松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆大晦日原稿を出す(三浦半島)

2017-12-31 | 1.研究活動

 大晦日、約束の原稿を出した。萌書房の白石さんとは、本年中という約束だったので、原稿の送付時間は23時30分。紅白は、紅組、白組のどっちが勝ったのか、分からなかった。

 タイトルは、『現代自治体論-励ます地方自治の展開・地方自治法を越えて-』(仮)である。私の大学卒業の記念にあわせて、現時点で書きたいことを精一杯書いたものである。全部で213頁、法律学と政治学の両方を架橋した地方自治論となった(本になると250頁くらいにはなるだろう)。

 役所を民主的にコントロールすればよいと思っている、机上型の地方自治が、まだまだ大きな潮流のなかで、世間では、この本は評価されないだろう。評価されるのは、今の地方自治が、全国で行き詰まる10年後くらいだと思う。10年後、いよいよ窮して、全国で、あわてて、これまでの地方自治を見直すことになるが、その場合、うかうかすると、いとも簡単に全体主義的な地方自治になってしまう。

 住民投票のように、数の多数で、少数者をねじ伏せる時代が来てしまう。なぜならば、「民衆(デーモス)が望むことを妨げるのは許されない」というのが、役所を民主的にコントロールするということと同義だからである。そうならないためには、地方自治を民主的なものとするには、地方自治の破綻が見えない、今のうちから、もうひとつの地方自治を模索していく必要があるだろう。

 その答えないくつかあるかもしれないが、私の答えは、監視の地方自治ではなく、励ます地方自治である。地方自治は、もともと自立と相互の協力で、成り立っている。素直にそこから立論した地方自治論である。まだまだ十分な著作とは言えないかもしれないが、これは私の能力の問題もあるので、しかたがない。本になったら、また紹介したいと思う。

 これで、2017年の仕事は、おしまい。連れ合いが風呂から出たら、年越しの乾杯で、行く年くる年となる。

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