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東京顕微鏡歯科医院☆Advanced Care Dental Office ☆秘書・日本医療機器学会第2種滅菌技士aki

顕微鏡だけの歯科医院。☆Advanced Care Dental Office 日本医療機器学会 第2種滅菌技士認定

空に…

2020-08-27 21:18:00 | Advenced Care Dental Officeご案内
こんにちは
東京マイクロスコープ顕微鏡歯科アシスタントakiです🌷

お盆休みも終わり、8月も残りわずかとなりました…
今年は梅雨明けも遅く、明けた途端猛暑の日々🥵
皆さま、体調などお変わりありませんか?
コロナはまだまだ不安が続いていますが、今は熱中症にも気を付け水分補給は小まめに意識的に取りましょう

話は変わりますが、昨日帰宅途中錦糸公園で皆んなが空を見上げ携帯でパシリ
私も振り返りパシリ!





お化け?みたい
ちょっと笑えて何だか疲れも吹っ飛びました
今まで空なんて意識して見てなかったけど、これからはたまには見上げてみようと思いました。
また何かに出会えるかしら

感染

2020-05-05 09:46:00 | Advenced Care Dental Officeご案内
こんにちは
東京マイクロスコープ顕微鏡歯科アシスタントakiです🌷

コロナコロナで連日大変ですがせっかくのGW…皆さんお家でどのようにお過ごしですか?
私は普段しようしようと思いながらずっーっと出来てない断捨離をしてます。
毎日、場所を決めて今日はここを徹底的に!って感じで
目標を決めると頑張れて達成感まで
緊急事態宣言も延長となり、出掛けられない、お買物も出来ないストレスも続きますがこの機会にできることを見つけて頑張って過ごそうと思います。

では今日は感染についても久しぶりにお勉強していこうと思います。
感染について勉強をし始めた時は、まさか全世界で新型コロナウィルスの猛威が振るわられるとは…


多剤耐性アシネトバクター(MDRA)

MDRAはmultidrugresistantAcinetobacter spp.の略語で、カルバペネム系、キノロン系、アミノグリコシド系の3系統の抗菌薬に対し全て耐性を示すアシネトバクターのことをさす。


1.特徴

アシネトバクターとは Acinetobacter属のことをさす。偏性好気性グラム陰性桿で、緑膿菌と同様に自然環境中に存在する代表的な菌の一種である。グラム染色を行うと、通常の陰性桿菌よりも短く、小さな球状の形態を示すため、短桿菌もしくは球

苗を呼ばれる(図8.9)。アシネトバクターは乾燥に強い性質をもつため、通常の陰性桿菌と比較し環境中で生存しやすい。そのため、院内環境においても長期生存し、監視を怠ると感染拡大しやすい菌といえ、非常に厄介である。




2. 感染症

医療現場におけるアシネトバクターの感染症の発症は、侵襲的手技および基礎疾患

または衰弱状態に関連して生じることが多い。特に海外では、医療施設関連肺(health care-associated pneumonia;HCAP)や、人工呼吸器関連肺炎(ventilator-associated pneumonia; VAP)など、いわゆる院内肺炎の原因菌として頻度が高い。

入院患者における感染症としては,カテーテル関連を含む尿路感染症、血流感染症や

創傷感染、術後の髄膜炎や心内膜炎、骨髄炎、角膜穿孔および腹膜透析関連感染症の

原因菌としても重要である。

アシネトバクターはあらゆる臓器・組織で化膿性感染症を引き起こし、肺では多葉

性肺炎、空洞化病変、胸水の誘発が報告されている。また、アシネトバクターはプラ

スチックやガラス表面でバイオフィルムを形成することが知られており、これがカ

テーテル関連感染症などの体内挿入物の存在下における、本菌による感染症の重要な

病態の一つと考えられている。


3. 耐性機構

広域セファロスポリン耐性には、染色体上のAmpC型セファロスポリナーゼ

(ADC-1など)の産生が関与する。カルバペネム耐性には、Acinetobacterbaumannini

が生来もっているOXA型カルバペネマーゼOXA-51-likeの遺伝子の上流にプロモー

ター活性を有する挿入配列(ISAbal など)の挿入や、外来性にOXA-23-likeや

OXA-58-likeなどのカルバペネマーゼやメタロ-β-ラクタマーゼの遺伝子の獲得が

関与している。

キノロン耐性には緑膿菌と同様に、染色体上に存在するDNAジャイレースやトポ

イソメラーゼIVなどのDNA複製酵素のキノロン耐性決定領域(QRDR)のアミノ酸

残基の置換を引き起こす遺伝子変異や抗菌薬排出機構(AdeABC)などが関与する。

アミノグリコシド耐性についても、緑膿菌と同様にアミノ配糖体のリン酸化酵素や

アセチル化酵素,アデニリル化酵素などの産生が関与する。

耐性機構としては、同じ陰性桿菌である緑膿菌と非常に似通っており、ほぼ同じで

あるが、産生遺伝子として、クラスD 型であるOXA型カルバペネマーゼ産生についてはアシネトバクター、特にA.baumanniiにおいて一つの特徴として知っておく必要がある。


4. 今後の動向

長期生息可能なアシネトバクターの、特に耐性菌の広がりは大きく、現に2000年

以降、日本でMDRPのアウトブレイクが起こり問題になっていた同時期、すでに海

外では MDRAのアウトブレイクが深刻化しており、アシネトバクター属の代表菌で

あるA. baumanniiの多剤耐性率が30%であるとのサーベイランス報告もあった。

本邦で最初のアウトブレイク事例は韓国からの輸入例であり、一気に26名に感染し注目されたが、その後現在までに各地でアウトブレイクが起こり、感染と死亡に因果関係のある例もみられている。

世界的にみると、欧州ではI〜Ⅲタイプのクローンが地理的に異なるエリアでアウトブレイクを起こしており、染色体性OXAタイプβ-ラクタマーゼであるOXA-51-like 遺伝子をもつ European clone IIは全世界的な流行株として知られている。現在、このクローンは日本でも検出されている。また、アミノ配糖体の標的分子である 16SrRNAをメチル化する酵素(ArmA)を産生し、広範囲のアミノ配糖体に超高度耐性を獲得した株が中国や米国などで増加しつつあり、最近、本邦でもArmA産生株が確認された。感染拡大の警戒や新たなクローンの輸入の監視も含めたサーベイランスが重要となるであろう。

アウトブレイク対策の一つとして監視培養は重要であり、特に多くの医療器具を使用するICUにおいては、咽頭または直腸スワブの培養がアシネトバクター定着例の検出に有効とされている。現在では、緑膿菌と同様に3剤耐性だけではなく2剤耐性の監視も重要視され、感染対策の徹底が必要である。

また世界的にはアシネトバクターは市中肺炎(community-acquired pneumonia;

CAP)を中心に、市中感染症の原因菌としても注目されている。実際にタイなどでは明らかな基礎疾患を有さない成人における薬剤耐性A. baumanniiによる劇症型CAPおよび敗血症が問題となった。市中からの薬剤耐性菌の持ち込みを十分に念頭におき、対策にあたることが重要である。


5. 感染予防策

MDRA、2系統薬剤耐性アシネトバクターに対しては、標準予防策に加えて隔離・接触予防策を実施し、医療現場における伝播を抑えるための感染予防介入が重要である。


参考文献 感染制御標準ガイド


ウォッシャーディスインフェクター ⑵

2017-06-20 21:26:55 | Advenced Care Dental Officeご案内
こんにちは
東京マイクロスコープ顕微鏡歯科アシスタントakiです🌷

今日はウォッシャーディスインフェクターの続きです。

3.動作原理
 一定量の水を庫内タンクに取り入れ、ポンプにより水を循環させる。水は循環ポンプからフィードパイプを通り、各スプレーノズルから強力な加圧水となり被洗浄物に噴射される。スプレーノズルは、水の圧力により回転し、隅々まで加圧水を噴射し洗浄する。
循環している水をヒーターにより加熱することで水温調整が行われ、熱水消毒を行うことができる。(図2)



4.工程(銅製器具用プログラムの例による工程の説明)
 1) RKIプログラム(図3)
  ①循環ポンプが始動、洗剤ディスペンサーが作動し洗浄が開始される。
   ヒーターも作動し徐々に加温されていく。
  ②加温され93℃に達すると、10分間この温度を維持し消毒が行われる。
  ③10分後に初めて1回目の排水が行われる。(血液に汚染された水も消毒され排水される。)
  ④すすぎを十分に繰り返す(概ね2〜3回)。
  ⑤すすぎ水に純水を使用し防錆潤滑剤を注入、70〜80℃程度まで上昇後排水する。
  ⑥110℃の温度で乾燥を行う。



 2)予洗付きプログラム(図4)
  RIKプログラムは手術器械に付着した血液や皮膚消毒剤などの初期汚染量が多い場合、洗剤濃度の低下や洗浄水の加圧噴射に伴う過度な発砲が生じて洗浄性能が低下する欠点を抱えていた。
その欠点を解消して安定した洗浄効果を発揮させるために、1994年にFristerらにより、従来のRKIプログラムに代わる、初期汚染量を減少させる、予備洗浄(予洗)機能が備わったバリオ(VARIO)TDプログラムが提唱された。
これはRKIの提唱してきた「消毒プロセスは第1回目の排水前に完了させなくてはならない」に反すると思えたが、1994年RKIは広報を通じ病院の一般的衛生管理において、感染の拡大防止の見地から血液、分泌物、糞尿などの体液を排水に流すことは問題とならず、下水道に排水されるこれらの物質の量は、下水処理に関する危険レベルを下回っていることは経験上明らかであるという見解をしめした。

3)多槽型ウォッシャーディスインフェクター(図5、6)
消毒に関する考え方は同一であるが、単槽で処理していた洗浄消毒、すすぎ、乾燥を多槽構造の洗浄槽で行う。
・1槽:予備、本洗浄
・2槽:超音波による洗浄、すすぎ
・3槽:すすぎ、熱消毒
・4槽:乾燥
それぞれの機能を分担し、単位時間当たりの処理能力と洗浄効率を大きく向上させる目的で開発され、単槽のウォッシャーディスインフェクターと比べると、処理能力で8〜10倍程度の能力を発揮する。
大きさや処理能力に比例して、消費される電気、蒸気、水(市水、純水)、洗剤なども多く必要になり、設備にかかわる供給能力、処理能力が膨大になると同時に、1回にかかるランニングコストも大きくなってきている。しかしながら昨今経済性が重視されるようになり、膨大になった各種消費量をいかに経済的な水準に上げるかを考え、熱交換機、洗浄水リサイクル方式などを採用した省エネリサイクル機種も登場している。
また、①槽と槽の間に隔壁を設置、槽間での再汚染を防止する、②超音波洗浄装置を内蔵する、といった特徴をもつ。


参考文献 改訂第4版医療現場の滅菌