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かものはし通信

他是不有吾

「世界が絶賛する『メイド・バイ・ジャパン』」

2011-03-07 22:11:40 | 
川口盛之助著「世界が絶賛する『メイド・バイ・ジャパン』」 ソフトバンク新書

やはりAmazonばかりに頼るのはリスクが高い。ときどきこういうことをやらかしてしまう。
本屋で中身を確認していれば、まず間違いなく、購入なんぞしなかった。

サブカルチャーが別に悪いわけではないし、それが日本の強みだといわれると、まあ確かにそうなってしまっているよな、と素直に思う。が、自分はまったく興味がない。従ってこの本は自分にとっては無用だ。それだけだ。

電車の中で漫画雑誌を読むビジネスマンが、とにかく気持ち悪い。
「もったいない」の次に世界に広めたい日本語は、「みっともない」だ。
それを狭量だと笑われるなら、それもよかろう。あと何十年でもこの狭量さを抱えて生きていくだろう。

「エリック・ホッファー自伝」

2011-03-06 16:04:12 | 
「エリック・ホッファー自伝 構想された真実」 作品社

勢古浩爾氏に触発され、エリック・ホッファーを試してみる。
恥ずかしいことに、勢古氏の著書を読むまで、ホッファーのことを全く知らなかった。
(文系の大学院出でもこの程度ってことだ。)

自分のようなせせこましい人間が、ホッファーの真似ができる訳がないが、こういう人生を羨ましいと思ってしまうのは恐らく、勉強し続けて前へ前へと突き進む生き方に疑問は感じずとも少々の疲れを感じているせいだろう。
「癒し」という言葉は好きではないが(「癒され」は今では最も忌むべき言葉だ)、かすかにそれを味わった一冊であった。

「数学的思考の技術」

2011-03-05 21:42:13 | 
小島寛之著「数学的思考の技術」 ベスト新書

日経新聞の夕刊で紹介されていたので、一寸興味が湧いて読んでみた。

なんだこりゃ?
「一見、バラバラに見える話題が、すべて数学的思考という縦糸で紡がれている様は、見事というよりほかない。」(日経新聞より)
ほんとか?
話がどんどんずれていって、挙げ句の果てに村上春樹か?

まあよかろう。春樹好きな皆々様は、何でも春樹に繋げたがる癖がある。
それに目くじらたてても仕方あるまい。

「経済古典は役に立つ」

2011-03-04 23:03:16 | 
竹中平蔵著「経済古典は役に立つ」 光文社新書

著者の政策、すなわち彼が主導した小泉内閣の構造改革については、評価が分かれるところであるのは、今さら語るまでも無い。
だが、そういう先入観は捨てて本著を読んでみると、素直に「結構面白い」と感じることができるのだ。へいぞーくん、なかなかやるな、と見直した。

素人向けの「経済学の歴史入門」といった風情である。「歴史の教科書に載っていたな」程度の記憶のアダム・スミスや、マネー本で名前だけはよく見かけるケインズ、シュムペーターなどが、具体的にどんな理論を展開し、それが社会にどう波及したのかが、気持ちよく頭の中に入ってくる。
取り上げられている経済学者たちが書いた本を、ちょっと手にとってみたくなる、そんな気にさせられるとは。へいぞーくん侮りがたし。

「思想なんかいらない生活」

2011-03-02 21:39:32 | 
勢古浩爾著「思想なんかいらない生活」 ちくま新書

立て続けに勢古さんである。
第4章までは、正直どうでもよい。大切なのは、第5章以降だ。
氏の、本に対する想い。ホッファーへの想い。「ふつう」であることへの想いに、正直少々胸打たれた。
著名人・インテリ・思想家をこき下ろすだけに終わらず、自分の依って立つ場所を模索し、見つけ、媚びを売ることなく孤高を貫く姿勢に、妙な羨ましさをも感じた。