日本的閉塞感の正体

2010-08-18 08:01:49 | 福岡&中野&メルボルン時代
日本に帰ってきたら・・・なんと熱中症で人々が死んでいました!
っていうと大げさですが、死者が出るほどの暑さ・・・暑いです。

こちらに帰ってきてニュースを聞いていると、日本は”アドバンスト”な国だという実感が沸いてきました。

■ 最近の日本の話題 

日本の最近のビッグニュース・・・熱中症、非実在老人・・・と、まぁびっくりしました。

日本は長寿国ですが、こんなにいい加減な本人確認では、まったくどれくらい長寿が本物か怪しいものです(笑)。 こうした年金制度悪用にいたった原因を人心の崩壊に求め、世も末だ、と嘆く声が強く聞こえてきますが、そうでしょうか?

どんなに素晴らしい社会の中にも一定の制度悪用者がいると考えるのが現実的な
路線でしょう。大体、生存を確認しないまま、年金等を支給するという点でそもそも
”手抜き”。制度悪用というより、単なる制度の欠陥だと思われます(汗)。 

■ ”日経ビジネス的” 視野狭窄

むしろ、私が今回、日本独特の現象として、気がついたのは、こうしたニュースに対する
必要以上の『深読み』、という現象です。

日本的現象として、特徴的なのは『嘆きたがり』です。つまり、必要以上に社会問題を『心の問題化』します。その結果、問題は解決不可能となり・・・、『悲観的』にならざるを得ません。

これは日本人特有のメンタリティのような気がします。欧米でこうした事例が発見された際、多分世論は、『嘆き』より悪用した人への『糾弾』に傾くような気がします(汗)

まぁどちらも問題解決へ最短距離ズバリではない、という点においては、どっこいどっこいなのですが、その二つの反応が導くものはちょっと違います。

嘆き → 閉塞感  ウチにこもったもやもやとした感じ
糾弾 → 怒り    相手を責めるエネルギー ソトへ向かうエネルギー

日本がこんなにも充実した幸せな社会であるにもかかわらず、閉塞感満点なのは
こうした日本的条件反射にあるのではないでしょうか?

この『嘆き症候群』、注目点は結局、得られるものは閉塞感以外無い・・という点です。 

制度の欠陥は改正すれば是正されます。スッキリ!是正の後はなんとなく前進したようなスッキリ感爽感が漂うでしょう。

しかし、原因を人心の崩壊に求めた場合どうでしょうか?
結局何も解決しないため閉塞感のみが残ることに。 こうした『不必要な深読み』が日本が陥っている閉塞感スパイラル特有のメンタリティだと思われます。




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