松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆審議会の作法⑭辞令交付

2019-01-03 | 審議会の作法
 審議会の1回目に辞令交付がある。

 私も役所にいたときに、辞令を交付したことがあるが、ほんの数回である。辞令ではないが、卒業証書は、何度も渡した。その位である。もらった方がずっと多い。

 審議会の場合、私が会長予定者であっても、それは会が始まってからのことで、その前の辞令交付は、アイウエオ順となる。私はマだから後ろの方である。最初の人は、辞令の全文を読んで辞令を渡すが、二番目以降は、「以下同文」といって、名前だけを読んで渡すのが一般的である(ゼミの卒業生に渡すときは、私は、以下同文はやらずに、全文を読んで渡した)。つまり、私は、全文を読んで、辞令をもらったケースは、きわめて少ないように思う。

 辞令は市長名であるが、副市長さんや部長さんが代読というのも結構多い。代読だと、何か軽く見られているような気になるが、辞令なので、そう思うのは一瞬だけの話で、根に持つものではない。市民にとっては、市長さんからもらえば、モチベーションは上がると思う。普通、市長さんから辞令をもらうというのは、そうあることではないからである。

 だから場所が離れている場合はともかく、同じ市庁舎内ならば、せいぜい10分くらいの時間だから、市長さんが直接来て、辞令を渡したらよいと思う。そのあとは、公務があるからと言って戻ればよい。
 
 辞令を渡すときに、知り合いの市長さんの場合など、よろしくといわれることがあるが、これは心がけて、一言添えたら、いいと思う。よろしくでもいいし、期待していますでもいい。これで辞令をもらった市民は、よしがんばろうという気になるだろう。

 市民が力を存分に発揮できるように後押しするのが、今後の行政の役割である。これも協働政策である。辞令交付ひとつにも、協働がある。お金もかからず、たいした時間も取らない。これで「よしやろう」と思ってくれたら、安いものである。

 辞令ではないが、去年、急逝した茅ヶ崎市長の服部さんは、研修の初めに、会場にやってきて、参加者を激励していく。たくさん研修をやるが、研修の最初に顔を出すのは服部さん位だろう。一番、最後に、挨拶にやってきたのは、茅ヶ崎市・寒川町の合同研修のときだと思う。ポイントを押さえた挨拶だった。服部さんも私と同じで、若い人が好きだったのだろう。
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