小田原市で、住宅ストック活用小委員会が始まった。
空き家問題は、次のフェーズに移ってきた。はじめは、実態把握と酷い空き家への対応であったが、利活用に場面が変わってきた。
というのも、空き家の9割は、そのまま使えるか、ちょっと修繕すれば使えるものだからである。この実態が分かってきたので、では、利活用をどのように進めるかを考えることになる。
空き家対策の普及啓発、適正管理、利活用のうち、前の2つは、役所でもできるものである。適正管理は、指導、勧告、命令、代執行である。これらは、行政手法の範疇である。
もともと空き家と言えども、これは個人の不動産である。所有権は私的自治の最たるものなので、役所が手を出しにくい分野である。利活用はいろいろあるが、空き家の商業利用となると、役所が最も苦手とする。
ちなみに、小田原市では内部組織として、普及啓発部会と適正管理部会があるが、利活用部会はない。担当課がないか、あっても抽象的な関りしかできないからである。
しかし、今日の地方自治は、私的世界、あるいは、通常取引の領域も、自治体が全く知らないという訳にはいかなくなった。この分野の体系的な取り組みも、求められるようになってきた。
そこで、今回、空き家流通に関係する業界の人たちに集まってもらって、具体的で実践的な仕組みを提案してもらおうと考えたところである。
私は、メンバーではないが、オブザーバーとして参加している。オブザーバーなので、私が議論をリードすると、この小委員会をつくった意味がないので、もっぱら、盛り上げ役として参加している。
この日の首尾はまあまあかな。フランクな会議として、順調なスタートが切れたようだ。がんばるぞ。