カリフォルニア便り ーFROM OQ STUDIOー

~南カリフォルニアから~
陶芸家の器と料理、時々王様の日々

デザイナーコラボファッション

2011年09月25日 | Fashion

次々と、新しいデザインを描き出し、商品化し、販売する。

モノ作りの仕事というのはそのようなことの繰り返しです。

アイディアが無限に沸き出して来る時もあれば、

もう何も作れないかもしれない!と思う程、空っぽの時も有ります。

私などは空っぽになったら、満タンになるまで動かざる事山のごとしですので苦悩等とは無縁ですが、

刻々とそのスピードを速めるばかりのファッション界で大きな看板を背負い、

自分の限界に挑戦し続けておられるデザイナー達に対しましては、

私は心の中で常に拍手喝采でございます。

 

最近私の楽しみは、各大型量販店が次々と企画しているデザーナーコラボファッション。

期間限定で、普段は考えられない破格のお値段で、

世界に名だたるデザイナー達がその企画の為にデザインした様々な商品が店頭に並びます。

私は可能な限り現品を見に行きますが、勿論作りの良いものそうではないものが有ります。

それでも、見てみる、買ってみる、着てみることの持つ意味は大きいのです。

普段価格のことよりも素材のクオリティーやデザインの独創性に重きを置いているデザイナーが、

客層、価格、技術、サイズ展開、生産数等々、様々な制約のなかでデザインするのですから、

そのデザイナーのデザイン&ファッション哲学を垣間見ることの出来る絶好の機会なのです。

つい先日のミッソーニのコラボでは、全米で企画元さえ予想していなかった騒動が起きました。

デザインされた200点の商品が、発売開始当日の数時間で完売したのです。

オンラインもほぼ一日中シャットダウンでした。

嬉しかったですよ。大大大好きなブランドですから。

既にニット界では不動の地位を確立して久しいとは申しましても、

イタリアの家族経営によるニットメーカーの、類い稀なる色彩デザインが、

今までに無い規模で人々の目に触れたのです。

それほど流行モノに大騒ぎをしない傾向にあるこの国の人々にタカを括っていた私は、

完全に出遅れまして、当日現物を見ることは出来ませんでした。

失意の私でしたが、奇跡的にアクセス出来たインターネットで2点オーダーしました。

今回のパターンの中で、私が最もミッソーニらしいと感じたベージュ系のカラーパレットから、

カーディガンとフラットシューズを選び、ツインセットに致しました。

今回の限定品に限らず、ミッソーニのニットには私を惹き付けて止まない魅力が有ります。

私は昔からミッソーニ・ストライプが好きで好きで、何時間でもただ眺めていられるのです。

デザイナーの色彩感覚の素晴らしさと、色の組み合わせの無限の可能性にひたすら魅了されます。

一見、派手で鮮やかな色の組み合わせに見えても、絶対的な調和を保ち、

このストライプに合わない色のお洋服はほとんど無いと言える程合わせ易く、懐の深いニットです。

陶芸家として、無難でシンプルなのではなく、デザインは私だとすぐに判るものでありながら、

どんなインテリアにも食材にも花にも寄り添う様な・・・

懐の深い器を焼きたいと願い続ける私の憧れを凝縮したニットでございます。

実はこちらのフラットシューズ、子供用です。

大人向けのフラットシューズの色は、フューシャピンクベースのカラーパレットだけでしたので、

シューズとニットのツインセットは諦めていたのですが、

待てよ・・・・念のため子供用の一番大きなサイズを試しましたところぴったりでございました。

22センチの足をこれほど誇りに思ったのは生まれて初めてでした。あはは。。。

私がファッション関係の写真を撮っていると、なぜか必ずやって来る王様。

こうしてスフィンクスのように座り、私を監視します。

こちらのニットは、Vネックのカーディガンです。

見頃と袖のストライプの幅が違っていて、同じ色を繰り返していても単調にならずリズミカル。

事前に素材を調べたところ、レーヨン82%、コットン11%ということで、

薄手の落ち感のあるニットで、それほど伸縮性の無い、

どちらかと言えばブラウスの様なニットだと判断致しまして、

最近のミッソーニのぴったり目のサイズフッティングと合わせて考えました結果、

このニットに関してはジャストサイズで着るよりも、ゆったりと羽織るように着たい私は、

普段のサイズよりも2サイズ上げたLサイズをオーダーしました。

これはかなりのギャンブルでしたが、結果は大満足。

例えばこんな風に、ダメージデニムと白いTシャツにサラッと肩掛けして。

寒さをしのぐ羽織ものとしての役割というよりも、ストールの延長線上で色を活かします。

ツインセットと言えば通常カーディガンとインナーが定番かと思いますが、

私がかつて大変愛していた日本のデザイナーのデザインされるお洋服には、

ワンピースやシャツとバッグがツインだったり、靴とニットがツインだったりするものが有り、

それはそれは心ときめいた思い出がございます。

イブニングドレスとクラッチバッグや華奢なハイヒールを同素材であつらえる事が有りますが、

カジュアルな装いのそれは、とても贅沢でエレガントな大人のお洒落だと感じたからです。

今でも街でふと靴やバッグ等がお洋服と供布だったりするコーディネートを見かけたり致しますと、

ドキッとしてしまう私です。そういうのが好きなんです。

色を合わせるなら、私はこれくらい強い色を。

パンツは素材の良い綺麗なラインのベージュ。足首丈です。

素材がニットのシューズをツインにしますと、上半身の鮮やかさに対して足元がぼやけます。

ですのでこの場合、キャメル色のパテントレザーのフラットシューズを合わせます。

靴の色自体は抑えても、パテントの艶でバランスを取ります。

もう終わりにしてください。 お散歩の時間ですよ~

 

せっかくなので、コーディネートの写真を撮ろうとしたのですが、

王様が先ほどからウロウロと待っていますのでこの辺で。

フラットシューズに付いてはいずれ別の機会に。

 

コラボ、大好きです。

11月にはH&Mにてベルサーチ!だそうでございます。

 

では




最新の画像もっと見る