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ぺるりの今日

観たもの、読んだもの、主観をたっぷり交えて感想書いてます。
藤原竜也さん、superflyにどっぷりはまり中。

もろもろの情報

2013-08-12 | 藤原くん関連
私は情報の入手が遅いですからね~。
皆様すでに入手済みとは思いますが。
藤原くん関連の情報です。



いねむり先生
9月15日(日)夜9時からです~~!!
公式サイトが更新されてまして、とてもやわらかな雰囲気です。
あと一月!



シレンとラギのブログに、7月の試写会のレポートが載りましたよ。
じゅんさんとの楽しい会話が掲載されてます。
かつみんネタで思いっきり盛り上がってはるわ~。

テレビで流れたときは、(試写会の日に)克実さん海外旅行にいってることに
されちゃってましたもんね。
(「※ウソです」ってでっかく表示されてましたけど)


それと掲載情報もありました。
CINEMA★CINEMA(学研パブリッシング) 8月5日発売

夏になると・・・

2013-07-29 | 藤原くん関連
夏になると、なぜか無性に「身毒丸」が、観たくなりませんか?

どろどろとしたアングラ感が、夏に合うせいでしょうか。

ああいう世界への道が開けるとしたら、夏のような気がするんですよね。

しかも、夜。



1時間半と短い芝居ですし。ぐったりと暑い夏の熱帯夜にぴったりの作品です。



・・・・で、この間、DVDを観てしまいました。「身毒丸 復活」。


おどろおどろしいアングラ空間の中で、この藤原竜也の清浄さって何なんだろう。

真っ白な光を纏っているんですよね。

母から女になる加代子さんも、すごい迫力。



身毒と撫子の激しい閃光のような愛憎って、えも言われぬ魅力ですね。

なんど観ても飽きないわ~。

あ~。この夏の間に、また観ると思う。





舞台「木の上の軍隊」役者さん

2013-06-16 | 藤原くん関連
「木の上の軍隊」は演者の表現力も素晴らしかったです。
本当に3人だけで演じているのか、疑いたくなるほどの広がり。

台詞術と動きで、笑いも悲しみも客席に伝えきる。
それぞれが、それぞれの役割を果たすプロの仕事でした。

山西さんは、下手な人が演じたら、ただの嫌な上官になってしまったかもしれないけれど、
山西さんだからこそ、どこか愛嬌があって、憎めなくて、気持ちも理解できてしまうそんな上官でした。

片平さんは、人間じゃない存在だけど、ときどき人間も演じる。絶妙な立ち位置と存在感をキープ。
声も、そういう役にぴったりでした。

藤原くんは、純粋無垢で可愛らしい新兵。それでいて、抱えた悲しみも憎しみも見事に表現してみせる。
彼の演技に、客席がシンと静まりかえる場面が何度もあった。そして、すすり泣きも。
台詞1つ1つに、丁寧に感情がのっていて、客席の隅々まで届けきる。
彼の演技は肉眼では表情が見えない後ろの席で観ると、その力量がよりはっきりとわかりますよ。
今回は、まさにそういう後ろの席での観劇でしたが、声だけで表情が浮かび上がってくるほどです。
観客を揺さぶる演技というものを体感させてもらいました。


それにしても、山西さんと藤原くんは、アスレチックしながら、膨大な台詞もしゃべっている状態。
あの運動量で、息切れせず台詞が言えるって(しかもクリアに)一体どんな身体能力の持ち主なのよ。
役者ってすごいなと、感心してしまいました。


客席は平日なのに超満員でした。しかも、老若男女、年代層も様々という感じ。
笑いの演技が素晴らしかったと、大阪のおっちゃんが言っているのを耳にしました。
(大阪人が笑いを認めるってすごいぞ)


舞台「木の上の軍隊」の感想

2013-06-16 | 藤原くん関連
「木の上の軍隊」大阪公演初日(2013.5.16)の感想です。
千秋楽が終わったので、ネタバレの感想アップします。

******

「良い芝居」の見本のような舞台でした。
観られたことに感謝してしまうほど。

良い脚本と、良い演出と、良いスタッフと、良い役者
やっぱり一流人の仕事はすごいですね。

シンプルなセットなのに、すごく洗練された感じがすると思ったら、美術はあの松井さんでした。


場面転換はなしで、役者が動く。
道具に頼らない芝居もいいな。
現在と過去、時間を自在に飛べる演劇の醍醐味も味わえる。


まず、脚本がよかった!
当然ながら井上ひさし作品とはカラーが違います。
井上ひさしは井上ひさしだし、蓬莱竜太は蓬莱竜太です。
井上作品を井上ひさし以外の誰かが書くことはできません。

それは当然として、私が素直にすごいと思ったのは、
「井上ひさし」に引きずられることなく、「蓬莱作品」を書き上げたこと。
たぶん、蓬莱さんが自分を見失ってしまっていたら、成立しなかったのではないかと思います。

しかも、きちんと自分の作風を出しながら、井上ひさしが、沖縄の何を描きたかったのか、
そこにきちんと答えが出ていて、その答えは絶対的にブレなかった。

戦争が遠い過去の出来事になってしまった日本と、現在もまだ渦中に置かれたままの沖縄。
その埋められない溝が浮き彫りになっていく。

現代の沖縄と日本の姿が、2人の役者の上にくっきりと浮かび上がる。
それのみならず、人間の心、本性までが暴かれる。


もう、ブラボーだ。


日本の側に属する私には、ぐさりぐさりと突き刺さる台詞が多い。
沖縄のことを知らなさすぎるなと思わされた。
私たちの世代は、個人で調べない限り、沖縄の歴史と抱えている問題とを学ぶ機会はほとんどない。
沖縄戦の記述は教科書1ページ分もないのではなかったかと思う。
特に何かが記憶に残るはずもなく、多くの命が失われた歴史を故意でなくても放置してしまう。
沖縄でデモが起きても、ニュース以上のものにはなりえなかった。

沖縄が何を犠牲にされて、何を抱えているのか、
この舞台はその描ける一杯を描いた。
そういう印象を受けました。


その言葉を届け切った役者陣の力にも脱帽の一言。たった3人と思えない広がりでした。
藤原竜也が発する台詞からは、沖縄の悲しみが立ち上り、
山西惇からは、無神経な日本が暴きだされる。


木に登る前より木に登ったあとの方が太っていたという事実
木の上で2年も共に過ごした2人が、下りてからは一度も会ってないという事実
その事実が全て納得できてしまった。
それほど上官と新兵の2人はリアルだった。


慣れというものの恐さ。
人の悲しみは結局は他人事という悲しさ。
沖縄が信じるしかできないという現実。

色々なものが胸に迫る、上質な舞台。


中学生には少し難しいかもしれないけれど、高校生には是非見てほしい舞台。
見て何かを感じるべき舞台。
私がもし、高校のときにこの舞台と出会っていたら、教科書がいかに表面的かを知れたと思う。
数行にあっさりと書かれた歴史に実は、
友人を奪われ、思い出を汚され、変わり果てていく故郷を見つめるしかない人たちがいること、
今もなお続く悲しみがあることを知ることができるだろうと思います。


うわ~!!ど~しよ~!!

2013-06-15 | 藤原くん関連
どうしましょう!!!この知らせ!!




ドラマ「いねむり先生」で

藤原くんと西田さんが共演!!!!




私の(狭い)センサーにビビッと来た俳優2人の共演!!!

あ~もう夏なんてなくていい!早く秋になってくれ~!




しかも監督は源監督!!!

あの、「遺恨あり」の監督ですよ!

その上、上の2人以外にも、よく揃ったなと思わず言ってしまいそうになるほど豪華な俳優陣!




あ~。待ちきれない。
心から楽しみなので、ネタバレなしで頑張ります!

(楽しみな作品ほど、ネタバレしない主義なんです)


祝!

2013-05-31 | 藤原くん関連
いや~おめでたいですね~!!

藤原竜也さんご結婚おめでとうございます!
(正確には年内らしいですが)


この間みた舞台の感想アップする前に、まさかの嬉しい報告~!!!

仕事が夜からでよかった~。ミヤネ屋無事に録画成功!

録画だけして出勤したので、帰宅してから見てみてたら、総力特集みたくなってた(笑)



いや~微笑ましい、いい会見でした。

周囲とよく相談したうえでの、なんかもうこれ以上ない完璧なタイミングでしたね。


我が家では、祝いのワインで乾杯!(←身内でも関係者でもないのに、めでたいことにはのっかる大阪人)



しかし、やっぱりワンドショーでこんな大騒ぎになるんですね~・・・。

演技してないときは、ふつーな雰囲気の方だから、(ついつい芸能界の人だというのを忘れてしまうくらいですが)

ワイドショーみながら、あ、そっか、そういえばそうだったって感じ(笑)



ひょっとして、いまやってる舞台が、独身最後になるかな?

いろんな意味で観にいっててよかった~~。

まだ、千秋楽控えてますから、頑張ってくださいね~!


これから先の作品がまた、楽しみですね~。

何はともあれ、おめでとうございます!






舞台「木の上の軍隊」大阪初日

2013-05-17 | 藤原くん関連
なんとか、スケジュールを調整して、無事に観劇することができました~。

また、詳しい感想は舞台が千秋楽を迎えてからアップしようと思います。

今回は、内容には触れないおおまかな感想を。


私が、今年楽しみにしている作品の一つとして挙げた今作。

「井上ひさし亡きあと、非常にリスキーな企画だけど、新たな才能との出会いになるかもしれないから楽しみ」
と、この舞台に期待を寄せていました。


結果として、その期待は全く裏切られることはありませんでした。

いや、むしろ、想像以上。


もちろん、井上ひさし本人の作品ではないのですが、

井上ひさしが、沖縄の何を描きたかったのか、少なくとも作り手たちはその答え出して臨んでいると感じました。

ブレは一切なかった!


本当に「よく企画して、よく書いて、よく演じた!」に尽きます。

良い芝居を観たという充足感。それに満たされながら劇場を出ました。


大阪初日は、お客さんも最高でした!

老若男女幅広い年代の客層でしたが、

カーテンコールが熱い!

この極めて困難な企画の成功を讃えるかのような、渾身の拍手!

全然鳴り止まなくて、なんと初日から5回のコール。

舞台上の出演者の皆さんと、観客が、成功の感動を分かち合っているような、そんな素敵なカーテンコールでした。

5回目なんかは、「もう一回出てこ~い」と言わんばかりに、客が手拍子で催促(笑)

出演者の皆さん、笑顔で出てきてくれました。



一夜あけても、まだ余韻に浸ってます。

いい舞台だった。




一つ気になるお花が届いていました。

祝・御誕生日として藤原くんへ

新番組スタッフ一同より

ですって。

番組名も入ってましたが、まだ発表前だと思うので名前はふせときますね。







「藁」の意味は

2013-05-10 | 藤原くん関連
「藁の楯」の一連の番宣も終わりましたね。
忙しい時期に重なってしまったので、バタバタしました~。


大沢たかおさんの名言
「エビフライはタルタルソースを食べるための棒だっ!」

には、思わず膝から崩れ落ちましたよ(笑)

男の人が独り身だとこんな感じになりそうだなっていうイメージを
そのまま生きちゃってる人ですね。


webのインタは

「三池監督×大沢さんの記事」と「三池監督×藤原くんの記事」の違いが面白ろくて。


大沢さんは主演の務めを果たすように、しっかりしたコメントをされるのに対し、
藤原くんの場合は「子どもたちにトラウマを」なんて言う監督の最近の素晴らしきポリシーまで飛び出ちゃって(笑)

ははは。おもろい。

私は、深作監督の「バトルロワイヤル」で、ある種いい意味での映画へのトラウマを持たせてもらったので、
そういう経験はあるほうがいいと思ってます。若いうちにね。できれば10代で。

映画、すげー!っていう、マジの衝撃ね。

そういう一作と出会えた人は幸せだと思うな~。(もちろん私は幸せです。出会えましたから。)



それでですよ。

この映画の題名「藁の楯」について、観てるときは気にしなかったけど、そういえばと考えてみました。

映画を観るまえは「藁」が清丸で、「楯」がSPだろうと思っていたのですが、

観終わってみると、ああ、「藁」とは「人間の正義」のことかと得心。

要人ならなんの疑問もなく守るけど、凶悪犯を守ることには疑問をもつ。

人間の命は平等に尊いといっていても、実は相手によって変わってしまう。

あやふやな人間の正義は、まさに「藁」に例えるべきものであると言うところかな。


パスカルの「人間は考える葦である」という言葉があるけれど、この「葦」を「藁」でいってみたということでしょうかね。

でも、そうなると、「藁の楯」は商業的娯楽作品ではなくて、ミニシアター作品としてみてみたいなという思いがふつふつと。

SPと凶悪犯の2人に絞って、もっともっと人間の心理をえぐってね。人間の心の奥底にある戦慄の恐怖!!みたいなの。

この役者陣なら可能だし、子どもたちのみならず大人にもトラウマ与えちゃいましょうよ。

監督!撮ってみませんか~?「裏・藁の楯」

観たいの私だけだったりするかもだけど(笑)




映画「藁の楯」

2013-05-06 | 藤原くん関連

昨日この記事アップしたんですけど、フロイトの用語にミス発覚!
うる覚えだったもので・・・
書き直しておきますね~

用語が変わるだけで言いたいことは一緒です。


さらに、前の記事にコメントいただいていたのに、昨日コメントチェックし忘れてまして
大変失礼いたしました!



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ファースト・デイに観てきました~~。
この映画を観て判明したことが1つ。それは・・・

映画の好みはそれぞれ

ってこと。


これから映画の感想書きますけども、最初に言っておきます。
私は、この映画を面白いと感じる感覚を持ち合わせていませんでした。

しかし、私とは違う感覚の持ち主が、ごく身近におりました!
というわけで、せっかくなので、面白く感じた派と面白く感じなかった派の感想を両方書いてみようと思います!

大雑把にこの映画を評しますと、映画の芸術性を重んじる人には観辛く
エンターテイメント性を楽しめる人には極上の作品に仕上がっているといったところでしょうか。


最後に、どうしてカンヌがこの作品に目をつけたのか
(普段カンヌに選出される作品と比べると、やはり異色です)
あ~ここかなっと思ったことがあるので、それも触れておこうと思います。

(ま~エンタメ作品について、真面目に語るのも野暮ったいけど、私の性分なもんで
 いつものことながら、ついてこれる人だけお付き合い頂ければと思います)

ちなみに、ネタばれは、ガンガン入ると思いますので、(そんなとこまで考えて感想は書けない)
ネタばれしたくない!という人は遠慮は要りません。スルーをどうぞ。

ネタばれはしたくない、しかし、他人の感想も気になるという人は、映画を観てからもう一度どうぞ。
(自身の備忘録を兼ねているので、記事の削除は基本しません)

ネタなんてバレてなんぼのもんじゃいという人は、止めません。今すぐどうぞ。



*********



さあ、各自判断はしていただけましたか?


大丈夫ですね?



それではGO!



*********


まずは私(面白く感じなかった派)の感想から。


ストーリーがかなり強引に繋がっています。その上、随所にある“突っ込みどころ”に気が散ってしまって
「気ぃ抜きすぎやろ」とか「今撃たへんの?」とか、疑問が湧く湧く。。

結果、話に集中できず、感情移入もせず、ただただ俯瞰で鑑賞。
売りの1つであるスピード感も、う~ん。新幹線どころか各停に乗ってる気分でした。

特に、私にとって観辛かったのは感情を言葉で言ってしまうところ。
何かのインタビューで、監督が悲しみを分かりやすい音楽で表現するのが嫌いと言われてましたが
私は、感情を言葉で言われるのがダメなのです…


銘苅も、神箸も、あ~それセリフで言っちゃうんだ?
と思ってしまって。
どうしても映画に気持ちが乗っていかない。

タクシードライバーが語ったことも普通にニュースで流すようにして~。
ニュースという客観的視点で言ってほしいのに、誰かの言葉にしてしまったので主観になっちゃって
ああいう台詞を主観で言われると、それこそイラッ!としてしまう。


その点、清丸は言葉に出すことが少なかったので私からしたら一番鑑賞していられるキャラでした。


部品部品を集めて整然と並べはしたけど、溶接はしてませんといったストーリーのガタガタ感
溶接していない部分は俳優の演技と輸送手段の乗り物とで力ずくでガーンと繋ぐ感じ

例えるなら年季の入ったローラーコースター
ガタガタガタと走行し、カーブでガゴーン!ガゴーン!ってなりながら、ガダダダダダダとスタート地点に戻ってくる


演者の力量が足りなければ、作品として成立しなかったかもしれない。
そんな印象を持ちました。




さて、ここからは、母(面白く感じた派)の感想に行きます!


今書いたように、私がなかなか集中できずに苦闘していた横で、ものっすごい楽しんでいた人が!
一緒に行った母親。

終了後の第一声

「私が寝ないなんて!」(←そこが基準(笑))

と感動しきり。

「大沢たかおええわ~!」「たっちゃんうまいわ~!不気味さがよく出てるわ」「考えさせられたわ~!」
と一晩経ってもまだ興奮さめやらない様子で、翌朝も語っていた。


…意外!!!(-д-;)!!!!
絶対途中で夢の国へ飛び立ったと思ったのに(←母親の特技)

いったい、いったいどこに面白さを見出したのか!?
母にインタビューを敢行!

「ただの殺し合いの映画だと思っていたから、そういうのではなく、お金のことや、被害者のことなど
考えさせられるところが多かった」

とのこと。


私が面白いと言う作品ではことごとく、撃沈していた母が
私がきついと思った作品で起ききるとは!

これほどまでに人の好みは違うのかと衝撃を受けた夜でした。
私は本当にこの人の腹から生まれたのだろうか

(はたして私と母が一緒に観に行って2人とも面白いという作品はこの世に存在するのでしょうか)



総括すれば、この映画は、観る側の嗜好によって、意見が真っ二つに割れる作品となるでしょう。





でもね、これは自分でもびっくりしたけど、観終わったとき、体は確かに熱くなっていたんです。
ストーリーに入り込めないでも、緊迫を感じていたんでしょうね。
(それは、たぶん演者のみなさんの成した技でしょう)

こういう映画は好みじゃないという人でも、演者の演技術に身を任せてみるという楽しみ方があります。
どういうことかと言うと


無理は承知で、なるべく客観的にこの映画を表現してみようと思いますが

「0」から「0」なんですよ。
私、上でローラーコースターに例えましたけど、そうなんです。なんやかんやあるけれど、結局はスタート地点に戻ってくるんです。
別に、何かが解決したわけでも、誰かが成長したわけでもなく、ただ色々起きた。というだけ。 

それをやってのけたのは清丸というキャラクターだろうと思います。
もうね、清丸に振り回されただけ。

銘苅と白岩は劇中でこのキャラクターに振り回されますが、それを通して、観客も振り回される。
そして、あの最後の台詞。あれで一気に、強引に、振り出しに戻らせられる。

なんだったんだ一体!この2時間は!?
って、そんな感覚になった。


何が起きるかが読めない、まるでホラー映画を観ているときのような緊張感。
清丸が画面に写ったとき、ドロリと空間が歪んだように見えた。

私が秀逸だと思ったのは、母親が自殺したというニュースを聞いたときの表情。
え!?と思わされた。

「お前、そんな心持ってたんか!?!?」と振り子がギューン!

しか~し、その直後の白岩に対する出来事で、またギューン!

この時点で、観てる方はゼエハア。

「すっげー」って、お前が凄いわ!
清丸が、バッて起き上がった瞬間、「きゃー!」
なんと客席から悲鳴
お客さんナイスリアクション!!
ナイスリアクション賞があるなら、是非とも贈呈したい。

というか、ホラー映画以外で、客席から悲鳴があがるのを私は初めて体験したかも。

そして、とどめのあのラスト。もう、チーン。。。
揺れてた振り子がピタッ。


まあ、もう、そんな感じでした。
振り回されるという楽しみ!それがありました。



あ、そう、最後にカンヌが選んだわけについてですけど
私的には、銘苅と清丸との対峙のシーンにあるのではないかと。

この間、フロイトについて、読む機会があったんですけど、
あの対峙シーンって、フロイトの精神構造(心の三層構造でしたっけ)の図みたいに見えてきて。

リビドーとスーパーエゴ(超自我)

リビドーは言ってしまえば、欲望のまま突き進む(しかもフロイトは性衝動と定めているらしい)
スーパーエゴは教育やしつけなどによって育まれる良心

スーパーエゴがリビドー(衝動)を抑圧している。(ちなみにエゴ(自我)は、その調整役とのこと)
それが人間。

・・と、まあ、そういうような解説が載ってました。


銘苅はスーパーエゴなのよね。
「仕事がなかったら殺している」と言っていたけど、まさにそれが象徴していたかな。
清丸との対峙でリビドーが顔を出すけど、それをなんとか制しきった、そんな姿に見えました。


片や清丸。これは、リビドー。
あらゆる超自我(スーパーエゴ)を獲得しなかった人間・・・というより動物

社会的にどう見られるかなんて、微塵も感じていない。
自分自身の利害さえもみれない。もちろん、後先も。
その場、その場の衝動だけで突き動いて生きている。
母親のことを思って泣いたのも、人間的というより動物的。

「人間のクズ」というより、人間の皮を被った「猛獣」でしたよ。

松嶋さんが、「もの」を運んでいる気分で演じたと言われていましたが、確かに「もの」と思っていたからこその
白岩のポカでしたよね。
「猛獣」と認識していたら、やらかさなかったのではないですかね。
猛獣に背は向けないし、油断もしないでしょ。


というように、哲学的思索ができるという点で、カンヌが気に入りそうかなと。
フロイトはフランスの人ではないけど、フランスって、哲学が好きそうなイメージがあるので、
学問的に楽しんで観てくれそうですよね。


しかし、まあ、藤原くん。
もう、かれこれ10年近く、藤原竜也という俳優に興味をもって、出演作は、ほぼ全部観てますが、
「人間のクズ」を「獣」で演じきる、その天性の演技勘には本当に飽きることがない。


つい昨年の12月に、15歳を瑞々しく18歳を溌剌と表現して、舞台狭しと躍動していたのにね。

この無尽蔵の才能の開花を、これからも見届けていきますよ。


・・・・気付けばめっちゃ長文。

ええ!!意外!

2013-04-19 | 藤原くん関連
映画公開に向けて、メディア露出が増えてあたふたしている昨今ですが、
びっくりニュースが。。


「藁の楯」がカンヌ国際映画祭に出品が決まったそうです。

えええ~???
カンヌってこんな作風の映画、選ぶっけ???

いや、私が無知なだけ?
と思ったら、欧米の関係者もこのような作風の出品は異例と言っているとか。
そうよね。

WOWOWのカンヌ特集をちょくちょく見ますけど、芸術性、作家性の強い(←私好み)の映画が多いですもん。
「誰も知らない」も見たよ。
正直、本当に意外。


何はともあれ、藤原くんの出演作は、ベルリン(「パレード」)とカンヌ(「藁の楯」)
三大映画祭のサンブンノニを制覇することになりますね。
(部門が大きかったり小さかったりしますが)
「パレード」はいわゆる作品賞を受賞しましたから、どうせ出すなら受賞も狙ってほしいところです。
(簡単に獲れるものではもちろんないですが)

あと残すはヴェネツィア!


海外でどう受け止められるんでしょうね。(日本人とは、笑いのツボや感性がまた違いますから)
反応を楽しみに待ちます。