月刊ガバナンスから依頼のあった原稿「市民協働条例の到達点と今後の課題」をさっき送った。創刊20周年記念ということで、地方自治のガバナンスを総括するらしい。その一角が、市民協働条例である。
この原稿は、市民協働条例の過去、現在、未来を書くもので、正直、苦労した。雑誌の場合は、原稿の依頼が、締め切りのほぼ1か月くらい前なので(その後の校正で多少の時間もあるが)、本格的に調査して、書くことが難しい。とりわけ、今回のテーマをきちんとフォローすると、3か月くらいは必要だろう。しかも、それを4800字にまとめないといけない。書き始めたら、あっという間に1万字になってしまった。
しかも、原稿が重なるときは、重なるもので、今書いている本の締め切りが後20日くらい、最後の学生たちの卒論が13本、本郷台の研究会の報告書もある。昨日、『若者政策』の初校も送られてきた。やるべきことが幾重にも重なるが、まあ、忙しいことは何よりと、割り切って、頑張った。
市民協働条例は、『協働社会をつくる条例』(ぎょうせい)を書いたときにすべて調べたが、その後はフォローしていないので、その後、10年分の条例を調べるところから始まった。時間があれば、一人で、コツコツ調べるのも、それなりに楽しいが、そんな悠長なことを言っておれない。今回は、準ゼミのみんなに手伝ってもらった。14人いるので、手分けをすると、一人、7,8本の条例になるので、短時間で整理できたようだ。感謝である。
4800字なので、その成果はほんの一部しか反映されないが、とても助かった。原稿料をもらったら、みんなでおいしいものでも食べに行こうと思う。この仕事をやっていて、一番、爽快なのは、原稿をたたきつけるように、出版社に送るときである。苦しむ時間の方が実際は長いが、この爽快感があるから、やめられないのかもしれない。
ブログを書いている暇があったら、残った原稿を片付けろという天の声が聞こえてくるが、しかし、しばしこの解放感を楽しみたい。
協働は、ビンセント・オストロムから学んだとどのテキストにも書いてありますが、私は、都市計画の人が持ち込んだと考えています。今回の原稿では、従来の「通説」に異議を唱えました。
いい町にしようと、一所懸命勉強し、創造的な議論を重ねた市民の人たちを思い出します。
自治基本条例をしっかり作ったまちと、ともかく作ったまちの差が、この10年で出てきましたね。