20年以上前、
ボクのお爺ちゃんはこの世に別れを告げた。
今回は「父の父」のおじいちゃんの話。
ボクにとってそのおじいちゃんは
地理的に離れてること、
物心つく前に亡くなってしまったこともあり
母方の父に比べると
思い出が少ない。
祖父の名は
「石太郎」。
なんて無骨で不器用な名前だ。
そんな祖父だったが
今日、突然違う形となって
姿を現した。
うちのおかんは嬉しいことがあると
必ず家族全員に話す。
だから
皆が別々に帰ってきても
何回も同じことを喋る。
ボクが最初に家に帰ってきた。
ということは
あとは姉と父にそのことを話すわけで
あと二回はこの話を聞く。
その話とは、こんな感じ。
今日、大阪にいる祖母(父の母)のもとを
ある人物が訪れたそうな。
その人物とは、祖母の兄。
年齢は90歳を超えると思われる。
祖母の兄は右手に100万円を持って
妹(祖母)の前に現れたそうな。
そして
「俺の人生も、もう長くは無い。
石太郎君には生前、非常にお世話になった。
俺がこのまま死んだら
遺産は俺の妻の側に渡ってしまうだろう。
だから今日、ここに100万円をもってきた。
これは感謝の気持ちだ。
どうかこの100万円を
君たちの子供たちとわけあってくれ」
そう言って
ポンと100万円を置いて
去っていったそうだ。
祖母はこのお金を5人いる子供達、
つまりボクのオヤジ達にわけることにしたそうだ。
我が家はお金に対して執着心が全くない。
変なもらい方するくらいなら
もらわない方がいい。
だけど、
そのお爺さん(祖母の兄)の気持ちが
孫としても本当に嬉しい。
20年以上前に生きていた祖父の生きてきた証。
祖父の性格とかは全然知らないけれど、
そこには確実に
祖父を慕う人がいて・・・
人間、誰でも亡くなってしまうもの。
でも
この世を去ってからも
誰かの心に感謝の気持ちが残り、
その人が最期を想う時に
思い浮かべてもらえるような人生が送れたら
どんなに素晴らしいことか。
ふとしたことで
祖父の「人徳」を垣間見れた出来事だった。
そんな祖父が
息子である
ボクの父につけた名前は
「“徳”次」。
徳を大切にしろよ、との思いがあったのだろう。
20年以上経った今
祖父は
父に対して、ボクに対して、
人間のあるべき生き様を教えてくれたようだった。
ボクのお爺ちゃんはこの世に別れを告げた。
今回は「父の父」のおじいちゃんの話。
ボクにとってそのおじいちゃんは
地理的に離れてること、
物心つく前に亡くなってしまったこともあり
母方の父に比べると
思い出が少ない。
祖父の名は
「石太郎」。
なんて無骨で不器用な名前だ。
そんな祖父だったが
今日、突然違う形となって
姿を現した。
うちのおかんは嬉しいことがあると
必ず家族全員に話す。
だから
皆が別々に帰ってきても
何回も同じことを喋る。
ボクが最初に家に帰ってきた。
ということは
あとは姉と父にそのことを話すわけで
あと二回はこの話を聞く。
その話とは、こんな感じ。
今日、大阪にいる祖母(父の母)のもとを
ある人物が訪れたそうな。
その人物とは、祖母の兄。
年齢は90歳を超えると思われる。
祖母の兄は右手に100万円を持って
妹(祖母)の前に現れたそうな。
そして
「俺の人生も、もう長くは無い。
石太郎君には生前、非常にお世話になった。
俺がこのまま死んだら
遺産は俺の妻の側に渡ってしまうだろう。
だから今日、ここに100万円をもってきた。
これは感謝の気持ちだ。
どうかこの100万円を
君たちの子供たちとわけあってくれ」
そう言って
ポンと100万円を置いて
去っていったそうだ。
祖母はこのお金を5人いる子供達、
つまりボクのオヤジ達にわけることにしたそうだ。
我が家はお金に対して執着心が全くない。
変なもらい方するくらいなら
もらわない方がいい。
だけど、
そのお爺さん(祖母の兄)の気持ちが
孫としても本当に嬉しい。
20年以上前に生きていた祖父の生きてきた証。
祖父の性格とかは全然知らないけれど、
そこには確実に
祖父を慕う人がいて・・・
人間、誰でも亡くなってしまうもの。
でも
この世を去ってからも
誰かの心に感謝の気持ちが残り、
その人が最期を想う時に
思い浮かべてもらえるような人生が送れたら
どんなに素晴らしいことか。
ふとしたことで
祖父の「人徳」を垣間見れた出来事だった。
そんな祖父が
息子である
ボクの父につけた名前は
「“徳”次」。
徳を大切にしろよ、との思いがあったのだろう。
20年以上経った今
祖父は
父に対して、ボクに対して、
人間のあるべき生き様を教えてくれたようだった。