この冬は、凍てついた冬でした。
雪は、ホコリと見まごうものが二度ほど舞っただけで、あられやみぞれも、ほんの数分間降るのを二度見ただけ。
なのに、滅多にないことに最低気温がマイナス6℃まで下がる日が幾度かあり、庭も庭の水栓も(そして私も)、数日間凍ったまま過ごす経験をしました。
そうなるともう、急ごしらえの霜除け程度では何もしのげず、寒さに強いはずの草たちまでも根や葉を凍ませて、ずいぶん傷んでしまって。
「こないなありさまで、冬を越えられるんやろか…」と、ほんとうに案じられる日々でした。
そんな庭に、ようやく春の兆し*
朝を迎えるたびに、ちいさな花たちがひとつふたつと、そうっと咲き始めています。
スズラン
寒風吹きすさぶ日に、母が開花前の苗を衝動買いしてきました。
本人は「花が咲いたら、趣味の木彫のデザインのお手本にするの!」なんて言い訳をしていましたが、ほんとうは連日の寒さに辟易して、『春』を欲してたからなんですよ、きっと(笑)
でもおかげで、こんなに愛らしいものが見られて、私も嬉し*
ほのかだけれど、爽やかに甘い、心地よい香りがします。
盆梅出身の、薄桃色の梅
姿はたいそう可憐ですが、残念なことに梅なのに香りがほとんどありません。
それでも、わが家では大切な思い出の木。
同じく、紅梅
こちらは甘酸っぱい、豊かな香り。
風のない日には、庭のこの周辺だけ、おいしい香りで満ちています(笑)
今年もたくさん咲きました。
風まかせ、虫&鳥まかせではありますが、うまく受粉していれば、初夏にはいくつかの梅の実も*
クリスマスローズ
昔ながらの、シングルでスポット(斑点)の入った花です。
ほどよく個性的で、素敵でしょ*
えんじ色のクリスマスローズ
これもシングルで、スポット入り。
30年以上も昔から庭に植わる、古株さんです。
当時はまだクリスマスローズそのものが珍しかったころで、母がずっと大切にしてきました。
10年前からは、この新しくなった庭で、やっぱり元気に育ってくれています*
そして、白いダブルのクリスマスローズ。 スポットなし。
植物を育てることが大好きだった、祖父の形見です。
小学校の教員であり、校長でもあった人ですが、大学での専攻が美術という変わり種で、とてもモダンなセンスの持ち主でした。
さすがおじいちゃん、いい趣味してる!
アメリカスミレサイシン(アメリカ菫細辛)
わが家の春告げ花。
大ぶりな、青みが買った紫色の花が、あでやかです。
…が、繁殖力の強い外来種で、根もワサビのように太くなるので、庭にひとり生えしたものながらも、あえて地面から掘り上げて鉢で管理しています。
ユキワリソウ(雪割草)
これも祖父の形見。
ゆっくりゆっくり生長しながら、わが家に馴染んでいってくれています。
ガマズミ
冬芽がほどけると、中には幼いつぼみがぎっしり。
うふふ* 今年もたくさん咲きそうです*
庭への寒肥も済んだし、バラたちの冬剪定も終えて鉢増しもして(9鉢を二日で植え替えたら、背中と腰がバッキバキ…)、あとは本格的な春の到来を待つだけ。
新しいバラの苗も迎えて、黄色い実のなる木苺も植えました。
今年の庭も、にぎやかになりそうです♪