「淫靡な関係」愁堂れな・著 イラスト・宮本佳乃 ムービック ゲンキノベルズ

「淫靡な関係」愁堂れな・著　イラスト・宮本佳乃　ムービック　ゲンキノベルズ
　2006年10月31日初版　230ページ　857円＋税

　愁堂先生お得意の流され受けのお話です。

　ストーリーは・・・「その声、隣りに響くんじゃないの?」光溢れる静粛な学園。扉ひとつ隔てた場所で交わる教師と生徒の背徳の日々―。北原は母校で教師として勤め始めるが、在学中から教師の大河内に秘めた恋情を抱いていた。その想いを生徒の成川に知られた北原は、脅され至る場所で犯される。エスカレートしていく要求に身体だけが自分を裏切り、慣れていく。過去の傷を抉る欲望に塗れた行為を嫌悪すべきなのに、拒みきれず淫靡な関係は続き…。愁堂れなのセンセーショナル学園ラブ　というもの。

　弱みを握られてしまった教師・北原は、成川にレイプされてしまった上、レイプ時の写真を取られてその後も関係を強要されます。

　イヤイヤ始まった関係ですが、北原のやつれようを不信に思った擁護教諭が「成川にレイプされたのか？」と尋ねても、北原は否定します。
　というもの、一見、乱暴な成川の行為の中に、優しさを感じていたから・・・ってちょっとご都合主義過ぎるようにも思いますが・・・。

　北原は高校時代、同級生に輪姦されたことがあり、いろいろあって、レイプ現場でもある高校に就職しています。
　徐々に明らかになる北原のつらい過去。そして意外な悪役とは！？ってあとがきで愁堂先生も言っておられますが、有る意味二時間サスペンス調。
　エロもふんだんにあるところが、今の二時間サスペンスとは違うところでしょうか？