年の近い鍼灸の先生とも話したけど、私たちの義務教育ってなんだったんだろうね。「強くあれ」「自立しろ」「他人に負けるな」というのを根本に詰め込み学習されて、点数や偏差値で学ぶ力を競わされたけど、いざ社会に出てみたら、いち企業の歯車にしかなれない知識しかなくて。
気の合うパートナーを選ぶにも、お互い性教育が不十分だから、気持ちだけで体を繋げちゃって、できちゃった婚という言葉が飛び交ったり。婚姻制度の知識もろくにないから、お互いマウント取り合うような結婚生活に陥りがちになったり。社会に出たら一人でできることなんて一つもないことを毎日思い知る。
今まで点数を「競い合う」他人を蹴落としてでも上に立つことを信条にしてたような教育精神が、社会に出た途端、「支え合う」「助け合う」ことの必要性を痛感する。政治は弱者救済機能も他者共存機能も弱く、国民の命に関わるような事もコネと金と権力で決められていく。
戦後76年。いまだに戦前回帰の思想を尊ぶ狂人たちが目につく。この人たちは戦争で何を学んだんだろう。しかも、そういう思想は私たちを陣頭指揮するような上層部に多い。また、上の命令で何も考えず命を投げ打って駒のように戦う国民をご所望ですか?
私たちが振り払わないと、戦前の亡霊は常に私たちのすぐ近くにいて、足をとられるたびに、「自らの意思で動くな!俺たちに従え!」と脅かしてくる。怪談より怖い。