そらそら☆パラダイス

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オリバー・ツイスト

2006-01-28 | 映画&芝居&コンサート
 「オリバー・ツイスト」を試写会で見ました。ロマン・ポランスキー監督は前回の「戦場のピアニスト」で少々食傷気味であったところ・・・。多分、試写会当たらなかったら行かなかったのじゃないかな。でもでも、とんでもない誤解でした。もちろん、悲惨なシーンや辛い場面てんこ盛りであることは間違いないのですが、そこには救いもありました。しかも、ちょっとだけミステリー仕立てであったりクスッと笑える場面も用意していたり。何と言ってもセットが素晴らしい。そして子役のバーニー・クラーク君。キミはすごいね。悲しげな表情がピカイチと監督が言い切っただけのことはある。最近の子供はほんっとに驚くものがあって、日本の子役もいい子は沢山いるんだけど、やはり海外の子役は群を抜いているし、大人と対等に渡り合ってる。プロ意識が早くから備わっている感じです。ほんとにオリバーが眉間に皺が寄るくらい不幸そう。他の子役達もビックリするくらい背景になじんでました。特にドジャー役のハリー君。タバコを背伸びして吸って居るんだけどそれでもサマになってる具合が絶妙(97年のTV版では「ロード・オブ・ザ・リング」のイライジャ・ウッドがこの役をやっていたそうです)。その他、スリの元締めフェイギンは最初ベン・キングスレーだって判らないくらい役にはまっていたし、いやいや、驚くことてんこ盛りの目からウロコな映画でした。
 ところで、映画を見ていて不思議に思ったことが一つ。オリバーが収容されている救貧院の中で子供達がクジを引いて、当たりを引いた者が”お粥をもっと下さい”というシーンがある。ここでオリバーが当たりを引いて、こっぴどく監督の役人に怒られ、少ない報奨金でどこかに奉公に出されそうになってしまうのだが、実は、映画を見たときにここのところが今ひとつわからなかった。何故クジを引いてまでこのセリフを言わないといけないの??公式HPにその答えが見つかりました。1834年以降のイギリスでは「全ての難民は救貧院に入って徐々に餓死するか、救貧院に入らないで速やかに餓死するか」という状況であったこと。このセリフはその制度に対する精一杯の反抗を描いているとありました。うーん、納得。でもこの反抗は全員でやるとみんなが路頭に迷う。映画の中ではクジで負けた者がその役を担うっていうシステムになっているってことでしょうね。時代背景を知らないとわからない部分って外国の映画には結構ありますね。勉強になりました。
 何はともあれ、まだ今年は始まったばかりだけどきっとMy Best 5に入る作品であることは疑いようがありません。是非観て下さいな。
 ところで、この作品を見て「オリバーってわらしべ長者」って思ったのは私だけ??


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