「契愛-ちぎり-」あさひ木葉・著 イラスト・稲荷家房之介 ワンツーマガジン社アルルノベルズ
2008年10月10日 242ページ 857円+税
あさひ先生の作品は久しぶりでした。前回読んだのは昨年の8月でした。
ストーリーは・・・恋人を半島系麻薬組織“青”に奪われた、公安部警視・星城貴一。絶望と悲嘆に沈んでいた星城を、獣のような激しさで、部下の鏑木は奪おうとする。「共に堕ちてやるよ」と囁かれ、星城は理性を捨て、復讐の道を歩きはじめた。忠誠の代償に躯を要求する鏑木と、淫らな主従関係を結びながら…。やがて、宿敵“青”と対峙し、非情な命令を鏑木に下すことになった星城の心は乱れる。道具でしかなかったはずの男は、いつしか失いたくない存在に変わっていたのだ。怜悧な美貌の警視と情熱的で野獣のような部下、一途な殉愛の行方は というもの。
あさひ先生のシリーズ作品のスピンオフ作品ですが、イラストレーターさんが変わっていたので気づきませんでした。ちなみにもとのシリーズは読んでいません。
あくまでこの作品はスピンオフということだし、主人公も違うので、前作を読んでいなくてもそれほど困らないかな?と思っていたら・・・・・・。
前作までにこの本の主人公・星城は登場していたようで、敵対する組織に恋人とともに捕らえられ、敵に陵辱されたあげく、恋人も殺され、それが原因で復讐の鬼になったという設定のようです。そこら辺の事情が「あったこと」として描かれていて、この本では本当にちょっとだけ回想で出てくるだけです。
そこらへんのエピソードは前作までに出てきていたのかもしれません。でも、この本の主人公は星城で、星城が復讐の鬼となった原因はきちんと描かないといけないと思うんですよね。
あらすじをだらだら書けとはいいませんけど、核になるシーンはちゃんと書いたほうがいいのでは?
この話のクライマックスと言える部分は、どうやら前作までのメインカプの受けが”青”に攫われ、その救出作戦なのですが、前作までのメインカプの説明や、なぜ拉致されたのかなど、状況の説明が殆どないので、この作品から初めて読む私は「置いてけぼり」状態。
敵に殺された恋人を未だに愛しているものの、自分に思いを寄せ忠誠を誓う鏑木に見返りとして自分の身体を与えている星城。星城と鏑木の関係も、成立しているところから話が始まるので、どうも感情移入ができません。
なので、この本は単体で読むには適していません。読むならシリーズの最初から読むほうがいいと思います。
じゃ、シリーズ最初から読もうと思ったのかというと・・・・・・さにあらず。
ページの下半分は空白だらけで、ページ数のわりに内容がありません。おかげで短い時間で1冊読むことができましたが・・・。
一文一文が短く、ブツブツしていて私は好きになれません。
たとえば8ページ目。
「外になんて出たくない。
これ以上・・・・・・暴かれたくない。
防衛本能が、働いた。
『どこに行く気だ・・・・・・』
星城は、声を張り上げる。
この半年で、他人に感情を動かされたのは初めてだ。
荒々しい自分の声に愕然とする。
まずい。
完全に鏑木のペースになりかけていないか?
(私を暴くな)
星城は、心の中で彼を罵る。
平穏を乱そうとする男を。
『黙って、ついてこい・・・・・・・もうすぐだ』
鏑木の視線が遠くに投げられる。」
ケータイ小説ほどではないですが、一文はかなり短く、紙の無駄遣いだよ~!と叫びたくなりました。
あさひ先生って昔からこうでしたっけ?
内容がないのは昔からですけど・・・・・・。
2008年10月10日 242ページ 857円+税
あさひ先生の作品は久しぶりでした。前回読んだのは昨年の8月でした。
ストーリーは・・・恋人を半島系麻薬組織“青”に奪われた、公安部警視・星城貴一。絶望と悲嘆に沈んでいた星城を、獣のような激しさで、部下の鏑木は奪おうとする。「共に堕ちてやるよ」と囁かれ、星城は理性を捨て、復讐の道を歩きはじめた。忠誠の代償に躯を要求する鏑木と、淫らな主従関係を結びながら…。やがて、宿敵“青”と対峙し、非情な命令を鏑木に下すことになった星城の心は乱れる。道具でしかなかったはずの男は、いつしか失いたくない存在に変わっていたのだ。怜悧な美貌の警視と情熱的で野獣のような部下、一途な殉愛の行方は というもの。
あさひ先生のシリーズ作品のスピンオフ作品ですが、イラストレーターさんが変わっていたので気づきませんでした。ちなみにもとのシリーズは読んでいません。
あくまでこの作品はスピンオフということだし、主人公も違うので、前作を読んでいなくてもそれほど困らないかな?と思っていたら・・・・・・。
前作までにこの本の主人公・星城は登場していたようで、敵対する組織に恋人とともに捕らえられ、敵に陵辱されたあげく、恋人も殺され、それが原因で復讐の鬼になったという設定のようです。そこら辺の事情が「あったこと」として描かれていて、この本では本当にちょっとだけ回想で出てくるだけです。
そこらへんのエピソードは前作までに出てきていたのかもしれません。でも、この本の主人公は星城で、星城が復讐の鬼となった原因はきちんと描かないといけないと思うんですよね。
あらすじをだらだら書けとはいいませんけど、核になるシーンはちゃんと書いたほうがいいのでは?
この話のクライマックスと言える部分は、どうやら前作までのメインカプの受けが”青”に攫われ、その救出作戦なのですが、前作までのメインカプの説明や、なぜ拉致されたのかなど、状況の説明が殆どないので、この作品から初めて読む私は「置いてけぼり」状態。
敵に殺された恋人を未だに愛しているものの、自分に思いを寄せ忠誠を誓う鏑木に見返りとして自分の身体を与えている星城。星城と鏑木の関係も、成立しているところから話が始まるので、どうも感情移入ができません。
なので、この本は単体で読むには適していません。読むならシリーズの最初から読むほうがいいと思います。
じゃ、シリーズ最初から読もうと思ったのかというと・・・・・・さにあらず。
ページの下半分は空白だらけで、ページ数のわりに内容がありません。おかげで短い時間で1冊読むことができましたが・・・。
一文一文が短く、ブツブツしていて私は好きになれません。
たとえば8ページ目。
「外になんて出たくない。
これ以上・・・・・・暴かれたくない。
防衛本能が、働いた。
『どこに行く気だ・・・・・・』
星城は、声を張り上げる。
この半年で、他人に感情を動かされたのは初めてだ。
荒々しい自分の声に愕然とする。
まずい。
完全に鏑木のペースになりかけていないか?
(私を暴くな)
星城は、心の中で彼を罵る。
平穏を乱そうとする男を。
『黙って、ついてこい・・・・・・・もうすぐだ』
鏑木の視線が遠くに投げられる。」
ケータイ小説ほどではないですが、一文はかなり短く、紙の無駄遣いだよ~!と叫びたくなりました。
あさひ先生って昔からこうでしたっけ?
内容がないのは昔からですけど・・・・・・。