ペコリーノのBL読書日記

BLスキーのペコリーノのBL読書日記。素人の感想&個人的な覚書です。100%自分向けのためネタバレ全開です。

「この禁じられた愛に」池戸裕子・著 イラスト・桃山恵 ワンツーマガジン社アルルノベルズ

2009-01-23 22:43:46 | ボーイズラブ小説
「この禁じられた愛に」池戸裕子・著 イラスト・桃山恵 ワンツーマガジン社アルルノベルズ
 2007年6月10日初版 232ページ 857円+税

 多分・・・初池戸作品だと思います。

 ストーリーは・・・
 戦後、利権争いを繰り広げ対立してきた三条と葵の二大企業。その次期頭首として、生まれ落ちた瞬間から競い合ってきた三条雅人と周防久仁彦は、8月の避暑地で偶然出会う。心臓の音が聞こえそうなほどの静けさの中、急速に距離を近づけていく二人。そしてついに越えてはならない一線を越えてしまう。見つめ合い、口づけを交わすだけで火照り歓喜に震える二人の体は、驚くほどの早さで熱く昂まり…。憎しみ合う運命の歯車が、いま動き始める   というもの。

 池戸先生といえば、BLやらラノベやらで125冊ほど本を出されている模様。
 100冊以上・・・って、すごいですよね。

 それだけ出されていても、なぜか読む機会がなかったのですが、友人からこの本をもらったので読んでみました。
 タイトルからして「ロミオとジュリエット」っぽいですが、予想通りのお話でした。
 対立する家に生まれた二人は、同じ名門校に通い、互いを意識しつつ、交流はありませんでした。
 しかし、夏期休暇で訪れた別荘地で顔をあわせた二人は、お互いに好意を抱いていることに気づき、廃屋で密会。あまり間をおかずにセックスまで発展します。
 家同士のことでは悩んでも、男同士で悩むことがないのが不思議。
 
 主人公は三条(受け)ですが、攻めの葵から「好きだ」「会いたい」と押され、ひたすら「どうしよう」と悩んでいます。
 葵の婚約騒動やら、三条に求愛する男やら現れるのですが、ひたすら三条は「どうしよう」と悩んでいるだけで、自ら動いて解決しようとはしません。
 「どうしよう」と悩んでいるうちに、葵が動いて解決して終わり。

 文章は読みやすいですし、話もわかりやすいのでするする読めるのですが、何も胸に迫ってくるものがないのです。
 BLのベテラン作家さんの駄作によくありがちな、読めるけど面白くない・・・という典型のような作品だと思いました。
 設定はドラマチックなのに、なぜ、ここまで盛り上がりらない話になってしまうのか・・・。
 
 これが池戸先生の作品の中で駄作の部類に入るのか、それとも普通の作品なのか・・・どちらなのでしょうね。

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