自分で考える力を引き出す! モンテッソーリ教育がすすめる家庭での幼児の遊び(2)
興味を持っていないのに押し付けるのは逆効果
モンテッソーリ教育に携わる私たちから見て、幼児の保護者とお話するときに少し心配になるのは、「あせっていらっしゃる。」と感じるときです。お隣の○○ちゃんはもう文字が読める、ママ友とのおしゃべりやネットで、同じ年齢の子はみんな数が数えられるといわれた。でも、自分の子はまだ全然興味を持っていない……など、たくさんの情報が得られるために、あせってしまう方が多いように感じます。
しかし、幼児の発達というのは、非常に個人差が大きいものです。ですから、人より少し早く何かができるようになったから優れている、人より遅いから劣っているということはありえません。ましてや、そのお子さんが何も興味を持っていないのに、押し付けるようにして教えこんでしまったら、「自分はできないんだ。」という苦手意識だけを育ててしまい、逆効果になりかねません。むしろ、そのお子さん自身の学びのペースを尊重して、お子さん自身が「やりたい。」と思って、自ら選んで行うようにすることが大切ではないかと考えます。たくさんの情報や周りのペースに惑わされず、ご自身のお子さんをよく見て、お子さんが何に興味を持っているのか、何をしたがっているのかに気づき、それがスムーズにいくようにご家庭でも環境を整えてあげることを大切にしていただきたいと思います。
今はたくさんの情報がある時代ですが、子育てにマニュアルはありません。最終的にはご自身の目でお子さんを見ていただいて、どういう視点や価値観を持った大人になってほしいのか、どうしたらそのお子さんが自ら考えて行動できる大人になるのかということを考えていただいたほうが保護者もお子さんも長い目で見たときに、心豊かに生活できるのではないかと思います。
そのような考え方から、ご家庭で行ってみてほしい遊びの例をご紹介します。特別なおもちゃを改めて買うのではなく、家庭の中で、その時期、自然に保護者と子どもが触れ合い、子どもの発達を援助できるような遊びをご紹介させていただきました。特に4才の遊び方には、やり方の動画もつけましたので、参考にしていただければ幸いです。
→【子どもの遊び〜幼児〜】モンテッソーリ教育がすすめる3才のころの家庭の遊びへ
→【子どもの遊び〜幼児〜】モンテッソーリ教育がすすめる4才のころの家庭の遊び(動画つき)へ
→【子どもの遊び〜幼児〜】モンテッソーリ教育がすすめる5才のころの家庭の遊びへ
なかなかお仕事も忙しく時間が取れないと思いますが、
できることを選んで親子で楽しめるとよいですね