朝からバタバタと出勤。部活の日。
ゴールデンウィークだから開店休業状態かと思いきや、
十数人は来て、和やかにのんびりと部活動。
他の部活は、春の大会の予選でみな出払っているから学校は静か。
そういえば早々と予選で負けてしまった部活動の生徒たちが、
朝早くから駅に集まって遊びにいく様子だった。
テイクアウトのコーヒーを片手にボンヤリ歩いていたら、
クラスの生徒がせんせーい!と声をかけてきた。
一瞬、「ん?」って思う。
私服だともうわかんない。
昼前で部活も終わって事務仕事をしていたけど、このポカポカ陽気。
もったいないなあ、外に出たいなあと、適当に切り上げ退勤。
どこに行こうかと思案していたら、以前、駅で見た美術館のポスターを思い出す。
町田市立国際版画美術館の「版画の冒険」。見たいなあと思った。
お昼ご飯を美術館で食べることにした。祝日らしくていいじゃん。
町田は東京だけど、感覚的にほぼ神奈川と言える。
以前、町田に6年ほど勤めていたから、馴染みの深い土地だ。
駅と、その周辺の歩行者天国は混んでいた。
吹奏楽が演奏し、合唱団が歌っていた。たくさんの人がのんびりした格好でそれらを見ている。
祝日の光景だった。それを横目で見ながら歩く。
しばらく歩くと、静かな森を横に従えた国際版画美術館がある。
緑いっぱいの敷地には、水路に足をつけてはしゃぐ子と、
それを眠そうな眼で見守る保護者の方々がまばらにいた。
聴いたことのない鳥の鳴き声が森からきこえる。
落ち着く場所、前職の時もたまにきて、ぼんやりしていた。
中も混んでいなかったけど、今日はたまたま小学生向けのワークショップをやっていた。
受付で、「今日は子どものワークショップがあるので、ちょっとにぎやかですが申し訳ありません。」
と言われたが、私にとっては好都合だ。
ワークショップをやっているそばまでいき、作品をみながらもピンと聞き耳を立てた。
エッチングをはじめとする版画のほとんどがモノトーンのものだけど、
子ども達は手に色セロファンを貼った厚紙を持っていた。セロファン越しに作品をみている。
この作品には、どの色のセロファンが似合うか、それはどうしてかを発表していくWSだった。
子どもたちは一心不乱にセロファン越しの作品を見て、似合う理由を一生懸命説明していた。
言語活動を重視する最近の美術教育にのっとったものだ。
その他にもWSがあったようで、それのための道具が置いてあった。
その道具は「ART CUBE」という鑑賞用補助教材だった。
作品の素材や造形要素、版画の種類などを触って確かめることができるこの教材に、
保護者たちのドサクサに紛れてしれっと触っていたら、学芸員さんがパンフレットをくださった。
2005年に福島県立美術館と郡山市立美術館の学芸員さんによって作られたというこの教材は、
相談すれば全国どこでも貸し出すことができるもののようだった。
昨年度、美術の授業でドライポイントの制作をしたものの、時間がかかりすぎたので、
今年度は制作はなしにしてしまったけど、鑑賞では版画を扱いたかった。
なにか面白いものはないかと探していたから、そこに使えそうな感じがした。
これは要検討だ。来て良かった。
版画の作品も良かった。ゴーギャンの木版画ははじめて見た。野蛮と祈りが混在してるように感じる。
不思議な作品だ。
ルドンは今まで色彩ばかりに目がいっていたけど、元々はモノトーンの世界から出発したらしい。
黒が深くて美しい。
それぞれの美しい線描に感嘆しつつ、様々な時代の、あまり今まで知らなかった作家の作品もみた。
祝日だといっても、人はまばらだった。穴場だ。
たくさんの作品をみているうちに、少しめまいがした。
ご飯を朝から何も食べてなかったことに気がついて、企画展をみたあと、
下に降りて喫茶室に行ってみた。横は版画制作室で、熱心に制作している人がガラス越しに見える。
薬膳カレーというのがあり、それにした。少し鶏肉が入っていたものの、とても美味しかった。
しかも薬膳というだけあって、身体に良さげな感じだった。
そのあと、コーヒーと、りんごともものケーキをデザートに食べた。これもおいしいー!!
なんか、花より団子的な感じになってしまった・・・・。
その後、常設展「家族の肖像」を見て、下の売店で絵はがきを見た。
版画はもともとはあまり好きではなかったけど、
教員になりたての頃、横浜美術館で行われた銅版画のWSに参加してから好きになった。
魅力ある技法だ。夏にでも、ここでやってる1日創作講座に参加してみようかな。
外に出ると大きな噴水のある森があって、そこでしばらくぼんやりと噴水の水を見ていた。
噴水は、大きな金属の彫刻で、ゆっくり動く。動くたびに水がざああと落ちて来る。
人もまばらで、ただ、動く彫刻と水だけに心奪われた。
空と水と緑のセットは、本当に癒される。
森の中を歩いて、駅まで向かった。
たくさんの版画は、緻密で、時に力強く、様々な表情で言葉ではないもので語りかけてきた。
今日は生徒以外の人とは話してないけど、
ものすごくたくさんの人と会話したような感じがした。良い休日だった。
ゴールデンウィークだから開店休業状態かと思いきや、
十数人は来て、和やかにのんびりと部活動。
他の部活は、春の大会の予選でみな出払っているから学校は静か。
そういえば早々と予選で負けてしまった部活動の生徒たちが、
朝早くから駅に集まって遊びにいく様子だった。
テイクアウトのコーヒーを片手にボンヤリ歩いていたら、
クラスの生徒がせんせーい!と声をかけてきた。
一瞬、「ん?」って思う。
私服だともうわかんない。
昼前で部活も終わって事務仕事をしていたけど、このポカポカ陽気。
もったいないなあ、外に出たいなあと、適当に切り上げ退勤。
どこに行こうかと思案していたら、以前、駅で見た美術館のポスターを思い出す。
町田市立国際版画美術館の「版画の冒険」。見たいなあと思った。
お昼ご飯を美術館で食べることにした。祝日らしくていいじゃん。
町田は東京だけど、感覚的にほぼ神奈川と言える。
以前、町田に6年ほど勤めていたから、馴染みの深い土地だ。
駅と、その周辺の歩行者天国は混んでいた。
吹奏楽が演奏し、合唱団が歌っていた。たくさんの人がのんびりした格好でそれらを見ている。
祝日の光景だった。それを横目で見ながら歩く。
しばらく歩くと、静かな森を横に従えた国際版画美術館がある。
緑いっぱいの敷地には、水路に足をつけてはしゃぐ子と、
それを眠そうな眼で見守る保護者の方々がまばらにいた。
聴いたことのない鳥の鳴き声が森からきこえる。
落ち着く場所、前職の時もたまにきて、ぼんやりしていた。
中も混んでいなかったけど、今日はたまたま小学生向けのワークショップをやっていた。
受付で、「今日は子どものワークショップがあるので、ちょっとにぎやかですが申し訳ありません。」
と言われたが、私にとっては好都合だ。
ワークショップをやっているそばまでいき、作品をみながらもピンと聞き耳を立てた。
エッチングをはじめとする版画のほとんどがモノトーンのものだけど、
子ども達は手に色セロファンを貼った厚紙を持っていた。セロファン越しに作品をみている。
この作品には、どの色のセロファンが似合うか、それはどうしてかを発表していくWSだった。
子どもたちは一心不乱にセロファン越しの作品を見て、似合う理由を一生懸命説明していた。
言語活動を重視する最近の美術教育にのっとったものだ。
その他にもWSがあったようで、それのための道具が置いてあった。
その道具は「ART CUBE」という鑑賞用補助教材だった。
作品の素材や造形要素、版画の種類などを触って確かめることができるこの教材に、
保護者たちのドサクサに紛れてしれっと触っていたら、学芸員さんがパンフレットをくださった。
2005年に福島県立美術館と郡山市立美術館の学芸員さんによって作られたというこの教材は、
相談すれば全国どこでも貸し出すことができるもののようだった。
昨年度、美術の授業でドライポイントの制作をしたものの、時間がかかりすぎたので、
今年度は制作はなしにしてしまったけど、鑑賞では版画を扱いたかった。
なにか面白いものはないかと探していたから、そこに使えそうな感じがした。
これは要検討だ。来て良かった。
版画の作品も良かった。ゴーギャンの木版画ははじめて見た。野蛮と祈りが混在してるように感じる。
不思議な作品だ。
ルドンは今まで色彩ばかりに目がいっていたけど、元々はモノトーンの世界から出発したらしい。
黒が深くて美しい。
それぞれの美しい線描に感嘆しつつ、様々な時代の、あまり今まで知らなかった作家の作品もみた。
祝日だといっても、人はまばらだった。穴場だ。
たくさんの作品をみているうちに、少しめまいがした。
ご飯を朝から何も食べてなかったことに気がついて、企画展をみたあと、
下に降りて喫茶室に行ってみた。横は版画制作室で、熱心に制作している人がガラス越しに見える。
薬膳カレーというのがあり、それにした。少し鶏肉が入っていたものの、とても美味しかった。
しかも薬膳というだけあって、身体に良さげな感じだった。
そのあと、コーヒーと、りんごともものケーキをデザートに食べた。これもおいしいー!!
なんか、花より団子的な感じになってしまった・・・・。
その後、常設展「家族の肖像」を見て、下の売店で絵はがきを見た。
版画はもともとはあまり好きではなかったけど、
教員になりたての頃、横浜美術館で行われた銅版画のWSに参加してから好きになった。
魅力ある技法だ。夏にでも、ここでやってる1日創作講座に参加してみようかな。
外に出ると大きな噴水のある森があって、そこでしばらくぼんやりと噴水の水を見ていた。
噴水は、大きな金属の彫刻で、ゆっくり動く。動くたびに水がざああと落ちて来る。
人もまばらで、ただ、動く彫刻と水だけに心奪われた。
空と水と緑のセットは、本当に癒される。
森の中を歩いて、駅まで向かった。
たくさんの版画は、緻密で、時に力強く、様々な表情で言葉ではないもので語りかけてきた。
今日は生徒以外の人とは話してないけど、
ものすごくたくさんの人と会話したような感じがした。良い休日だった。
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