goo blog サービス終了のお知らせ 

蹴ログ

蹴る、闘う、観る、読む、休む、想う

ジーコをオシム

2006-07-15 00:09:04 | 蹴ログ
 遅ればせながらだけどジーコJAPANについては振り返っておかないといけない。
結果としては1勝もできず、あまりにもあっけなくジーコJAPANは終わってしまった。

 初戦が全てだったと思う。試合の精度としては低かったけど、こんな割り切った闘いもできるんだ と少なくとも後半10分くらいまでは思ってた。けど、そのあと、日本のカウンターはシュートまで行けないのだけれど、その後のオーストラリアのカウンターは必ず日本のピンチになる時間帯が続いて、やばいなあと。 川口の好セーブが続いて、さすが本番に強いなあと思っていたら、相手スローインに飛び出してきた。今でも川口はあの判断は間違っていないと言っているけど、誰かがあれは間違った判断だったとはっきり伝えるべきだと思う。

 何より、味方がミスしてパスがつながらなかったときに、あーっていう感じで天を見上げて、守備に戻らないというプレーが続いていた。それはブラジル戦まで続いた。

 日本は勘違いしているといわれても仕方がない。

 オシム就任で、予選敗退がチャラになった感じがするけど、力を出し切って敗れたのならともかく、力を出し切れないまま終わってしまった責任に選手は向き合わないといけないと思う。 

 それでもジーコがやってきたことというのは間違いでなかったと思う。日本サッカー全体が、どちらかというと代表チームが調子悪いのも良いのも監督のせいになっていたのが(まあそれは大抵の国でもそうだけど)、やっぱり選手個々の力が足りないとどうしようもない ということに目を向けたこと。

 ジーコのシュート練習。これは後々成果として現れてくると思う。練習で入らないものは試合でも入らない。

 W杯というのは国の威信、人種や個人のアイデンティティむき出しの闘い。きれい事では勝てないというのはよく分かった ということを主体的に感じることができるようになった大会。それが、日本にとって、この大会の位置づけだったと思う。

 


W杯及び前期日程終了

2006-07-13 00:30:14 | 蹴ログ
 ワールドカップ、最後はTVによる観戦さえ息切れしてしまった。あらためて開幕から約1ヶ月、その直前の準備期間も含めて1ヶ月半の長丁場を闘い抜いて、決勝の舞台に立ったイタリア、フランスは、敬意というか、なんというか、とにかくすごいの一言である。闘いぬいて手にしたその高みは、やはりあの舞台に立った選手にしか分からないのだろうか。

 同日、慶應義塾体育会ソッカー部女子部も、チームとしては2月14日から、部としては3月25日からの長い前期シーズンを終え、テストを挟んだ自主トレ期間に入った。

 前期最後の試合となった東京都リーグ4節を4-1(前半2-0)で、かつ前期の締めくくりとして内容としても評価できるゲームを闘うことができ、都リーグ通算3勝1分けの負け無しで折り返すことができた。

 前期終盤にはこれまでの中心選手の怪我が相次ぎ、苦しいチーム事情が続いたが、その中で、残った選手がそれぞれ、これまでどちらかというと中心選手に頼ってきた分のリーダーシップを発揮して、主体的にトレーニングや試合に関わってくれたことがとても大きかったと思う。また新しく入ってきた選手も試合経験を積むことができた。そして、怪我をした選手が、怪我をする前以上のコンディションで戻ってくるための体制も整った。そして何より選手たちが早くグラウンドに戻りたいという意識でリハビリに取り組んでいる。

 この状態で怪我をした選手が順調に復帰してくれれば、さらにチームが成長できるのではないかと思う。

 2月からヘッドコーチの先導で取り組んできたフィジカルトレーニングと、ボールトレーニングの成果が、6月中旬ごろから目に見えて現れてきて、彼女たちがこれからどこまで伸びていくのか自分でも分からなくなってきた。 

 といっても、課題は山積みで、続けていくべきことと、単なる慣れとなっていることを明確に線引きして、一つ一つ歩を進めていくことには変わりないのだけれど、彼女たち以上に、我々スタッフ陣も準備を重ねて、後期は本当にグラウンドレベルで目標に向けた闘いを繰り広げたい。

 チームとして目標に向かって進んでいく上で、その途上にある乗り越えていくべき石であったり、川であったり、山であったり、それは当然そこにあるべきもので、それを超えることは苦労でも何でもないだけれど、その歩を進める上で、戸惑ったり、絶望したり、歩を進める勇気がなくなりかけたことがあったのは事実です。しかしその度にいろいろな方が、あるときは手をとり、あるときは背中を押してくださって、歩みを続けることができました。ありがとうございました。後期に待つのは、どんな道なのか想像がつきませんが、到達するべきところは明確に見えています。前期同様にその目標に向けて一歩一歩進んでいきますので、変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。



 

  
 






「ULTRA BLUE」

2006-06-26 00:39:58 | 蹴ログ
先々週の話にはなるが、相棒Beetleが朝出かけにエンジンがかからず、レッカーされた。(背景にはドナドナが流れていた)

 原因はバッテリー。やはり早朝とか夜間に乗る回数が多いと、バッテリーの消耗度は激しいというディーラーの説明だった。それにしてもたった2年と6ヶ月でと思うのだけど、最近何より、乗るときの愛情が不足していたと思い反省。愛情の不足とはエンジンかけてすぐに走り出さないとか、洗車をまめにするとか、急いだ運転はしないとかそういうことが足りていなかった、、、。 

バッテリー交換して、元気になったものの、ただただ反省。

 まずは車内の音楽から変えてみた。あえて、宇多田ヒカルらしさを強調したアルバムという感じがするけれど、やっぱりいいものはいいね。

ULTRA BLUE
宇多田ヒカル
東芝EMI

このアイテムの詳細を見る

「ジーコスタイル」

2006-06-22 00:58:12 | 蹴ログ
 6月18日に開幕した全日本女子サッカー選手権東京都予選に、慶應義塾体育会ソッカー部女子として初めて出場した。勝ち残れば最終的には元旦の国立決勝へ続く、女子版天皇杯であるこの大会。

 しかし1回戦で修徳高校に0-3(前半0-0)で敗退。言葉足らずだが、しっか りとしたサッカーをしてくる相手に対して、前半はしのぎつつ、持ち味である積極的な守備から前に出て何度かチャンスを作ることができた。しかしあと一つ押し上げることができず点を奪えない。そして後半、立ち上がりに失点を許し、そのままずるずると失点を許す。公式戦で負けたのは今シーズン初めて。苦いチャレンジになった。

 「サッカーで味わった悔しさはサッカーでしか晴らすことができない」

 最終戦ブラジルに勝たなければならない代表戦とともに、とにかく一つ一つのことを積み上げていく1クール。

 少し前になるが、5月27日に、一響屋社長の稲葉社長を迎え、個々のそしてチームとしての強みは何か、SWOT(Strength, Weekness, Opportunity, Threat)分析の手法の講義と実践があった。

 「coach」として自分の強みは何か。グラウンドで自分が伝えられることは何か、今はとにかくもがく毎日。すべてが平均点のcoachなんていらない。目指すのはすべてが平均点のチームではない。

 もがく過程で多くの人達、すばらしい本に出会った。

時節柄、その中の1冊だけご紹介。

自分の母国ブラジルとの負けられない一戦を控え、ジーコは何を思い、何にチャレンジしているのか。彼がこの4年間選手に伝え続けてきたことは土壇場で実を結ぶのか。「coach」の仕事はとかく勝敗という結果がすべて。ただ、サッカーの試合は結果だけでは表せない何かがある。ブラジル戦では、勝ち負けの結果ではなく、4年間
やってきたことの結果を見たい。

ジーコスタイル―進化する日本代表

朝日新聞社

このアイテムの詳細を見る

ジーコJAPANについて

2006-05-22 23:07:33 | 蹴ログ
書き留めていたメモから、「失われた1ヶ月(blogが)」を思い起こしていますが、ジーコJAPANについて。

まずは、5月15日、代表メンバー23人の発表。大抵は、書き上げているメモを元に、一人ずつ言ったかどうかチェックしながら読み上げるのが、一般的なやり方と思いますが、TVを見る限りではジーコは逆だったようだ。つまり、「名前を読み上げてから、言った名前を記録していく。」 もし間違った名前を言ってしまったり、足りなかったらどうするのだろうと思ってしまうが、それだけでも、ジーコがこの4年間、どれだけ日本代表と向き合い、どれだけ考えてメンバーを選んだかどうか分かる。

約束事がないとか、最後まで戦術が定まらないとかいろんな批判はありますが、僕はジーコのチーム作りが好きだ。

歴戦を闘ってきたジーコの考えには及びもしないけど、状況に応じた細かい約束事は実際に闘う23人が揃ってからでないと定まらないし、途中の段階でいくら言っても仕方がない。新しいメンバーを招集するたびにそれを確認してもしょうがないし、それを最初からやっていたら、相手に研究しつくされてしまう。

準備段階ではある程度の方針を示しておいて、細かい約束事は、実際に相手が定まり、最終合宿でメンバーが出揃ってから確認したので遅くはないなあと自分も思う。何せ、これからワールドカップまでは準備期間以上の密度で、定まったメンバーと練習を詰めるのだから。

だから、KIRIN CUPなどの練習試合では、何か物足りなさがあったけれど、とにかくワールドカップ本番で良い状態になればいいんだ。そしてベスト4以上になるためには、予選リーグ本番の中でも日々強くなり、ほんとチョッとの幸運をつかめばいいんだ。その運をジーコは持っていると信じたい。

トルシェ政権下で型にはまった選手たちの頭をいかにやわらかくして、主体性を持った本当のチームになるか。それがジーコがこれまでやってきたことだと思う。(それはトルシェの時代がどうこうというわけではなく、トルシェの時代の遺産はそれはそれで例えばDF面で確実に残っているのだが)

オーストラリア代表監督のヒディングは、ジーコJAPANをまとまった良いチームと評しているが、実際は戦術的に統一されていない、いろんな穴だらけのチームと思っているだろう。けどこの準備期間で、ジーコはしっかりとチームを作ってくると思う。

決定力不足とマスコミで嘆かれているけれど、たくさんのシュート練習をやって、あのジーコが、シュート練習を逐一指導してくれるのだ。デモンストレーション含め、細かいことを教えられるのも、たくさんの綺麗なゴールを決めてきたジーコなのだ。

初戦が本当に楽しみだ。



どんな闘いをしてくれるか、楽しみだ。



生徒諸君! (教師編)

2006-05-21 00:01:32 | 蹴ログ
1ヶ月以上更新できずにいました。いつも見て頂いている方々すみません。ちゃんと元気に(少しくたびれながらも)生きています。

この1ヶ月、とても自分の身に起こったこととは信じられないくらいいろいろなことがありました。そういうときこそちゃんと記録に残しておかなければならないのだけど。

7時-9時の朝練。人間関係作り、部員の勧誘、初めての春の大会合宿、創設後公式戦初勝利、、、。そしてフットサルリーグも開幕。その過程では自分の力の足りなさで悔しい思いをしたことも多々。ただ途方にくれることも多々。

朝5時の目覚ましに、今日は朝練行けないことにしようかと思うこと多々。部員もきっと起きるときに、布団と葛藤しているに違いない。

ものすごいテンションで、朝からとてもよい練習ができたり、逆に疲れで全くみんなのテンションがあがらなかったり。

全く何もないところから、良い人間関係ができたり。
この仕事は一喜一憂していたらかないません。

とにかく自分に逃げ道を作らず、できない言い訳をせず、毎日、毎日を闘うのみ。
そして、自分自身の生活も大事に、バランスをとることも最近重要だなと思いました。自分自身が魅力のない人間になったらつまらんもんね。

「生徒諸君!(教師編)」を読んで、日々パワーをもらっています。



生徒諸君! (教師編5)

講談社

このアイテムの詳細を見る

8の字ドリブル

2006-04-17 22:54:20 | 蹴ログ
 自分が小学生の頃ですが、学校が終わって家に帰ると、必ず庭の土のところに大きく、「8」が書いてありました。(昔住んでいた祝谷の家は、とても狭い家だったけど、何故か、柿の木とびわの木と車が2台くらいおける庭があったなあ)

この8は何かと言うと、父が自分にドリブルの練習をさせるために書いた「8」でした。

この8の字にそって、右足、左足、両足、足の裏でそれぞれ10週ずつドリブル練習しろと。

小学校の頃の自分は、その練習がというよりもその8が嫌で、けどやってないと怒られるのは分かっているので(足跡がついていないからすぐばれる)、その上に適当に足跡をつけて、(今考えれば、その足跡をつける努力をするのなら、練習してもそんなに労力は変わらないのだけど)やったふりをしていました。まあ当然ばれていたでしょうが。

そのほか、毎日課された「お城山まで走る」という課題も、途中で友達の家によってファミコンをしていたり(これも当然親情報でばれていたでしょうが)、当時好きだった女の子の家の前まで行って、その辺を2週くらいして帰ってきたり(もちろんがんばっている姿を見てもらいたいという一心で)。

けど、今となってみては、そんな自分の背番号は「8」 そして練習後に選手に「8」の字ドリブルを推奨し(実はとてもよい練習なのです)、今ひとつ頑張れない選手に「そこ頑張って走れー」と声をかけています。いやいや。







「なるほど算」

2006-04-13 01:43:38 | 蹴ログ
オリジナルなのを一つ。

「もしも地球がサッカーボールだったとして、空気入れで空気を入れるとしたら、何回ピストン?」

○地球の体積:約 1083.2 Mm3 (立方メガメートル)
○空気入れのピストン1回で入れることができる空気の体積:空気入れの半径2.5cm、長さ40CM

うーん 夜にやめとけばよかったね。答え募集中。
 
なるほど算

TOKYO FM出版

このアイテムの詳細を見る

一日一生

2006-04-11 01:39:00 | 蹴ログ
Macの生みの親 Steve Jobs の言葉。 4/3のFujiSankei Business iより。

「1日1日人生最後の日だと思って暮らせば、確実に正しい道を歩める」

ただ、今日を人生最後の日にはしたくないので、早く寝よう。

出発

2006-03-28 00:42:11 | 蹴ログ
2006年度より正式発足する慶應義塾体育会ソッカー部女子の監督を務めることになりました。慶應の女子サッカーの黎明期から支えていただいた、様々な方々の献身的な努力があって今があります。育てていただいた芽を、少々の風雨では倒れないしっかりとした幹を持つ木に育てていくのが自分の役目だと思っています。

日々自分を磨き、選手と共に全力で闘う所存ですが、まだまだ未熟者ですので、今後ともご指導、ご鞭撻をよろしくお願いいたします。

ONとOFF

2006-03-08 23:54:48 | 蹴ログ
 4日土曜日は、先輩が率いる大東文化大学と試合。6時半出だったのに朝から環八、関越の渋滞ゴールデンコンビには参りました。大東文化の選手たちは活き活きしていてしかもマナーがいい。一生懸命さとひたむきさという原点を教えてもらいました。

 午後はその場で関東Bトレセン。昨年11月から活動をはじめて、これまでいろいろあったけど、チームになってきた感じ。選抜チームというのはなかなか難しい。けどこのような場があるのは幸せなことだなあ。

 その後はトレセン組みを引き連れて、2月に怪我をしてしまった選手の様子伺い。1人1200円で、豚カルビ、ホルモン、鳥、キムチ、野菜、キャベツ、ご飯が食べ放題には、疲れも忘れてテンションあがる。大丈夫か。帰ったのは23時半。

5日日曜日は、7時45分出で朝から練習。30分ランニングの後ボール練やって筋トレなんか今まで考えられなかったけど、そのようなトレーニングができてしまうのも、選手のやる気と、スタッフ、環境のおかげ。

 午後は新2年生を中心に5人と1人30~40分ほど面接。一人一人聞いてみるといろいろなサッカーへの接し方があって面白い。日吉キャンパスで青空面接やっていたら大学関係者が、好意で場所を提供してくれました。感謝。

 それで家に帰ればよかったのだけど、天龍が中心になったOPTIMISTメンバーから19時から21時の平和島個人フットサルの誘いが。やめとけばいいのに行ってしまいました。けど、やっぱり自分がやるのは楽しい。しかも上手い仲間と。個人フットサルの周りから観られている感がたまりません。気がつけば10分を5本ほどやったのちに、21時過ぎから、40分連続で若者と試合。途中このままピッチに倒れるかと思いました。

 これまで毎週のように会っていた仲間との時間。しばらく離れているとその集まりがあるだけで自分が今までどれだけ癒されていたかというのがよく分かる。体は疲れていても気持ちはかなり開放されたし。けど家に着いたのはAM0時。そのままバタン。翌日はリポDゴールドスタート。

 6日月曜は最近ゴタゴタしてきた仕事を21時30分までやった後、一旦家に帰って地域トレセンやっている御殿場へ。御殿場に着いたのはAM1:00。温泉にぎりぎり入れたのがせめてもの救い。翌日20分トレーニングを担当させてもらったけど、みんなとても反応よく気持ちよくコーチングできた。けど関東Bの試合は1試合も観れないまま午後から仕事のため、東京にトンボ帰り。せつない。

 どれがONでどれがOFFなのか、こんな生活を送る中で、いろいろな方に不義理をしています。ちゃんと自分がやるべきことをやらねば。






「アルジャジーラ 報道の戦争」

2006-03-02 02:35:02 | 蹴ログ
 「寝食を忘れる」という言葉は、寝ることも食べることも人並み以上に好きだと思っている自分には関係のない言葉と思っていたが、今日夜0時ごろ何か忘れているよなと思ったら、晩御飯を食べていないことを忘れていた。そりゃお腹もすくわ。ちなみに先々週あたりは、晩御飯を会社で食べたことも忘れて、家の近くでさらに定食を食べていたので、それよりましか。

 「報道」という言葉に最近アンテナが立っているが、要は複数の信頼できる情報ソースを持っておくことが大事ということ。何が信頼できて、何が信頼できないかは、自分の価値観とか、その報道機関のポリシーを見極めること。それが難しそう。

 民主党の偽メール疑惑は、そもそも民主党内でどういう判断ロジックが働いて、じゃあ国会で自民党を糾弾しようとなったかが不思議。ちょっとした専門家が見ればそのメールが本物か、怪しいかくらいはすぐに見分けれそうなものだが。

アルジャジーラ 報道の戦争すべてを敵に回したテレビ局の果てしなき闘い

光文社

このアイテムの詳細を見る

「オシムの言葉」

2006-02-21 01:36:59 | 蹴ログ
オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える

集英社インターナショナル

このアイテムの詳細を見る


 サッカーそのものの意味というか、位置づけというか、向き合い方自体が全く違うと感じさせられるオシムの言葉。「ユリシーズの瞳」で描かれた世界に、彼の家族は生きた。死が日常となったサラエボに妻や子供を残して、それでも監督として生きなければならないその心情は想像すらできない。

「備忘録」

2006-02-14 03:22:43 | 蹴ログ
山本昌邦備忘録

講談社

このアイテムの詳細を見る


 2002年ワールドカップに至るトルシェジャパンの内実を、コーチの立場から記述した備忘録。僕ならトルシェにも同じタイトルで書いてもらって同時期に出版する。けどこうやって書物に堂々と残すということは、よっぽど苦労したんだろうなあと思う。

 サッカーに関わっている人は世界に数多くいれど、そしてサッカーは世界各地で行われているも、どんなサッカーがいいとか、どんなサッカーをやれば勝てるなんていう正解はない。いろんなやり方があって、いろんなチームの背景があって、それを踏まえた「オリジナリティ」をどれだけ突き詰めて徹底するかが、勝負の分かれ目。といっても突き詰めたからといって、いつもいつも勝てるわけではない。だからサッカーは難しい。

 相手が異なるので一概には比較できないが、トルシェから解き放たれた山本監督もアテネ五輪ではいいチームを作りをしながらも予選グループで敗退した。けどトルシェ時代には何だかんだトーナメントまで行ってるのだ。

 著者も同じことを述べているが、全てを論理的に突き詰めれば、勝てるわけではないし、選手が育つわけではない。理論を越えた何かが絡まっていい方向に転がることがある。その理論と理論を越えた何かが指導者としての力量だと思う。