雪が少なーい赤岳（後編）

shinichiさんとの２０１６年初登山。
今日は赤岳山頂を目指す。雪が少ないのが気になるが、楽しく登りたい。

　※前編はこちら


赤岳鉱泉の大部屋は、一晩中ストーブがついていたので、とても暖かかった。
というより、私にはちょっと暑すぎた。
靴下脱いで、フリース脱いで、毛布を蹴っ飛ばして…、うつらうつらしながら長い夜も明けた。


美味しい朝食をいただき、身支度を整える。
明るくなるのを待ってから出発だ。

小屋の中も外も、今日の目的地を目指す登山者であふれかえっている。

私もshinichiさんも、スパッツと１２本爪アイゼンをつけてから歩き出した。
行者小屋までは、３５分で到着。

赤岳鉱泉より標高が上がっているので、気温も下がり雪も多くなってきた。


雲に隠れていた赤岳がようやく姿を見せてくれた。

すごい勢いで雲が流れていく。
稜線はそうとう風が強そうだ。


ここで防寒を整え、ヘルメットを装着。
念のためにハーネスもつけておく。




ルートは文三郎道から山頂に上がり、地蔵尾根を下ることに決めた。


まずは樹林帯をえっちらおっちら登っていく。
アイゼンがよく効く。


森林限界に達すると、風も強くなり、雪山にやってきたんだという気持ちが高まってくる。


朝日が中岳と阿弥陀岳を照らし始めた。

何度も見ている光景だが、やっぱり感動する。
雪山の美しさはいつも新鮮なのだ。

文三郎道を登りきると中岳から赤岳続く稜線に達する。
とたんに風が強くなる。

時折吹く強風のたびに、耐風姿勢をとる。
風が雪と小石を巻き上げ、バチバチと体に当たってきて痛い。


頂上直下の岩場まで登ってきた。キレット分岐。
岩の影に隠れるようになるので、ちょっと風が弱くなる。

荷物を降ろして、サングラスを出した。



雪が少ないので、鎖は全部出ていた。
ただ、アイゼンで岩をガリガリ言わせながら登るのは、ちょっと気持ち悪い。
ピッケルもシャフトを深く刺せないので、何か所かはピックを打ち込むようにして体を支えた。

鎖場を上から眺めた写真。
shinichiさんがこんな写真も撮ってくれた。

雪が少ないので、ちょっといやな感じになっているのがわかる。
頂上から降りてくる人とのすれ違いにも気を遣うところだ。


竜頭峰との分岐まで来た。頂上は目と鼻の先。


あと少し！


着いた！　赤岳山頂（２８９９ｍ）


風は強いけど、眺めは抜群だ。今日の富士山も美しい！


shinichiさんと一緒に記念撮影。やったね。

あ～、腹減った～。


目的を達成したので、長居は無用。
風の弱いところまで下って、なんか食べたい。
展望荘までさっさと下ろう。

展望荘からみた赤岳頂上は、雪煙を巻き上げ、いっそう風が強くなっている。

風をよけて建物の影に隠れ、行動食とテルモスのお湯をガバガバ飲んだ。
shinichiさんは、強風のなか煙草をふかしている。余裕だなぁ。


下りは地蔵尾根から。


岩が露出している部分もあるので、アイゼンを引っかけないように気をつけながら慎重に、それでいてさっさと下る。


樹林帯まで下れば、一安心。
行者小屋も眼下にはっきり見える。
結局、ザイルの出番はなかった。使わないに越したことはない。


おつかれさん。
いい山登りができた。
カップラーメンがことのほか美味い。


下山は南沢から。
途中から雪がなくなり、この下りが一番疲れたかも。(笑)



shinichiさん、大変お世話になりました。
写真もいっぱい撮っていただいたので、記事にいっぱい使わせていただきました。
次はどこに行こう？　
また、よろしくお願いします。