パラおのブログ

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NHKの津波報道に疑問

2011-05-07 23:24:51 | テレビ番組

今日のNHKスペシャル「巨大津波“いのち”をどう守るのか」は見ごたえもあったし、きちんと理解して見ればとても役に立つ番組だったと思う。
でも、大事な事をきちんと強調しておらず、逆に誤った理解を植えつけてしまう恐れもある構成だなぁと感じました。それは、助かった人のインタビュー。もちろん、それは経験者の貴重な生の声であるのは確か。ただ、なぜ「引き波を見てから避難して助かった人」、「車で逃げて助かった人」をあえて取り上げるのか。これらの行為は常識的には間違った行為とされているはず。間違った行動をしたけど、たまたま運良く助かったにすぎない。今回の震災でも、「津波の前には引き波がくる」という間違った知識から命を落とした人、車で避難して渋滞に巻き込まれて助からなかった人、大勢いたと聞いています。
まぁ、車の浮力で助かったという話も聞くから、後者は100%間違いとは言えない難しさはあるけど、前者はあきらかに間違い。なぜ、番組の前半であんなに「引き波」を強調した構成にしたのか、全く理解できません。「津波の前に必ず引き波が来るわけではありません」という一言のフォローすらなかった。
地震の揺れの大小と津波の大小は全く関係ないこと、海岸付近では警報が間に合わないこともあること、事前に引き波が無い津波もあること、避難に車は使わないこと…。これらの事柄が一つも触れられていなかったというのは、どういうこと!?避難したら警報が解除されるまで戻ってはいけないことも、インタビューの一部で伝えられているにすぎないし。
今回の番組は検証番組としては合格かもしれないけど、啓発の意味としては落第点ですね。そんな番組ですが、見ないより見たほうが良いと思うので、今日見逃した方は11日深夜、12日午前0時15分からの再放送を是非ご覧ください。


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