五里夢中於札幌菊水 

野戦病院へ出向予定。
医療崩壊に対して国民全てと共闘を夢想。
北海道の医療崩壊をなんとか防ぎたい。

天国へのビザを読みました

2007-04-02 20:52:12 | 医療問題
尊厳死に関して考えさせてくれる本を読まさせて頂きました。

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天国へのビザ

東京図書出版会

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2章にわかれていてそれぞれ現代と近未来という時代設定がなされています。

一章で出てくるとんでもない指導医や個人病院医師など、
僕は遭遇したことが無いので(少なくとも一週間に一回しか病棟に顔を出さないというのはありえない)
あまり実感が湧きませんでした。そんな僕は幸せなのかな?
現状では、本人の意思が明確でなくご家族が遠方にて連絡が取れないときは、
挿管して人工呼吸器をつけざるをえなく、薬もじゃんじゃん使ってしまう。
一瞬自分が怒られているような錯覚に陥ってしまった。
これはシステムの問題であり、今後議論を重ねなければいけないことであると思う。
天国行きのビザのもらえない人は僕もさんざん診ているので共感を感じます。
一般の向けには刺激が強いかもしれませんが、終末期医療の現実を理解できると思います。

二章での、老人医療切り捨ての時代というのは、今の流れだと確実に来ると思います。
妙にリアルに感じられ少し怖いと思いました。
登場人物が医療関係者ばかりなので、少し偏った世界観なのかもしれませんが、
心をほろっとさせて頂きました。
できすぎた設定ではありますが(これって実体験若しくは実話と関係あるんですか?)
非常に良かったです。心の琴線に触れました。

自費出版で大変でしょうが、わかりやすく尊厳死を伝えて頂いた筆者に拍手を送りたいと思います。
(偉そうな・辛口なコメントも含まれていて申し訳ありませんが・・・)
勝手ではありますが、続編や他のテーマも扱ってみてくださいと思いました。

残念ながらこちらは絶版↓


「殺人」と「尊厳死」の間で―脳外科医の告白

主婦の友社

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お礼 (春野ことり)
2007-04-02 23:47:12
脳外科見習い先生、ご感想いただき、誠に有難うございました。感謝感激です!

>一章で出てくるとんでもない指導医や個人病院医師など、
僕は遭遇したことが無いので
あまり実感が湧きませんでした。そんな僕は幸せなのかな?

先生は幸せだと思います。(私は色々な医者を見すぎてしまいましたので。)

>一瞬自分が怒られているような錯覚に陥ってしまった。

私も自分自身の過去を反省する気持ちで描きました。

>登場人物が医療関係者ばかりなので、少し偏った世界観なのかもしれませんが、

ご指摘通りです。他の世界のことは知らないので、描けないのです・・・。

それから、第2話は全くのフィクションです。(も、もちろん第1話もフィクションですが)

第1話は確かに一般人には刺激的かなと思います。
先生のご感想、全然変でもないし、辛口でもないです。嬉しいです。
本当にありがとうございました。
(長文失礼いたしました)
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