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赤木美奈 白墨彫画展 [- 邪視 - 南方熊楠に奉ずる] ‪2020年 11月20日-28日 ‪12:00~17:00‬ 会期中無休

2020-10-18 23:32:00 | 白墨彫画

赤木美奈 白墨彫画展 

Mina Akagi Solo Exhibition

邪視 - 南方熊楠に奉ずる

-Evil eye-

Dedicated to Kumagusu Minakata

   乙画廊 OTO Gallery


2020 1120日(金)-28日(土)12:0017:00

会期中無休 入場*無料

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大阪淀屋橋 乙画廊

530-0047 大阪府大阪市北区

西天満2丁目8大江ビルヂング 101

TEL:06-6311-3322

Mail:b-mitsou@kc5.so-net.ne.jp

Web: http://oto-gallery.jpn.org/


メインビジュアル

【邪視 核臓図】

F30 白墨彫画/着彩


赤木 美奈

Instagram@akagogaka_art

1993年生まれ、独学。

幼い頃から瞼裏に焼き付けてきた自然体験と資料を元に、己で編み出した世界唯一の技法で描く細画家。

モチーフの要である粘菌を【Flaneur】─遊歩しながら核の編み物を作る原生のアーティスト─と呼び、制作の竣工図を見出し、自身でも変形体をいくつも飼育・追究している。 

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◇赤木美奈 白墨彫画展 

Mina Akagi Solo Exhibition

邪視 - 南方熊楠に奉ずる

-Evil eye- 

Dedicated to Kumagusu Minakata

開催にあたって…

「目は口ほどにものを言う」「目は心の鏡」「目立つ」等、眼に関しての諺や伝承は多い。或時は憧憬を抱かれ、恐懼の対象にもなる。

人体の一部が神格化され、災因としてのロジックへ誘導されるに至る。

邪眼信仰。

これを初めて仏典に準え日本語に訳したのは南方熊楠御大である(十二支考「邪視について」参照)

金の瞳を四有する英雄が、疫鬼を退治する話がある。

以前、追儺を概念にした作品「聖鎖」を描いた。

「おにやらい 声あるものに瘤(鼓舞)ありて 魚のなかの氷に上る あはれかな」と詞を添えた。

鬼は己より強い不浄を嫌う。優位なる邪眼に睨み脅され、命からがら逃げたとて何処までも追われ、軈て八つ裂きが待っているだろう。

一方で邪視も一般からすると妖である。怪である。

北アフリカではファティマ(マホメットの娘)の手という御守りがある。対邪視に眼をもって制すという信仰だ。北インディアンのナバホ族はナジャ(南瓜花を模した飾り)を馬の後ろに付けて邪視を防ぐ。有名なのはトルコのナザールボンジュウやエジプトのホルスの眼だろう。古事記の中でも、伊邪那岐命が天子を産んだ時「左目からは天照大神、右目からは月詠」と記載されている。つまり左目は太陽、右目は月を意味する。

ネパールの生き女神クマリは額に第三の眼があるが、次世交代の儀で地上に足を付けた瞬間、効力は無くなり普通の少女に戻るとされる(赤木2020年制作「神殿を奪ったあの子は誰?」より)。

いずれにせよ煌びやかな細工のどれもが、魔を弾く為の風習なのだ。

障害となる敵意を跳ね返す文字通りハンムラビ法典「目には目を 歯には歯を」は古来から人々が防衛本能と狩猟本能を両立し社会的構造と闘ってきた文明繁栄の証憑。

妬まれ翼を落とされぬように、信仰の発祥とされる中東諸国では妊娠しても金があっても他人には隠し通すと言う。

この個展では日本では余り馴染みが無い故に未だ々誤解もある邪視信仰にピントを当てた。それぞれの国、それぞれの眼霊の性格を紐解いて頂きたい。

全ての物事の理、万物が重なり合う地点、宇宙の問いと答えが、南方氏の残した「萃点」に宿っている。

これを絵画制作を通して形にするのが私の仕事だ。

乙画廊3度目の企画展。(作家)