政策が格段に精度を上げるのは、反対論に出会ったときである。
この反対論を論破できれば爽快であるが、そんな政策はありえず、たいていは一部であるが、言い負かされるか、あるにはもっとうまい説明の仕方がなかったのかと悔やむことになる。
その結果、次はきちんと説明しようと考えて、一生懸命、理屈を組み立て直し、説明の仕方を工夫することになるから、こうした反対論とは早いうちに遭遇するのが好ましい。
私に . . . 本文を読む
26年間、基礎自治体で政策をつくってきたが、政策づくりの基本は、担当者の熱い思いと深い知識だろう。
このうち、「知識」を獲得するのは比較的簡単である。本を読み、さまざまな立場の人(利害関係人)と議論すれば、ある程度のところに行く(ポイントは、反対意見を持つ人と議論することだと思う。この点については別の機会に論じよう)。
それに対して、「思い」のほうは、少し厄介である。
まず、自分の仕事に意 . . . 本文を読む
数年前に、『自治体政策づくりの道具箱』(学陽書房)という本を書きました。
まさに政策づくりのコツ・ツボを書いたもので、最も気にいっている本です。
その理由はいくつかありますが、オチと本質の二兎を追ったためです。本を書くのが、こんなに苦しく、楽しいとは思いませんでした。
最近、政策づくりのコツ・ツボをテーマとした研修を頼まれました。『道具箱』のようなという注文ですが、これまで、政策形成研修 . . . 本文を読む