蜜柑製城塞・中庭

自作の小説やら何やらについて、まったりと独り言をつぶやきます。

スピソ、旧版の話

2005-05-06 00:34:44 | Spiritual Sword
スピソの話。いつか再開すると言いながらこれだけ放置すると、さすがに愛想も尽かされていることかと思います。
性懲りもなく、もうすぐ次の別連載が始まりそうな気配なので、さらに放置されてしまうかもしれません。ごめんなさい。
それにしても今見返すととてつもないデザインですね。そのうちちゃんと字が読めるようなデザインに改装したいと思います。今自分で見てびっくりした。

ところで、今サイトに置いてあるスピソは、数度の全面改訂を経た上で出来た物体です。(第五版だったか?)
基本的に「世界に散らばる剣を集めよう」というゲームシナリオのようなストーリーであるところは変わりません。が、初版に比べて「そして破壊神の復活を防ごう」という目的があるだけ進歩しています。

取り合えず、スピソの主な登場人物を挙げると、
味方側:プリシア・ティス・アドラス・キリ・レガン・エリー
敵側:キーシャ・レイ(7-5とか)・エルドゥーラ(7-4とか)・シック(7-3の仮面の人)
辺りだと思われますが(二話・三話でさらに数人出てきて数人退場)、そもそも初版ではこの敵味方という区別がけっこう怪しげでした。
初版と現在のバージョンの主な変更点として、
・キーシャとエルが出てきた(初版はいなかった)
・キリが若くなった(初版では爺さんだったが、「爺さんじゃ絵が描けない」という理由で若返り)
・ついでにキリが中立から割と味方側に変わった
・アドラスとティスの性格がほぼひっくり返った
・ついでに何となくプリシアに対するポジションもひっくり返った気がする
……あたりが挙げられます。いや正直別物なんですけどね。

初版では、プリシア達は精霊王を復活させる側でした。というか、ストーリー的には割とドラゴンボールでした。「世界に散らばる四振りの剣を集めると精霊王が願いを叶えてくれるよ」みたいな。
あと元々、プリシアとティスは物語冒頭での出会いが初対面でした。
もう一つおまけに、初版では冒頭で既に戦争が始まっていて、敵前逃亡を決心したアドラスが同じく逃げようとしていたティスと意気投合して、逃げているうちにプリシアとばったり、みたいな展開でした。
三版あたりではいきなりプリシア達の住んでいる国が襲われて戦火の中人々が逃げまどうところから始まっていたような。でもそこから海沿いの国に逃げて船で隣の大陸へ、というパターンは変わっていません。そこからアヴレバーに行ってファラに会って、北上してトケラウスへ。
トケラウスについては「三剣物語」という小説の都市ラオネスクに激しく影響されています。というかそもそもスピソ自体が「三剣物語」にとてもとても影響されています。精霊の恵みを込めた剣を選ばれた人が使ってどーのこーの。
色々剣の性質も変えたので、最近ではそれほどそのまんまな話ではなくなっているはずなのですが……。
あ、あと初版では、脇役というか三話主人公に現代日本人がいました。なんか召還されて異世界に来ちゃった! みたいな感じの人です。ベタベタです。こいつは第五版以降にもちゃっかり出てきますが(ぶっちゃけ、必然性もそんなにない気がしてきてるんですがね!)、さすがに現代日本サイドの話をだらだら混ぜるのはやめました。

で、そのうち連載再開というかさらに書き直して第六版にしようと思っています。
五版からの改訂点はほとんどが文章面です。キーシャの台詞が大人しくなったり、地の文が少しはまともになったり、モンスターのネーミングがちょっと変わったり。
設定はほとんど変わらないはずです(アドラスが少し腹黒くなるくらい)が、物語全体の構成がちょっと変わるかもしれません。

元々、第五版をこのまま書き進めると、「第一話(全八章)+第二話(全八章)+第三話(全十章)」で完結、という果てしない計画になっておりました。
第六版でもほとんど縮まらない気がしますが、詰まるとしたら第一話です。エリーとレガンがかなり適当になるおそれがあります。あとカペラ編とか消えるかもしれません。
第二話は敵サイド(視点:エルドゥーラ)と味方サイド(視点:プリシア)を行ったり来たりです。意外に削れないんじゃないかという気が。
第三話は最初の二章で「白虎」編をやっつけて、あとは決戦の地でだらだらするだけです。
正直、第三話もけっこう削れるんじゃないかと思います。

ああ、しかし書き直すために読み返すのが苦痛だ。
いっそ下げちゃった方がいいような気もします。でも連載を完結させずに放置って感じ悪いですよね。(既に充分放置しているというツッコミはなしで)ああ、本当にどうしよう……。

スピソ、国の話5

2005-01-23 22:36:46 | Spiritual Sword
スピソの世界にある大陸のひとつ、サマリア大陸の国の話、第五弾。

ちなみに前回までの国は以下の通り。
第一回
F=ペルディウス帝国(月の帝国)/ガッサリー共和国
第二回
ワインハルト保護公園地区/ヒースメイアン王国
第三回
フルーレア国/スカビナ国
第四回
ケセナ・グリアン自治領/アランクゥ王国

というわけで、今回の話に入ります。

★ラズール共和国
元ヴァイノス帝国領。帝国が崩壊した際、混乱に乗じて攻め込んできたテールラント三国連合軍(第三回参照)に制圧され、その後ガッサリー共和国領に。しかしそのわずか十年後、テールラント三国が内部分裂し、スカビナとガッサリーが戦争を始めました。その影響か、さらに六年後、特に混乱もなく、あっさりとガッサリーからの独立が承認されてしまいます。
大した国土があるわけでもありませんが、その後700年、特に何事もなく独立を保っています。ちなみに、攻め込んでもメリットが感じられないから攻め込まれない、というのが主な理由です。
政治は共和制。大統領が最高権力者です。隣国である月の帝国とは、そこそこに交易などをさせてもらっています。

★カージェラ共和国
ラズールや月の帝国と国境を接していますが、元はヴァイノス帝国ではなく、北のシズルカイン連邦領でした。
そのせいか、月の帝国寄りのラズールとは、あまり頻繁に貿易をしているわけではありません。
というか、カージェラと月の帝国は仲が悪いです。国境を巡っていろいろもめています。
(ちなみに、もめている国境線はラズールからは遠いので、ラズールはあまり気にしていません)
ワインハルトやヒースメイアンとも、若干国境を接していますが、そちらとは可もなく不可もない、ごく普通のおつき合いをしている様子。

★シズルカイン連邦
ついでにここも書いちゃえ。
ミサ大陸とサマリア大陸の境界に位置します。国土は両大陸にまたがっていて、二大陸を分ける運河、カーラ運河を擁します。カーラ運河は交通の要所なので、ここの通行税だけで、国は結構潤っています。
ちなみにカーラ運河の西側には、しばらく内海が広がっています。内海は比較的穏やかなため、ミサとサマリアの間では、船を使って活発な交易が行われています。陸路を通すとシズルカインを通るしかないので、その微妙に高い税金を嫌う商人も多いのです。ただし、サマリア大陸側で内海に接する他の国はイリア教国が多いので、宗教的な理由から、あくまでシズルカインを通じての交易にこだわる人々もいます。
地理的にだけでなく、文化的にも二大陸の境界にあたるため、この国は独自の雰囲気を持っています。祭り、宗教、習俗その他について、それぞれの大陸の文化が混じり合ったものが作り出されていることもあります。
ちなみに軍隊も結構強いです。攻めに行こうなどとは思わない方が賢明です。現在の最高権力者は、制限選挙によって選ばれる首相です。

スピソ、日程の話

2005-01-08 01:22:48 | Spiritual Sword
もう「凍結中」って明記しちゃった話について、こんなに語られても困るのかもしれませんが。

で、申し訳ないのですがいきなり脱線開始。

いや、いつか絶対続きは書くつもりです。全面書き直しだけは避けたかったのですが、現状では「どう見ても、一番いらないのが第一話」というひどい状態なので、やるしかなさそうです。キャラ設定や起こる事実は変わりませんが、尺がおかしいんです。
まあ早い話が、いらん戦闘が多すぎるんです。第二章と第三章はまとめて一章でもいいくらいですし、四章と五章もまとめてしまっていい気がしますし、ぶっちゃけ第六章は、ここで必要なエピソードを各章に分配してもなんの問題もなさそうですし、第七章と第八章もダラダラやってないでまとめて一章でもいいくらいです。
あと、文章が古すぎて泣きそうなので。節ごとのタイトル(「予感」とか)がもう、見ているだけでこそばゆくなってくるし(いや、節タイトルが要らないというわけでもないんですが)、節ごとの背景色&文字色替えも、正直なんか読んでて疲れてきますし、センタリング・太字・♪や☆などの記号も見てて悲しくなってきます(場をわきまえたイタリックくらいはOK)。あと口調でキャラの区別をつけようと必要以上に頑張ったせいで、一部のキャラの口調が恥ずかしいことになってます。一体どんな喋りをしてるんだ、ラーディ。別に台詞だけで全員の区別なんかつけなくていいよ。状況に応じて誰が喋ってるのかわかればいいじゃないか……! 一応、世界の命運を担ったりした(そして失敗したりした)天才科学者のコピー、とかいう設定なんですが、ただのアホにしか見えませんよラーディ。
困った。

以上脱線でした。

さて、本題。年末の話でちょっと暦の話なんかが出てきたりはしたんですが、実際に文中に出てきたのは4章4くらいだと思います。ちなみにアクラシェが第六月、ルファが第七月です。

ちなみに各月の名前は、天使の別名や名前をそのまま拝借したりもじったりしたものです。一応全部書いておくと、第一月からカルデア、ギボル、ラビエ、ファヌエ、メタトル、アクラシェ、ルファ、ゼラキエ、ラミエ、アネル。それぞれ、ミカエルとかガブリエルとかラファエルとかの名前を、よく意味もわからずに使っています。罰当たりな。

それはそうと、アクラシェとかルファとかゼラキエとか言ってても、はっきり言って自分でもよく分からなくなるので、実際の日付については思いっきり現代暦でメモしています。キャラの誕生日も全部現代暦でメモしてあります。
ちなみに一章1が7/4、二章1が7/7、三章3が7/20、四章1が7/31、五章1が8/11、六章1が8/24、七章1が8/26。八章1は8/27ですね。第一話は全八章です。
第二話に入って、「幕間」が入り(8月末)、そこから少し時間が巻き戻って、二話一章(九章)1は8/16。二章に入ってすぐ8/26~27になり、三章からはまた「幕間」以降の時間に戻ります。
長いのでカットされた、「第三話だったもの」は10/13スタートでした。全八章の話を、現第三話の冒頭にある「幕間」の中の一節にまとめられてしまった不遇な回です。よって、「青龍、朱雀、白虎、玄武」の四神の剣とか言ってますが、「白虎」だけは扱いがやっつけ仕事になります。

そういえば、第一版ではここにもう一つ、闇精霊の剣「孔雀」が入るんですよ。せめて四神と同じグループにある「黄龍」にしておけばいいのに、と言ってやりたくて仕方ありません>中一の頃の自分

あれ、本題はどこにあったんだろう……。

スピソ、年末の話

2004-12-29 18:12:16 | Spiritual Sword
スピソ世界の暦と年末の話。

基本的にこの世界、大抵の場所で「月帝暦」という暦が使われています。ちなみにスピソ本編は638年~639年です(ついでに言ってしまうと、「月のしずく」は698年)。
さてこの暦、ご都合主義なことに一年を365日で計算しています(昔々、スピソの舞台が「遠い未来の地球」という微妙な設定だった時の名残。今は違います)。
1年は10ヶ月で、1ヶ月は6日×6週の36日。余った年末の5日が、お祭りの期間になります。
この5日は、たいてい世界のどこでもお祭りの期間です。名称は国によって様々です。「祭りの週」「呪いの週」etc.ありますが、名称はどうでも、何だかんだと理由をつけて、結局お祭りをします。

そういえば、一応年齢etc.や何だかんだ(誕生日関係のイベントが起こるキャラもいる)の関係で、各キャラには一応誕生日が決まっています。
(たとえば、キリの11/31、エリーの12/11、ティスの12/28、アドラスの1/21とか)
で、文中で使うために、それを月帝暦に換算したりしてみたこともあります。一週間は六日で、それぞれ水・火・地・風・光・闇、という曜日になっているような気がするのですが、無意味にその曜日が、キャラのイメージになっていたりします。
(キリは光、プリシアは水、キーシャは火……のように)

何となく文字数が足りなくて面白みがないので、普通の暦をこの月帝暦に変換するために自分が使ってたプログラムとか置いておきます。どうでもいい。BASICです。145、146という行番号あたりに、設計の適当さがうかがえます。

10 INPUT "月=";M
20 INPUT "日=";D
30 FOR J=1 TO M
40 IF J=3 THEN D=D+28
50 IF (J-5)*(J-7)*(J-10)*(J-12)=0 THEN D=D+30
60 IF (J-2)*(J-4)*(J-6)*(J-8)*(J-9)*(J-11)=0 THEN D=D+31
70 NEXT J
80 FOR I=1 TO 11
90 A=36
100 IF D>A THEN GOTO 120
110 GOTO 140
120 D=D-A
130 NEXT I
140 A=D:W=INT(A/6):Y=A-W*6:W=W+1
145 IF Y=0 THEN Y=6
146 IF I=11 THEN PRINT "「祭りの週」、第";Y;"日":GOTO 160
150 PRINT "第";I;"の月、第";W;"週、第";Y;"日"
160 END

2/29を入れるか入れないかで迷ったので(このプログラムでは入れてない)、実は変換前の日付と変換後の日付が、キャラによっては1日ズレてることがあります。まあ変換前の日付なんてどうせ書かないだろうから、どうでもいいんですけどね。

スピソ、国の話4

2004-12-14 21:52:20 | Spiritual Sword
まだまだいくらでも出てきます。
サマリア大陸の国の話、第四弾。

★ケセナ・グリアン自治領
「砂漠の民」ケセナ族の住む土地です。国土の大半が砂漠です。
領内で取れる貴金属を他国と交易したり、羊を育てたりしています。
羊毛で織られる、ケセナ族のじゅうたんは、他国では非常に高額で取り引きされます。
いくつか存在するオアシス都市に定住する人、多少は雨が降る地域で放牧をする人など、ライフスタイルは様々です。
交易については、ケセナ側から近隣国に出向くことは多いですが、外国商人がケセナに行くことは滅多にありません。ケセナ族が、過去の歴史から、他国の侵略を非常に警戒しており、外国人の領内への侵入を厳しく規制しているからです。
十数年前、隣接する「月の帝国」(月の帝国については11/5の記事を参照)からの使者が無礼を働いたとして、帝国との交易を停止しました。それ以来、「月の帝国」との関係は、かなり揺らいでいます。

★アランクゥ王国
「馬頭国」と呼ばれる国です。今、もっとも普及している大陸地図において、この国の国土がまるで馬の頭のように見えるためにこう呼ばれます。バミ湖という大きな湖が、ちょうど馬の目にあたるところに位置しているため、目つきの鋭い馬が西を向いているような形になっています。
しかし、「そもそも大陸地図の表記が間違っていて、ここは我が国の領土だ」と主張する近隣国の主張を容れると、あまり馬とは呼べない形になってしまうようです。
一年を通して温暖な、のどかな国です。軍事力、経済力、その他どれを取っても、「可もなく不可もなく」といった感じです。ただ、国民のとても呑気な気質ゆえに、「馬頭国の国民には、人ではなく馬の頭がついているに違いない」と揶揄されることもあります。

スピソ、国の話3

2004-12-05 23:41:06 | Spiritual Sword
最近スプ*スプばっかりなので、たまにはスピソの話。
サマリア大陸の国の話シリーズ、続きです。

★フルーレア国
ガッサリー(ガッサリー共和国については11/5の記事を参照)の西北に隣接する国です。総帥と呼ばれる最高権力者が、身分の高い一部の人々による選挙によって選ばれ、国を治めています。
真南にあるスカビナ国とは複雑な関係で、連合したり対立したり吸収されたり独立したり、もう「くされ縁」とでも言いたくなるような仲です。
気候は比較的温暖で、貧しくもなく豊かでもない国です。

★スカビナ国
ガッサリーの南西に隣接する国です。政治体制はフルーレアとほぼ同じ、どころか、同じ国だったこともあります。まあそれ以下の説明はフルーレアに準じます。違うのは総帥の名前だけじゃないか、と野次られることも。

以前にも書いたとおり、フルーレア・スカビナにガッサリーを加えた三国がある辺りをテールラント地方と呼びます。ここはテールラント語圏です。ただし、テールラント語には複数の文字体系があり、国によって使用される文字が違っていたりします。

ちなみに、「テールラント三国」としてこの二国とひとくくりにされがちなガッサリーも、何百年か歴史を辿ると、この二国と同盟を組んだり襲われたり、ど真ん中にあったセルキアという王国を仲良く分割し合ったり、襲いに行ったりと、実は結構くされ縁の仲だったりします。

スピソ、魔法の話

2004-11-17 01:00:14 | Spiritual Sword
抽象的な言葉を並べ連ねてみただけの、魔法に関する設定の話です。

同じように魔法が出てきても、スピソとスプ*スプとガルガス帝国とロップ・ドロップでは、その仕組みが全然違うということになっています。
短編については、(「月のしずく」「誰がために~」のように、他作品の世界観を借りたものを除いて)大した設定はないのですが、話が長くなればなるほど色々な設定がつきます。
そんな中で、多分一番真面目な設定があって、しかも一番設定変更が多いのがスピソの魔法。
とりあえず現時点での設定を書きますが、後日、こっそり修正することもある……かも。

これをしっかり語ろうとすると、魔界についても書かないといけなくなりそうなので、非常に大ざっぱな解説をしたいと思います。
まずこのスピソの世界は、人間たちが住んでいる普通の世界と同じ空間に、いくつもの世界が「重なって」存在しています。
基本的に互いの世界は干渉し合わず、同じ空間に存在するモノ同士がお互いに接触したり、認識したりすることはありません。いわゆる「魔界」はこの重層世界のひとつで、サマリア大陸に「重なって」存在しています。(「魔界」については、種族の話1などを参照のこと)しかし、同じ空間に位置するからと言って、魔界の魔族とサマリアの人間が接触することはありません。しかし、サマリアの沖合をずっと行ったところにある、「最果ての島」「聖地」などと呼ばれる島(亜大陸と言った方が適切かも)には、空間がねじれ、二つの重層世界が重なった場所があります。そこが魔界と現実世界との接点、「門」と呼ばれる場所です。魔族はその「門」をくぐり、二つの世界を行き来します。
さて、そんな重層世界ですが、「門」が魔界と現実世界を繋ぐように、たまに互いが互いの存在を認識することがあります。しかし、互いの存在の本質が同じ方向性のものであるとは限りません。つまり、「門」を作ろうとすると、ただひたすらにエネルギーの詰まった層を引っ掻いてしまうこともあり得るのです。
わ、分かりにくい、何と言ったらいいんだろう。同じ空間の上に重なっているいくつもの重層世界のうち、普段よく魔法使いが使う世界は、現実世界とは物理法則や何かが完全に異なります。彼らの世界は彼らの世界として確立しているのですが、それを無理矢理に現実世界に接続し、そちらの世界の住人をこちらへ招く(とりあえず魔法学用語で「現勢」と言います)と、それはただのエネルギーのカタマリとしてしか、こちらの住人には認識できません。
認識できないので、取りあえずそれを便利に使ってしまおうというのが魔法の基本概念です。接続し、現勢させる世界によって、まあいわゆる「属性」というやつが変わってきたりもするようです。ちなみに魔族と精霊族が接続する先はそれぞれ別です。精霊族が好んで引き出すのが水火地風+光やら闇やらの力だったり、魔族が引き出す力が大ざっぱに雷・氷・聖・邪に分類されていたりしますが、分類の違う魔法はそれぞれ別の世界から引き出しているのでしょう。

その他の話はまた後日。

……なんかこの文章、独りよがりすぎて自分にしか分からないような気がしていた。もはや意味がないですよね。

スピソ、種族の話2

2004-11-09 00:30:48 | Spiritual Sword
このままでは、このブログがスピソに埋め尽くされてしまいそうです。
スピソは足かけ7年も書いているので設定が多いのは仕方ない……のかもしれません。しかし足かけ3年目のスプ*スプなんかは、設定が伏線に関わるものや外伝に関わるものばかりで、ネタバレが恐くて書き込みにくいというのもあります。

それはともかく前回の続き。

☆有翼人(バスティーダ)
その昔、誰かが天使の絵姿を真似て作り出したと言われている種族。はるか昔に精霊から分化した存在とも言われていますが、実際のところは誰も知りません。
背中の翼、耳元に生える羽、かぎ爪のついた足、というのが一般的な姿。体重は軽く、筋肉は適切なところについているので、空を飛ぶことができます。一般に夜目が利きません。また、精霊なみの魔力を持ちますが、寿命はむしろ人間の長さに近いです。全体的に、聡明な者が多いです。歌や楽器に長けると言われています。
地域や宗教によっては、進化を追い求め、神に近づきすぎた彼ら種族を妬み、神が彼らの寿命を縮めたのだ、という話も伝わっています。

人型種族に分類されることからも分かるとおり、他種族と交わって混血児を産むことがあります。その場合、その特徴的な容姿は、さまざまなパターンで引き継がれます。数が少ないのではっきりとした研究結果はありませんが、翼・目・耳・足、などのうち、幾つかがあらわれ幾つかが消える、といった感じです。

☆尖耳族(エルフ)
どこかの森の奥にひっそりと暮らしていると言われる少数種族です。種族としては精霊に近いようです。妖精に愛されると言われています。
滅多に他種族の前に姿を現さないため、あまり詳しい生態は知られていません。それでも六大種族の一つに数えられるのは、その非常に特殊な生態ゆえです。彼らには性別という概念がなく、その身に両性を宿し、子を為していく、と言われています。記録に残る彼らは、たいてい男とも女とも形容できない、しかし美しい容姿をしています。
耳が尖っているのが特徴だと言われていますが、そんな特徴がなくても、十分に見分けることができるのではないかと思います。

☆獣人族
サマリア大陸、ワインハルトを中心に住んでいる種族です。種族としては人間に近いのですが、人間よりも敏捷で、筋力もあり、思考が単純だと言われています。寿命は人間よりも若干短いと言います。夜闇を見通し、手足に生える毛のために音を立てずに移動し、湿度の変化を敏感に察知する、と言われています。
外見としては、やはり手足の体毛の濃さが一番の特徴としてあげられるのではないかと思います。たいていは髪の色と同じで、金や褐色が中心ですが、数色がまだらに入り交じっている者もいます。

以上六種。以下はおまけ

☆不老の民(エダーナーツォ)
元の種族は問いませんが、何らかの方法(たいていは魔法)のために老いなくなった、または老いにくくなった人々を指します。彼らの大半は老いを恐れる短命種族、つまり人間です。
彼らは老いないだけで、病気にもなりますし、大ケガをすれば死にます。
何だかんだで、決してそれほど寿命が延びるわけではないのですが、世の中にはちらほらと、そういった人々が生息しているようです。

スピソ、種族の話1

2004-11-07 22:24:53 | Spiritual Sword
スピソにも種族は色々います。

この世界に存在する人型(互いが交わっても子孫を残せる)種族は、大ざっぱに六種(考え方によっては三種、または六種以上)に分けられます。
一般に信じられている(宗教にもよりますが)、各種族の起源を加えて書いてみると……

☆人間
かつて天の彼方からやってきた、「来訪者」の子孫と言われています。
繁殖力に優れ、現在地上に住んでいる者の大半が人間です。
五千年前(と一般に言われているが、「とても昔」程度の意味だと思われる)、「科学」と称される力を使い、他種族を滅ぼそうと戦争を起こしたと言われています。
戦争は世界を焦土に変え、許容量を超えていた人口を適正値まで減らしたと言われています(古い伝説に因んで、この戦争は「神々の黄昏」と呼ばれています)。以来、人間は「科学」の力を放棄し、自然に存在する力を使って発展を重ねてきたと言われています。魔法は、使えない者の方がはるかに多いです。

ちなみに、世界に住んでいる人型の種族を、「人間」と総称することもあります。

☆精霊
かつて「来訪者」がこの地に降り立ったとき、世界には既にいくつかの種族が住んでいたと言われています。
彼らを総称して「偉大なる超越者」、と呼ぶことがありますが、彼らは主に「空」と「海」の二つの種族に分かれていたと言われています。精霊はその「空」と「来訪者」が交わって出来た人々の子孫だと言われています。
ちなみに現在では、「超越者」は既に人々の前には現れません。滅び去ったとも言われています。
魔力と生命力に優れ、繁殖力に劣ります。一般に、人間に比べるとはるかに長生きをします。
「神々の黄昏」以来、たいていの精霊族は人間や他種族を疎み、「聖地」と呼ばれる自分たちの里に引きこもって、独自の生活圏を築いています。
全体的に細身の、整った(あまり代わり映えのしない)容姿の者が多いと言われています。それを美しいと見るか醜いと見るかは見る側の価値観次第ですが。
「聖地」は、「空」の力を受け継いだと言われる型種族である妖精族を惹きつけるため、力に満ちた美しい土地であることが多く、その近隣は観光地化していることが多いです。

そんな精霊の里を他種族の目から隠すのが、里のそばの町に住む人々。「守護族」と呼ばれる、精霊と人間の混血です。精霊の里への道を知る守護族(里によって色々ですが、普通は町の中でも定められた一家を指します。その町に住んでいても、里への道を知らない人は多いです)の者は、たいていは住む土地を離れることを許されていません(四章に出てくるシャンヴール家のように、結構適当なところもあります)。混血であるがゆえに、寿命が人間とも精霊とも違う彼らは、あまり町を離れることを好みません。

☆魔族
「超越者」のうち、「海」の種族と「来訪者」が交わって生まれた人々の子孫と言われています。「海」と「空」はそれほど遠い種族ではなかったようで、特性としては精霊に近いのですが、本人たちは「全く違う種族だ」と主張しています。
確かに彼らが使う魔法は、精霊とは全く違うところから力を引き出してくるもので、その点に着目すればずいぶん違うのかもしれません。
「海」の力を引き継いだと言われる型種族(一般に「魔物」と呼ばれる)は、妖精と違い人間に害をなすことが多いため、大半の人間は、魔族を「うさんくさい人種」だと思っています。
「神々の黄昏」の時、彼らは「魔界」と呼ばれる空間(詳しくは後で書くかもしれません。適当に異次元空間とでも思っておいてください)に避難し、以来ずっと、大半の魔族はそこで暮らしています。
比較的長身の者が多いです。精霊と違い、人間にはそれほど悪い感情を抱いてはいないのですが、魔族とわかると人間の側から避けられます。


残り三種はこの三種の亜種と言われていて、人口もここまでの三種に比べるとはるかに少ないです。そちらや、その他特筆すべき人々についてはまた今度。

スピソ、国の話2

2004-11-06 01:21:24 | Spiritual Sword
サマリア大陸の国の話、その2。ネタに困ったら当分続きます。

★ワインハルト保護公園地区
公園地区と銘打ってはいますが、実際には一部を除いた他国にはきちんと承認されている、国家に近い存在です。任期3年の管理組合長が、国長と言えるのかもしれません。
ひたすらに広大な自然が広がる、穏やかな気候の土地です。
獣人族の集落が点在しています。獣人族は人間よりもやや寿命が短く、身体能力に長け、全体的に好戦的で、比較的単純な思考の持ち主です。彼らの言語は音素の種類が少ないことから、未開の言語だと評された時代もありますが、スピソ本編の時代には既にその誤解は解けているようです。

キリの昔の仲間で、「朱雀」の昔の主でもあるミネルヴァがこの地区の出身です。

★ヒースメイアン王国
サマリア大陸の中東部を縦断する、レ・クタール山脈沿いにある農業国です。
山脈と、北は砂漠にも接する厳しい立地のためか、他国からの侵略を受けることもなく、人々は平和な暮らしを謳歌しているように見えます。
ちなみに、田舎と都市部の間にある収入や生活レベルの格差が、徐々に問題として表面化しつつあるようです。

プリシアの母親・ユフィがこの国の出身です。


今日はここまで。