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織内将男の日 光 讃 歌 

世界遺産の二社一寺などの歴史、文化を育んだ、日光の自然や地域を訪ねます。

日光讃歌(43)戦場ヶ原 「自然探勝・小田代ガ原コース」

2013年01月28日 13時52分14秒 | 日光の自然







日光讃歌(43)戦場ヶ原 「自然探勝・小田代ガ原コース」







小田代ガ原と探勝コース





小田代ガ原探勝
国道沿線の「赤沼」は、一般車両の駐車場や茶屋があり、こちらがスタートポイントになる。
一方、小田代ヶ原へは、赤沼で下車すると低公害ハイブリットバス(HB)で小田代ヶ原展望台まで入り込める。 

HBは小田代ヶ原で下車、そこは薄茶色の枯れ野原の世界で、 縁が白くなった緑のクマザサ(ミヤコザサ)が、辺り一面に繁り、その周囲には唐松林のクリアーな世界が広がる。

前面は一面のクマザサ、右手に高木の唐松林、左手に低木の白樺林、後ろに雄大に構える男体山、その上に何処までも続く青く澄んだ空。
展望も良く、男体山の連山や日光白根山が手に取れる程に近くにある。  

コースは数箇所あり、適当に組み合わせて歩くのもいいが、光徳牧場(入口)から下ってきて、赤沼やしゃくなげ橋を終点にする逆方向も良い。

楽々短時間コースとして、HB(ハイブリッドバス)を利用して小田代ガ原バス停(トイレあり)で降りて散策する方法もある。
何れも、コース途中にはトイレがないので注意。



観察ポイント
ミズナラ林見られる背の低いササがニッコウザサで、その間にある細めの葉のシダがニッコウシダであり、土地の高低によって植物がモザイク状態に見える。
高い北側はハクサンフウロやワレモコウなどの花畑であり、小田代ガ原のシンボル的存在で、花が大きく色も濃いうえに背も高くて見栄えがいいが、最近は数が減っている。
泉門池は、昔の湖の一部だったと考えられ、池の端に清冷な湧水があり、又、住みついたマガモも見られる。

見られる花々 ( )内は開花月の目安
ウマノアシガタ、レンゲツツジ(6~7)、イブキトラノオ・ハクサンフウロ・ホザキシモツケ(7~8)、ハンゴンソウ・ワレモコウ・トモエシオガマ(8)、アキノキリンソウ(8~9)

一般的コースタイム (順路、逆路とも)
赤沼⇒20分⇒シャクナゲ橋⇒40分⇒小田代ガ原展望台⇒40分⇒泉門池⇒30分⇒光徳-入口、
所要時間:2時間10分(順路、逆路とも)  距離:7.2キロ


次回、戦場ヶ原 「自然探勝・光徳牧場コース


日光讃歌(42)戦場ヶ原 「自然探勝・戦場ヶ原コース」

2013年01月26日 10時40分35秒 | 日光の自然
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日光讃歌(42)戦場ヶ原 「自然探勝・戦場ヶ原コース」





錦秋の戦場ヶ原と清流・湯川





戦場ガ原自然研究路コース

戦場ガ原を縦断する国道120号線・日本ロマンチック街道の西側にあって、ほぼ平行して付いている。

殆どが湯川に沿ったコースで、湿原の中は木道はよく整備されていて非常に歩きやすく、平坦-なコースである。


それでも、湯の湖の湯滝を起点としたほうが、やや下る気味で、特に長い階段が湯の湖から湯滝と竜頭の滝の2箇所についている。
それに、竜頭の滝周辺の方が、帰りのバス待ちには便利である。



戦場ヶ原の中心部分である湿原地帯の数百m以外は、木立の中を歩くため、真夏でも気持ちよく歩ける。
途中に、泉門池--北の橋付近から光徳入口(1時間)、赤沼分岐~赤沼(10分)の道もある。

コースには湯滝駐車場以外にトイレがない。コース外でいちばん近いトイレは赤沼。
紅葉は10月上旬~中旬。草紅葉は9/下~。


6~9月に湯川のぞくと、バイカモの白い花が咲いている。
バイカモは、冷たい清流中に生育しており、特に初夏から初秋にかけてウメの花のような白い花を水中につける。



戦場ガ原は次第に乾燥化が進み、北のほうからズミやシラカンバが進入して来ているのが判る。 
原因は逆川からの土砂流入や、昭和初期のカラマツ植林に伴う排水溝による富栄養化とされている。 
歩道沿いの小さなカラマツは当時の植林の名残である。


戦場ガ原に湯川が屈曲しながら流れているが、原は昔、男体山の噴出物が川をせき止めてできた湖の名残で、その後湿原となったところである。 

湯川沿いに多くの大小の岩石はそのときの噴出物である。



所要時間:2時間35分(順路)、2時間50分(逆路)
距離:6.3キロ

コースタイム ( )は逆路
湯滝入口⇒1時間(1時間10分)⇒泉門池⇒25分(25分)⇒青木橋⇒35分(35分)⇒赤沼分岐⇒15分(15分)⇒シャクナゲ橋⇒20分(25分)⇒竜頭ノ滝

尚、竜頭の滝周辺には滝上、竜頭の滝、菖蒲ヶ浜の3箇所のバス停がある。


次回、戦場ヶ原 「自然探勝・小田代ガ原コース


日光讃歌(40)戦場ヶ原 「小田代ヶ原・2」

2013年01月24日 11時42分42秒 | 日光の自然
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日光讃歌(40)戦場ヶ原 「小田代ヶ原・2」



小田代ヶ原の貴婦人(ダケカンバ)





この小田代ヶ原には、「小田代原の貴婦人」と呼ばれる1本のダケカンバ(白樺の一種)の巨木な佇まいがある。
以前、NHKのニュースでも取り上げられたことがあったようだが、季節ともなると小田代ヶ原の展望台に、たくさんの三脚が並び、一本の木を狙って写真を撮っている。
その風景は何とも奇妙であり、その奇妙な風景を撮っている写真家(・・?)もいるとか。 
 

小田代ヶ原の貴婦人は、ミズナラと落葉松の木に囲まれた一本の白樺であり、その白い幹が非常に目立つのである。 
そして、変化に富んだ四季それぞれに美しい姿とマッチして、それを狙う沢山のカメラマンが訪れ列をつくるのである。



戦場ヶ原の湿原内を散策するには、全体が木で作られた歩道になっていて、そこから踏み出してはいけないのである。 
なぜなら、一度踏まれた湿地の植物が回復するのには、何年もかかってしまうのである。
また、環境保護のため、小田代原へのマイカー進入は禁止で、ハイブリットバスしか立ち入ることはできない。

四季折々の自然を楽しもうとするハイカー、高山植物と野鳥が豊富で観察や撮影に訪れる人が多い戦場ヶ原だが、近年、草花を食べる鹿が増えすぎたために、花の種類も年々少なくなって来ているといわれる。
そのため鹿が入りこまないよう、小田代が原周囲を電気柵で囲んで、その回復を図っているという。
 
さて、次に戦場ヶ原、及びその周辺のハイキングコースを紹介しておこう。


戦場ヶ原 「自然探勝・千手ガ浜コース






日光讃歌(39)戦場ヶ原 「小田代ヶ原」

2013年01月23日 11時20分36秒 | 日光の自然
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 日光讃歌(39)戦場ヶ原 「小田代ヶ原」 





小田代ガ原散策MAP



戦場ヶ原の東、湯川より西側のやや高目の湿原を「小田代ヶ原」といって、戦場ヶ原とは一線をかしているようだ。


小田代ヶ原の名前の由来は、隣の戦場ヶ原と較べると小さな「田代」、湿地、湿原という意味から付けられたと言われている。 

現在は乾燥化が進み湿原と言うより、草原という方が適しているようになっている。



だが、殆んど草原化した小田代ヶ原に、数年に一度、幻の湖「小田代湖」が誕生することがあるという。

長雨や大雨の後、南部に水がたまり「小田代湖」が出現する事があり、数日から長いときには数ヶ月続くことがありようだ。



周辺は、東側が戦場ヶ原、北側から西側が外山山麓、南側が高山山麓となっており、おおむね北 - 西 - 南の三面を山に囲まれ、唯一開けた東側も土地が隆起し広葉樹のミズナラが茂って戦場ヶ原と隔てている。



植物相は、アヤメやニッコウアザミなどの野草に混じって、ノハナショウブなどの湿地性植物も見られる。

小田代ヶ原は、こうした特徴的な地形に起因する多様な植生を有することから、日光国立公園の特別保護地域および特別地域に指定され保護されている。

さらに、近年の世界的な情勢から、2001年(平成13年)12月には環境省の日本の重要湿地500にも選定され、またその後の2005年(平成17年)には域内の44.72ヘクタールがラムサール条約湿地に登録され、他の湿地等とともに、国際的な保護体制が敷かれている。




次回、戦場ヶ原 「小田代ヶ原・2

日光讃歌(38)戦場ヶ原 「ラムサール条約」

2013年01月22日 09時43分48秒 | 日光の自然
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 日光讃歌(38)戦場ヶ原 「ラムサール条約」 




レストハウス三本松茶屋と男体山



戦場ヶ原は、その東側を(南から順に)男体山、太郎山、山王帽子山、三岳およびその山麓に囲まれ、西側は(南から順に)小田代ヶ原、外山に面する。地内西縁部にはほぼ南北方向に湯川が流れる。

この湯川に並行するように、赤沼と湯滝の間に戦場ヶ原自然研究路が設置され木道が整備されている。



2001年(平成13年)、環境省日本の重要湿地500に第1基準および第2基準適合の高層湿原および湖沼として湯ノ湖および小田代ヶ原とともに指定を受け、その4年後の2005年11月には、戦場ヶ原のうち175ヘクタールの地域が湯ノ湖、湯川、および小田代ヶ原と共に、奥日光の湿原としてラムサール条約登録湿地となった。



因みに、ラムサール条約は、湿地の保存に関する国際条約で、水鳥を食物連鎖の頂点とする湿地の生態系を守る目的で、1971年に制定され、1975年に発効した条約である。

「ラムサール条約」は、この条約が作成された地であるイランの都市ラムサールにちなむ略称・通称である。




東辺には湿原を貫通して国道120号が通り、その沿線に設置された赤沼自然情報センター、レストハウス三本松茶屋のほか、竜頭の滝、湯滝などが戦場ヶ原ハイキングの拠点となっている。

このうち三本松には展望台が設置されており、戦場ヶ原を東側から展望できる。
また西縁の湯川沿いの自然研究路にも展望台が数箇所備えられ、戦場ヶ原を西側から展望できる。


次回、戦場ヶ原 「小田代ヶ原





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