。

 軽い睡眠中の呼吸停止が記録されている。

 睡眠深度は、1と2。3,4の深い眠りがない。


検査結果2枚目

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 間隔を、少し開けて3回ほど検査を実施。
 どれも似たようなものだった。

 検査結果がまとまってから、ドクターが言うには、、
 「睡眠時無呼吸ではないかと言うことで、来院されたのですが、、、確かに無呼吸状態はあるけれども、これは問題になるレベルではない。それよりも、別の病気が見つかりました。眠っている間に、手足の筋肉が繰り返し動いていて、その刺激で熟眠できない状態です。」

 左図、ミオクローヌス運動の集計。
 ミオクローヌス指数というのは、正常値は5未満。私の数値は、40。
 大変立派な『周期性四肢運動障害』ということになった。



4.治療開始後の検査結果
 診断がついてから、ドーパミン誘導体であるマドパー錠を夕食後に服用するようになった。当初1錠から始めて、半年ぐらいで3錠に落ち着いて、以降、そのままで日常の日中の生活には、全く問題のないレベルの睡眠が取れている。
 もちろん、多少調子の良い悪いはあるが、それは病気がなくてもある生体リズムのようなもの。手なずける感じで、流していくようにしている。
 治療開始後、6ヶ月目にもう一度、検査をした。ミオクローヌス指数が激減している。ただ、残念なのは、これは治ったというわけではなく、薬の力で症状が緩和されているということだということ。
これを書いている今も、右足のふくらはぎは、むずむず・じんじんという感じで存在をアピールしている。

 半年後の検査結果1

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 半年後の検査結果2

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まいまい)
2007-02-28 18:15:36
はじめまして。どの記事にコメントを書いてよいか悩みましたが、こちらに書かせていただきます。
病院での検査法が、大変細かく載せてあり、参考になりました。
実は、私の娘(6歳)が、周期性四肢運動障害ではないかとずっと思っておりました。
夜中、1、2時間またそれ以上、3秒おきくらいピクピクと手足を動かし、満足に眠ることができません。もちろん朝も起きられません。
横に寝ているとその動きがはっきりとわかります。
あちこちの病院にいきましたが。あるところではてんかんではないかといわれ、脳波もとりましたが、まったく異常ありませんでした。
また、精神的なことも疑われましたが、あまり思うような原因が見当たりません。
近くに睡眠外来がないため、なかなか受診できずにおります。当方岐阜です。
今かかっている、てんかんの専門の先生に相談したいとは思っているのですが、いかんせん畑違いなのではないかというのと、そのように検査できるシステムがないのではと思っております。
愛知県まで出れば何とかありそうですが、ちょっと遠いんですよね。
愚痴になってきましたが、ほっといて直らないのであれば、やはり受診、投薬しかないですよね・・・。
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Re:終夜睡眠ポリグラフ検査について (plmd)
2007-02-28 20:03:35
まいまいさま
 娘さん、ご心配ですね。睡眠外来が岐阜県には無いとのことですが、日本睡眠学会のホームページに当たってみましたら、4人ほど、日本睡眠学会の認定専門医が岐阜県にもいらっしゃるようです。
 このブログの左側のブックマーク欄にもリンクが張られていますので、そちらを参考にされてはいかがでしょうか。
 検査自体は、痛くもかゆくもありません。ちょっとセンサーの配線が邪魔なだけです。
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Unknown (まいまい)
2007-03-01 13:45:41
レスありがとうございます。
岐阜にもあるにはあるのですが、その多くがやはり睡眠時無呼吸症候群を診ているようで、私としては、また時間を使うだけのような気がしてなりません。
周期性四肢運動障害というのは、一般的に医師なら知っているものなのでしょうか。
思い切って名古屋まで出向いてみようかと思っています。
子供なので、どうなるかはわかりませんが、何もしずにはいられない状態です。
夜思うように寝られないというのは本当につらいことだと思いますから。
またお邪魔しに参ります。

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Re:まいまいさま (plmd)
2007-03-03 15:22:13
>周期性四肢運動障害というのは、一般的に医師なら知っているものなのでしょうか。

私の経験では、その辺は微妙なところだと思います。健康診断の問診票に書いたら「何ですか、これ?」と言われたこともあります。また、「知識としては病名知ってるが、確定診断のついている患者さんに会うのは始めてだ」と言われたこともあります。
 これは推測ですが、睡眠障害関係の認定専門医と言われる医師が知らないということはないだろうと思います。
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