蜜柑製城塞・中庭

自作の小説やら何やらについて、まったりと独り言をつぶやきます。

独り言めいた近況

2005-12-23 02:30:18 | 雑記
こんにちは。気がついたらgooブログのシステムが色々変わっていてびっくりの月香です。
最近はmixiとかでうろうろしています。あっち見てると普通に遊んでることがばれるような気がしてなりません。

最近、どうして自分は本を読むんだろうなーとか色々考えています。だらだら何か書いていたら、明らかに色んな人に怒られそうなものになってしまいました。

芥川龍之介の「蜜柑」は好きですが、梶井基次郎の「檸檬」はあんまり好きじゃありません。
「蜜柑」はぱっと読んでほのぼのするけど、「檸檬」はほのぼのしないし。
「蟹工船」も嫌いだ。後味が何とも言えない。
後味が悪い小説は嫌いです。理解できない小説も好きじゃありません。それはあくまで私の嗜好であって、小説の良し悪しとは無関係です。「理解できない」の基準なんて酷いもんです。もう本当に読解力がないので、解説されて「あ、そういう作品だったのか!」って初めて感動しちゃったりとかよくします。ダメダメです。
バッドエンドはいかなるジャンルであっても嫌いです。たとえライトノベルでも、「慟哭の城XXX」とか、「私の優しくない先輩」とか、バッドエンド調なのは好きじゃありません(両作品とも、バッドエンドかどうかは意見が分かれると思いますが、でも前者は彼女も主人公もかわいそうだし後者は先輩がかわいそうだ!)。
あと「ライトノベルなんて漫画の延長線上にあるんだから低俗だ」「あんなものしか読まないから今の子供は云々」とかいうのもおかしいと思う。じゃあ文学読んでれば偉いのかっつうの。漫画の延長で小説読んで何が悪いんだ。日本で儲けてる作家は軒並み推理作家じゃないか。エンターテイメントとしての小説を切り捨てるのはおかしいと思う(ライトノベルとエンターテイメントを一括りにすることについては意見が分かれると思いますが、少なくとも一昔前にはエンターテイメントに分類されていた作品がライトノベルの範疇に入れられていることはあると思います)。
私はエンターテイメントが書きたいのであって、文学が書きたいわけじゃありません。ていうか私ははやみねかおるの本を読んで作家になりたいと思ったんだ。間違っても川端康成じゃない。
いや、ほら、私の文学観に偏りがあるのは重々承知してます。文学はあんまり読んでないし。(ひょっとして、そもそもはやみねかおるをどこに分類するかも意見が分かれるところですか? 私はあの人は推理小説家だと認識しています。この際、推理要素のない児童文学を書いてようが関係ありません。方向性は一緒だし)
でもやっぱり、「オチのある文章など作家としての品位を落とす」とか吉行淳之介だかに言われようと、私はサラッと読んで面白い文章が書きたいです。サラッとと言えば星新一も好きですが、あの人の作品は後味がいいかというと疑問。泣けて笑える文章が理想ですけど、ウェイトは「笑える」の方に置きたい。笑えて泣けても後味が悪ければそんなのは良くないと思う。あと大きく感情を揺り動かせばいいってもんでもないと思うんですけど。だ、ダメかなあ。あと爽やかに泣けるのと嫌な泣け方をするのってありませんか。嫌な泣け方をするのは嫌い。法律系番組の再現ビデオを見て嫌な姑とか店員とかにムカつくのと同じ感覚があります。最後にその苛々が晴らされるかどうかの問題なのかな。
でもキレイなだけでそもそも笑いも苛つきも何にもない小説は詩に近いんじゃないかと思ったりもします。物語を楽しむか、言葉を楽しむか。両方楽しめるものもあると思うけど、どっちにウェイトを置くかの問題で。

で、これだけぐだぐだ書いてきて、結論は「何でもいいから面白いもの書きたいよね!」なんだから始末に負えない。なあ、こんな駄文で原稿用紙5枚分だぞ。
しかも全然書く作品に生かされてないあたりがダメダメです。だから読解力のない人間が小説書くなって話か?
しかし「野ブタ。をプロデュース」がドラマ化し、「ブレイブストーリー」はアニメ映画化し。確か昔の映画「ジュブナイル」はライトノベルなレーベルからノベライズが出ていたような。
もう純文とかエンタメとか勝手に括るのが間違いな気がしてきました。だからといって権威あるのかもしれない銀杏並木文学賞にエセ文学を送った自分がアホだという自覚はある。

近況

2005-11-03 01:13:18 | 雑記
見ての通り、筆が止まりっぱなしの月香ですこんにちは。
最近は純文学に挑戦して「やっぱり無理だ!」という結論に達してライトノベルに舞い戻ってみたり、児童文学に惹かれてみたり、SFに惹かれてみたり、それ以前に成績がどうしようもなかったり、その他諸々えらいことになっています。

というわけで久々に新しい話を書いてみようと(魔法少女の話とオタクの話はさんざん悩んだ末にとりあえず捨てた)、ちまちま設定を作っていました。ちなみに久々の異世界ファンタジーです。スピソを除けば最近現代ファンタジーばっかりだったので。

というわけで、主人公達にはそこそこに特殊能力があったりするのですが。
主人公の能力:「木を鉄に変える能力!」
ヒロインの能力:「草木を育てる能力!」
敵のおっさんの能力:「漬け物石でサッカーをする能力(石の重量はそのまま)!」
……なんとなく、主人公とヒロインが組んだら特に問題なく敵が倒せるような気がしてきました。

そういえば「魔女は胡蝶の~」も元々は一人一芸の設定だった気がします。ハンナが植物使い、アキジが鏡使い、あとユリンが「ガラスなど硬い物を砕く(柔らかいものはダメ)」、タツキが「マッチを擦った中に幻覚を見る」だったんですが、色々考えてるうちに主人公が使えなさすぎることに気付いて設定変更しました。タツキが鏡の中に幻覚を見たり、そもそもアキジが鏡を使って魔法をかけてたり、ユリンが地下室のドアを蹴破ったりするのは、その辺の設定の影響かもしれません。

でも一人一芸方式(スタンドバトルって言うの?)は難しいですよね。難しいですよ。

魔女は胡蝶の~、魔法使いの話

2005-09-25 01:34:27 | その他長編
魔女は胡蝶の夢を見る(以下、略称まこゆめ)及びちょっとだけそれ以外の作品の話。

まこゆめ世界の魔法使いは、その存在を一般に認知されています。
ただし、その魔法使いのコミュニティが表に出てきたのは、確か文中でも書いた通り六十年前=1945年。終戦直前のことです。
まあそんなわけで六十年かけて魔法は人々の間に浸透してきました。ちなみに1945年より前は表向きは現代日本と同じような歴史を辿り、1945年以降はパラレルワールドになっています。まあ大ざっぱに言うと日本がWW2に負けなかった世界です。別に勝ってもいませんが。

ところで、高宮学院は名門校と作中で書かれている割に、やっていることはあまり高校らしくありません。勉学そっちのけで魔法実技にいそしんでいると思って頂いていいかと思います。なぜなら魔法は専門技術だからです。タツキとアキジの間にある魔法面での実力差は、二人の知識量の差ではなく、身体に染みついた技術に大きく依存しています。まあアキジについては元々体質的に魔法使い向きではないのでどのみち駄目なんですが。
タツキの「相手との距離を目算する」能力、アキジの「正確な同心円を描く」能力、ユリンの「正確な地図を描く」能力などなど、まあそういった技術面での能力を必要とするのがまこゆめ世界の魔法使いです。技術屋です。高宮は専門学校です。

技術×経験×知識×体質的な向き不向き=魔法使いとしての実力。

どこかがゼロなら魔法は使えません。まずは他人が起こした魔法に触れることから「魔法」の感覚を経験して身体で理解し、その理論を学び、魔法を行うための技術を体得し、それでやっと魔法が使えるようになります。ただし、先天的にからっきし魔法に向いていない人間もいて、そんな人たちはいくら頑張っても駄目です。まあそんな人はあまりいないのですが。

ハンナのような銀髪魔女は体質的に魔法使いに向いています。ユリンも親戚筋に魔女がいるのでそこまで筋は悪くありません。タツキも高宮の受験を勧められるくらいなので、まあそれなりに魔法使い向きの体質をしていたようです。それなりに魔法使い向きの、外部の男の血を魔法使いコミュニティに入れることが、高宮学院の使命の一つだったりするのかもしれません。魔法使いは比較的女社会なので、実は男はそれなりに貴重だったりします。


サイト内の他の作品だと、魔法使いの立ち位置は色々変わってきます。
「スプリング*スプリング」「ヴェイパー・トレイル」の世界では、空中都市に住む人間は基本的に全員が魔法を使いますし使えます。「本職の魔法使い」というのは、みんながただかじっただけの学問を深く究める、学者に近い存在です。四則演算は誰にでもできるけど、なんか難しい公式の証明とかは数学者に任せとけ、みたいな。
「Spiritual Sword」「月のしずく」の世界では、魔法が使えるのは異種族の血が混じった人間だけです。一般人は魔法を使えない、まあありがちなファンタジー設定です。
「誰がために腹は鳴る」はソード・ワールドというゲームの世界観を使っているので、まあとりあえず知力と精神力が高い人間が魔法使いになるんだな、程度のもの。
「ガルガス帝国の野望」の魔法使いは、たぶん魔術師組合に入って修行すればなれるものだと思います。努力は結果に結びつきます。きっとベムドはがんばりやさんだったんでしょう。
「ロップ・ドロップ」の魔法使いはなんかよく分かりません。深く考えたら負けです。コリスの父親が元々本職の魔法使いだったらしいこと、コリスには魔法が使えてロッテには使えないこと、コリスはその理由を「父が魔法使いだったから」と説明していること、でも魔法は街で教えられていること、を考え合わせると、まあぶっちゃけ何も考えてなかったんだろうなということが分かります。引退して役人になった、という表現からすると、現役時代は研究室にこもるのではなく、前線で色々仕事をしていたような感じがします。


えーと。
まあ設定なんて後付けでどうにでもなるよねーという話でした。

ヴェイパー~、雑談

2005-09-08 19:31:09 | その他長編
「ヴェイパー・トレイル」ネタバレ有り。
一部「スプリング*スプリング」のネタを含む。

「お前コレ素直にスプ*スプの外伝として出せばいいだろ」というツッコミが怖い、微妙な長さの連作短編でした。
(更新履歴にも書いたりしましたが)書きたかったのはおまけ1の「ビューティフル・マインド」のオチであって、本編はそのおまけかもしれません。
一話と二話と三話が全然繋がってないよとか、遊羽に対するフォローは無しかよとか、三話頭の佐藤弟は何がしたかったんだとか、川越さんあれだけ思わせぶりに出てきておいて出番一話だけですかとか、そもそも話がおかしいだろとか、こいつの思考回路がわからんとか、結局何も変わってないじゃんとか、つまりこれただ延々と言い訳してるだけだろとか、色々思う所はありますが気にしない。

そしてこれを書いている途中でやっと気付きました。私はシリアスな話が苦手みたいです。シリアスな話を書こうとすると、起伏のないダメな話になる……気がする。
「コメディを書くのが好き」と「コメディしか書けない」の間の壁は実に高かったみたいです。

ちなみに二話がスプ*スプの企画モノ「46の台詞」に対応しています。
二話冒頭で出てくる、名前さえ覚えてもらえなかった佐藤兄の友人Aが「に」に出てくる岡田良昭。
二話後半、佐藤を殴りに行くくだりは「ふ」~「え」の四話。ヴェイパーの二話に出てくるシュリフィード人の魔法使いが山田太郎、女子高生が藤原春月です。直樹の方が従えてる魔獣がドッペルゲンガー。
ちなみに「つ」に出てくるヨウコや「う」に出てくる阪神爺さんの存在は、ヴェイパーでは無かったことにされています。たぶん、スプ*スプの「バトラー」≒ヴェイパーの「蜘蛛」。

あとすごくどうでもいいんですが、おまけ2の「I'm like a bird」のタイトルは書きながら聞いていた音楽が由来です。ネリー・ファータドの同名の曲。
実はあんまり歌詞の意味が分からないまま借りてきました。要は「愛してる」みたいな話だと思います。サビは「私は鳥のよう/ただ飛び去るだけ/私の魂はどこにあるんだろう/私の家はどこにあるんだろう」みたいな感じです。

基本的に私は「帝国」とついたら悪い国、「共和国」とついたらいい国、「王国」だったらどうでもいいや、みたいなイメージを持っています。単なるイメージの問題です。
というわけでランケル帝国は悪そうな国なんだろうと思いながら書いてます。スプ*スプのシュリフィード王国も全然いい国じゃない気もしますが、その辺は比較の問題です。
というわけで、何となく治安も悪そうで差別も露骨そうで非人道的なことも色々してそうなイメージ「だけ」で書いたので、あんまり深く突っ込まないでください。
よく見ると、社会的・地理的な基本構造はシュリフィードとほとんど同じです。

キャラクター設定についてはちょっと初心に返ったので、何人か設定が変わっています。
そもそもの初期設定はもう少しえげつなく、そのまま書いたら公序良俗に反しそうな勢いです。なのでスプ*スプに出す時に大分調整して、コメディ仕様にしてみました(直樹に愉快な背後霊ズがくっついたり、佐藤家がドキドキ☆魔物ランドになったり)。
ヴェイパーの設定はその初期設定の方に戻って、そこから改めて公序良俗に反しなそうな感じに調整してみました。失敗しているかもしれません。
なので佐藤兄はあんまり変わっていませんが、佐藤弟のダメ人間度が増したり、山下の頭の中が収拾のつかないことになっていたり、スプ*スプ版に比べるとぼちぼち設定が変わっています。

ちなみにその初期設定を使うつもりだった話は、スプ*スプの魔法の話・その5の世界観設定を使ったものでした。どう見てもジョジョにしかならない+収拾がつかないのでお蔵入りになりかかっています。
舞台はヴェイパーと同じ東京都白見沢市+ランケル帝国、主人公はなんとなく巻き込まれただけの日本人男子高校生、中ボスが主人公の同級生だったりもする佐藤弟でした。佐藤弟は元々快楽殺人鬼な敵キャラなのであんな性格です。

キャラや世界観を使い回したがる癖をなんとかしなけりゃなあ、と思う今日この頃。

魔女は胡蝶の~、雑談

2005-08-23 01:29:00 | その他長編
「魔女は胡蝶の夢を見る」ネタバレ有り。

久しぶりに更新されたと思ったらワケのわからん長編で敬遠された方も多いかと思います。でもこれ連載にしたら最後の方で読んで下さっている方が怒り出さないかと心配になって、つい一括掲載にしてしまいました。
何となく色々思うところあって警告表示も出してみました。でもこれがどれほど注意すべきものなのかよく分かりません。健全なお子様には見せない方がいい……んだよねえやっぱり。

主人公たちが学校の七不思議と対決ーっという、ありがちにもほどがある話です。最後の方で悪役がめちゃくちゃ説明的だったり、尻切れトンボだったり、場面の描写が不明確で何が何だかだったり、色々と怪しいです。
計画段階でのユリンはもっと腹黒かったのですが、これでも随分マシになりました。というか単に尺が足りなくて掘り下げられなかっただけとも言います。アキジも同じく。計画段階ではもう少し嫌味でナルシスト全開な金持ちでした。あとユリンに告白してはフラれる駄目人間でした。

ハンナの名前がああなのは、さすがに「トイレのハナコさん」じゃ可哀想だと思ったからです。花子をもじってハンナです。あと計画段階ではもう少しトイレの幽霊っぽかったです。
ちなみに計画段階では、タツキがユリンと、アキジがハンナと都合よく恋に落ちるはずでした。落ちなかったけど。

あと最初の段階ではタツキがエセ佐賀弁連発(「せからしか!」とか言ってた)だったり、ユリンもキレた後はもう少し豪快にエセ岡山弁だったりしたのですが、やっぱり分かりにくかった&怪しかったので標準語に直していたらあまり痕跡がなくなってしまいました。
ちなみにアキジは京都出身ですが、その片鱗も見せずにがっちり標準語を喋ります。自分の家が嫌いだからとか何だとか色々設定があったような気がしますが二転三転したのでもうよく分かりません。

ちなみに魔法に関する世界観は半分くらいスプ*スプから引っ張ってきました。
スプ*スプは実質的に「スプ、魔法の話その6」の設定が決定稿なのですが、胡蝶は「その2」の設定をベースにしています。ポリネシア語のmanaと真名を引っかけているわけです。
コヤ、キノ、ワニ、アオ、コイあたりは真名と同じく漢字を当ててみたのですが、あまりスッキリしなかったので文中では使っていません。
あと「その2」の設定をそのまま使っているわけではないので(しかも「その2」ってかなり日本語が支離滅裂で分かりにくい)、こっちを読んでから胡蝶を読み返しても特に得られるものはないと思います。

スプ*スプやスピソのように長時間かけて綿密な設定を練った話ではないので、あまり語ることもありません。
最初はもう少しスタンドバトル系で、それぞれに特殊能力がある設定だったし(ハンナが植物を操る魔法を得意としているのはその名残)。

一応、続編が書けるようにネタをいくつか回収せずに放っておいてあるので、もしも機会があれば続きを書くのかもしれません。書かない可能性の方が高いですが、スプ*スプのように何かの弾みで書き始めてしまうかもしれないので一応予告。

スプ*スプ、タイトルの話

2005-07-28 15:18:34 | スプリング*スプリング
本編各話タイトルとかの話です。ネタバレも有り。

お題モノはお題の通りやっているのでタイトルはそのままですが、本編のタイトルには色々意味が込められているような気がします。何も込められていないものもありますが。

☆第一話 スプリング*スプリング
元は印刷物なのでゴシックではなく明朝体でした(これも明朝体で閲覧している方もいるかと思いますが)。明朝体だと*はちょっと花っぽく見えるので、ちょっと可愛いなあと思って使ってみただけで、大した意味はありません。
スプリング(spring)は、降ってくる「バネ」と、舞台である「春」を引っかけただけだったんですが、そのうち後付けで色々意味がつきます。

「春」=明るくて暖かく、包容力のあるイメージ→藤原春月
「バネ」=しなやかで折れにくく、適応力のあるイメージ→フィガロ王子
「泉」=一見するより深く、透明であるが故に濁りやすい→山田太郎

というのが最終的に引っかけた意味だと思います。密かに三重です。
主人公はこの三人ですから。王子も入ってますから。一人でも欠けたら成り立たない話ですから。
それぞれのキャラにそんなイメージついてたのかよ、とツッコミを入れたくなる方もいらっしゃるかもしれませんが、各キャラにシリアスに向き合った時の基本姿勢はこんな感じです。

☆第二話 愛は蚊取り線香のように
愛は蚊取り線香のように、真っ直ぐには行かず、そしていつかは燃え尽きるもの。

……ってメモに書いてあるんですけど、このときの私は何かやさぐれていたんでしょうか。まあ王子と姫に関してはそもそも愛なんてあるのかなあとか色々思うところはありますが。

☆第三話 真夏の本当にあったとても怖い話
「本当にあったこわい話」を一生懸命装飾しただけでしょう。大した意味はありません。

☆第四話 冬の夜、隣は何をする人ぞ
この辺りからパロディ癖がつきます。隣はもちろん佐藤うめさんのお宅。

☆第五話 国際交流のスゝメ
「ゝ」が出なくてとてもイラついたのはここだけの話。ぶっちゃけネタ切れで、適当なタイトルをつけただけ、かもしれません。
ヌルズンバはあくまで地球上の国ですから、まあ普通の国際交流といえばそうですよね。国際科の彼らが交流するのにふさわしい国かどうかは知りませんが。

☆第六話 はばたけ、勇高塊!
「タイトルを文化祭スローガン風にしよう」と思い、各地の文化祭スローガンを調べまくった結果生まれたタイトルです。いや、調べた結果は全然生かされなかったんですけどね。どこも格好いいスローガンつけてます。こんな直球勝負なスローガン、中学生でもつけるかどうか。(中学校は高校に比べると無難なスローガンをつける傾向にありました)

☆第七話 私を聖地に連れてって
「私を海に連れてって」のまんまパロディ。ついでに本当に海にも連れてってもらえたし、いいんじゃないですかね。あんまり深い意味のないタイトルです。

☆第八話 変人たちのクリスマス
マライヤ・キャリーに謝りたい。そのまんまです。「恋」と「変」の間違いは好きで、お題モノの方でもうっかり使っています。あやうく同じネタを二回やりそうになったほど好きです。昔、「笑っていいとも」で「変人宣言」というラブレターを見た時から私のこの性癖は始まったのでしょう。「恋」と「変」って本当に近いですよね!

☆第九話 嘘つきは魔法使いのはじまり
深い意味がありそうで、実は特になにもないタイトルです。もう全然タイトルが思いつかなくて、苦し紛れにつけた記憶が。

☆第十話 前略、はじめまして兄上
ギリギリまでタイトルは「兄をたずねて三千里」でした。最後の最後になって、なんか違うなーと思って変更。別に王子は兄さんを探してないしね。いやこの時点で既にキャサリンがヨシュアの正体に気付いていますから、探そうと思えばヒントは目の前に転がっている状態なんですが。

☆第十一話 白い虚構
ドラマ「白い巨塔」のパロディ。賞味期限切れるの早そうだなあと思いながら、それでも何となくしっくりきたので採用。このタイトルで言う白い巨塔はシュリフィードのお城のイメージです。虚構にあふれる白い巨塔=王城。
山田はデフォルトで嘘つきで、王子は薄々兄の正体に感づいていながら薔薇の人を兄として敬い、薔薇の人は嘘に嘘を突き固めて生きています。王様はアホなのか、それとも実は色々気付いているのか。姫は知ってて嘘に荷担しているわけで……云々、みたいな。みんな虚構なんです。

☆第十二話 マイ・フェア・レディ
「ロンドン橋おちる」(マザーグース)=シュリフィード本島が落ちる、と「私の美しい女性」という英語そのまんまの意味を引っかけています。「私の美しい女性」は、山田→ハルさんでも、山田→春月でも、ユトー→姫でも、王子→姫でも、なんでもいいです。好きに解釈してください。とりあえず私は全部意図してます。主に意図したのは「山田→ハル前妃」「ユトー→マリアンヌ姫」の二つですが。
「ロンドン橋落ちる」、谷川俊太郎版では「マイ・フェア・レディ」は「きれいなきれいな おひめさま」と訳されているみたいですね。その他にも「きれいなおじょうさま」「僕の可愛いひと」など、色々な訳し方があるようですが。「さあ どう しましょう」という訳はメジャーとはいえあんまり好きじゃないです。素直に「マイ・フェア・レディ」でいいよ。
もちろん、お好みに応じてヘップバーンの映画や、「マイ・フェア・レディ」とはロンドン橋を建てる時に使った人柱を意味している、という説なんかも引っかけてもらって構いません。


というわけで、本編タイトルにまつわる色々な話でした。久々にまともな設定メモとして機能した気がします。

どうしよう

2005-07-02 01:47:42 | 雑記
こんにちは。間もなく素敵な試験期間に突入☆の月香です。
ところでこの名前もいい加減ムダにきらびやかな気がして恥ずかしいんですけど(中学生の時につけたハンドルですし)、今更変えるのも面倒くさいですよね。

さてはて、完結させて「もうこれ以上番外編は出さないぞ」と考えていたスプリング*スプリングなのですが、ふと「山下直樹の釈明編」が書きたくなってきてしまった今日この頃です。
(山下直樹:スプ*スプのお題モノの登場人物。なんか色々と中途半端な魔法使いで大学生。個人的に、スプ*スプの全登場人物の中で最もお友達になりたくないタイプ。主人公たちとは敵対)
書くとすれば、スプ*スプの番外編としてではなく、単発の短編として書くつもりです。スピソと「月のしずく」が世界観を共有しているけどストーリー自体はあんまり関係ない、というような感じで。(「月のしずく」のサーデとライチのシリーズは、一応本当はまだまだ続くはずで、そのうちプリシアとかキリとかティスとかが脇役で出てくる予定だったりしました)

元々、佐藤兄弟と山下直樹は自作の別作品(「魔王の話」参照)からのゲストキャラみたいなものなので、逆にスプ*スプの方が彼らにとってのパラレル番外編になるわけです。今書こうとしている話の方が、山下直樹にとっては本編、佐藤一郎にとっては番外編?。
世界観はそれぞれ、共有しようと思えば共有できるくらい。スプ*スプお題モノが未読でも読めるような話になるはずです。長さは多分、スプ*スプの最終話よりちょっと長いくらい? いや、さすがにもう少し長いか。

普通に書こうと思ったら物語内の時間のスパンが八年に渡ってしまってちょっと驚いたのですが、まあ仕方ない。大事なのは三箇所だけなので、そこに絞ってさくさく書きます。
あと佐藤家に関する解説がさらにスプ*スプと食い違っていくと思いますが、あくまであっちがパラレルですからお気になさらず。「私立荒磯高校生徒会執行部」と「WILD ADAPTER」(漫画。主人公が共通ですが、方や学園コメディ、方やシリアスなヤクザもの)くらいの関連性……というほど遠くないですが、そのくらいの勢いかもしれません。あらすじを書いたら、山下直樹のくせにいい人に見えてきてびっくりです。雨の中で濡れてる子猫に傘さしかけちゃうよ?

というわけで、山下直樹とゆかいな仲間達の物語「ヴェイパー・トレイル(仮)」、もしも書けたら掲載します。
試験前って、学生生活の中でもっとも想像の翼がはためく瞬間ですよね! ……ぐすん。

あー

2005-06-13 01:51:55 | 雑記
世の中の人は一体いつ寝てるんだろう。夜も眠らず昼に寝て駄目人間生活を送っている今日この頃です。

今夜はレポートを書きサークル関係の雑務をしながら小説を書いています。t検定がなんぼのもんじゃー。進捗状況については、投稿時間から察してください。
小説は書いても書いても進みません。どうしたらいいんだ。


というわけで前回書いた魔法少女ものがいかに計画を外れたかという話。

基本構成は主人公(男、非魔法使い)+ヒロインの魔法少女+その相棒の魔法使い少年、の三人。
世界観は現代FT。スプ*スプに割と近いかもしれません。魔法使いがその辺にいたりする日本です。魔法というか、科学を突き詰めたら一周回って超能力になってしまったというか。でも好みの問題で細かい事をブッ飛ばして「魔法」と呼称しています。

☆当初の計画
彼女にフラれた主人公がヒロインと出会って、ヒロインの相棒に嫉妬しつつ結局ヒロインと結ばれる話。

☆書き上がりそうな話
彼女にフラれた主人公がヒロインと出会って、色々あってその元彼女とヨリを戻しそうな気がする話。

……あれ? そしてヒロインのライバル女の相棒少女(なんのこっちゃ)が脇役だったはずなのにやたらと自己主張。地味で寡黙だけど内心は熱い女の子っていいですよね。どことなく百合の香りまでしてきました。どうすれば。
ヒロイン・相棒・ヒロインのライバル・その相棒の四人はまとめて高校三年生。
私の嗜好は4/14の記事にある通りです。戦う魔法使いの男子高校生と、肉弾戦する女子高生が好きです。その流れを忠実に汲んだキャラクター設定です。実に安直です。
むー。



もう一本書いてる方も現代日本です。こっちの世界観は何とも言えません。
主人公(女)+主人公の幼なじみ(男)+主人公が片思いした男(オタク)+???、が基本構成。
???は恐ろしいことに不定形です。ヒロインのくせに。
幼なじみがうっかり変なモノ(ヒロイン?)を召喚してしまったが為に色々大変なことになる話なのですが、最近ふと「ちーちゃんは悠久の向こう」と構成が変わらないような気がしてきてショックです。不思議な力を手に入れて崩壊していく幼なじみとそれに驚く主人公。いや、私の話は主人公にもヒロインが見えてるから別にいいのか?
しかし書けば書くほど幼なじみが駄目人間になっていって涙が出ます。ナイフ持って主人公追いかけ回したり気が付いたら手首切ってたり夜な夜な変な儀式をしてたり情緒不安定だったりするんですが、こいつこんな重要ポジションに置かれてていいのかー?

ちなみに一番ダメなのは、オタクと幼なじみ双方のダメな面のモデルになっているスプ*スプお題モノの山下直樹だと思います。あんな山下氏ですがいちおう慕ってくれる女性がいたりします。出てくる必然性がなかったのでカットされたその明美さんという女性が、この話の主人公の原型です。


以上、どうでもいい話でした。

ところで最近、居眠りをしたときに顔についた布(とか畳とか)の痕がなかなか取れません。あー、何てこった。

近況

2005-05-23 03:08:53 | 雑記
只今絶賛スランプ中です。

最近書いてるもの:

・無愛想な男の子と天然系魔法少女のいちゃいちゃっぷりを見せつけられる失恋少年の話
・見目のいいオタクと変人系幼なじみとの間で揺れ動いたりするかもしれない女の子の話

下はお絵かき掲示板の方で話題に挙げた「幼女とオタクのほのぼのラブストーリー」です。
上が敵キャラ含めてメインキャラが六人、他に名前が出てくる人はヒロインの母親くらい。下がメインキャラ四人で、他に名前が出てくるのが四人(すべてメインキャラの家族)。
四月頭に書き上げたものの駄作すぎて封印しかかっている長編は敵キャラ含めてメインキャラ五人、名前とか死体とか(!)だけが出てくるのがさらに五人(ほとんど全て他人)。

スプ*スプは登場人物は比較的多いですがメインキャラは三人。
スピソはどこまでメインキャラなんでしょうね。初版では四話まで書いた時点で登場人物が百人突破してました。ひどすぎる。

キャラの数は筆が止まっていることと何か関係があるんでしょうか。
魔法少女の話は全体の7割をちょっと越えたところまで書けています。完成次第アップして連載になると思います。
オタクに恋する話はまだ28枚しか書けてないので(目標300枚)、当分終わりそうにありません。
それにしても本当に筆が進みません。魔法少女はやや山場まで行ったところでどうしていいのか分からなくなりました。プロットと現状がかけ離れすぎです。
オタクの話は、予定していたのと違う雰囲気になって焦っています。コメディ調で始めて、途中でシリアスに転調する予定だったのに、最初からえらいシリアスで飛ばしています。どうすればいいんだ。あとオタクの話は主人公の女の子の一人称なんですが、一人称なんて久しぶりすぎて上手くいきません。話者の思考・喋り方などがそのまま地の文になるわけで、なんつーか、厳しいです。

うちの大学はそろそろ専攻を決めないといけないわけで、進学決まったらまた色々やらないといけないわけで、来年になる前に院に進学するか就職活動するか決めなきゃいけないわけで……何というか、若干人生に疲れて?います。もうすぐ文化祭だったりするので、それでバタバタしているということもあるかも。
ホントにすいません。夏休みまでには魔法少女書き上げたいです。

スピソ、旧版の話

2005-05-06 00:34:44 | Spiritual Sword
スピソの話。いつか再開すると言いながらこれだけ放置すると、さすがに愛想も尽かされていることかと思います。
性懲りもなく、もうすぐ次の別連載が始まりそうな気配なので、さらに放置されてしまうかもしれません。ごめんなさい。
それにしても今見返すととてつもないデザインですね。そのうちちゃんと字が読めるようなデザインに改装したいと思います。今自分で見てびっくりした。

ところで、今サイトに置いてあるスピソは、数度の全面改訂を経た上で出来た物体です。(第五版だったか?)
基本的に「世界に散らばる剣を集めよう」というゲームシナリオのようなストーリーであるところは変わりません。が、初版に比べて「そして破壊神の復活を防ごう」という目的があるだけ進歩しています。

取り合えず、スピソの主な登場人物を挙げると、
味方側:プリシア・ティス・アドラス・キリ・レガン・エリー
敵側:キーシャ・レイ(7-5とか)・エルドゥーラ(7-4とか)・シック(7-3の仮面の人)
辺りだと思われますが(二話・三話でさらに数人出てきて数人退場)、そもそも初版ではこの敵味方という区別がけっこう怪しげでした。
初版と現在のバージョンの主な変更点として、
・キーシャとエルが出てきた(初版はいなかった)
・キリが若くなった(初版では爺さんだったが、「爺さんじゃ絵が描けない」という理由で若返り)
・ついでにキリが中立から割と味方側に変わった
・アドラスとティスの性格がほぼひっくり返った
・ついでに何となくプリシアに対するポジションもひっくり返った気がする
……あたりが挙げられます。いや正直別物なんですけどね。

初版では、プリシア達は精霊王を復活させる側でした。というか、ストーリー的には割とドラゴンボールでした。「世界に散らばる四振りの剣を集めると精霊王が願いを叶えてくれるよ」みたいな。
あと元々、プリシアとティスは物語冒頭での出会いが初対面でした。
もう一つおまけに、初版では冒頭で既に戦争が始まっていて、敵前逃亡を決心したアドラスが同じく逃げようとしていたティスと意気投合して、逃げているうちにプリシアとばったり、みたいな展開でした。
三版あたりではいきなりプリシア達の住んでいる国が襲われて戦火の中人々が逃げまどうところから始まっていたような。でもそこから海沿いの国に逃げて船で隣の大陸へ、というパターンは変わっていません。そこからアヴレバーに行ってファラに会って、北上してトケラウスへ。
トケラウスについては「三剣物語」という小説の都市ラオネスクに激しく影響されています。というかそもそもスピソ自体が「三剣物語」にとてもとても影響されています。精霊の恵みを込めた剣を選ばれた人が使ってどーのこーの。
色々剣の性質も変えたので、最近ではそれほどそのまんまな話ではなくなっているはずなのですが……。
あ、あと初版では、脇役というか三話主人公に現代日本人がいました。なんか召還されて異世界に来ちゃった! みたいな感じの人です。ベタベタです。こいつは第五版以降にもちゃっかり出てきますが(ぶっちゃけ、必然性もそんなにない気がしてきてるんですがね!)、さすがに現代日本サイドの話をだらだら混ぜるのはやめました。

で、そのうち連載再開というかさらに書き直して第六版にしようと思っています。
五版からの改訂点はほとんどが文章面です。キーシャの台詞が大人しくなったり、地の文が少しはまともになったり、モンスターのネーミングがちょっと変わったり。
設定はほとんど変わらないはずです(アドラスが少し腹黒くなるくらい)が、物語全体の構成がちょっと変わるかもしれません。

元々、第五版をこのまま書き進めると、「第一話(全八章)+第二話(全八章)+第三話(全十章)」で完結、という果てしない計画になっておりました。
第六版でもほとんど縮まらない気がしますが、詰まるとしたら第一話です。エリーとレガンがかなり適当になるおそれがあります。あとカペラ編とか消えるかもしれません。
第二話は敵サイド(視点:エルドゥーラ)と味方サイド(視点:プリシア)を行ったり来たりです。意外に削れないんじゃないかという気が。
第三話は最初の二章で「白虎」編をやっつけて、あとは決戦の地でだらだらするだけです。
正直、第三話もけっこう削れるんじゃないかと思います。

ああ、しかし書き直すために読み返すのが苦痛だ。
いっそ下げちゃった方がいいような気もします。でも連載を完結させずに放置って感じ悪いですよね。(既に充分放置しているというツッコミはなしで)ああ、本当にどうしよう……。