
作品タイトルは《薄花色 うすはないろ》。
そのタイトルに「??」の私に、T・Aさんは素敵な話をして下さいました。
薄花色とは、あわくて柔らかな花の色を、日本的に表現した平安時代の言葉。
平安中期の歌集には、薄花色の色合いの微妙さを、揺らめくような心の移ろいに例えて詠んだ歌があるそうです。
王子様への届かぬ愛を抱いたまま、海の泡(あぶく)となった人魚姫の、淡く切ない想いに《薄花色》という言葉がピタリと納まりました。
お話を伺って、この作品に巻紙が使われていることも、シャボン玉が「海の泡」として描かれていることも、何だかとっても頷ける思いがした私です。
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