「願興寺」悠久の1200年

最澄縁の願興寺ブログ。2015年には開基1200年祭を予定。本堂、24体の仏像が国指定の重要文化財。

伝統文化の継承

2010-08-14 06:54:00 | 子どもの姿

8月11日に精神文化の継承をアップロードされていただいた。テレビのニュースで高校卒業者の就職が困難という報道がなされていた。これからの日本では、確かに技術者の養成も怠ってはならないし、まだまだ世界に通用する技術立国から逃げ出してはいけないと思う。

反面、日本には伝統的技能が失われつつあるように感じる。生活様式の変化というものも変わってきて、仕方のない面も否めないが、日本の伝統的な精神文化を若者たちに十分に注入した上で、日本古来の伝統文化や伝統技能の注入が欠かせないのではないか。

世界の各地で日本庭園が華開いている。世界の色々な人々に日本の着物が愛されている。日本食人気はいうまでもない。日本の伝統的な芸術も世界に認められている。これらは日本の精神文化が育んだものだが、なかなか若者が飛び込める世界ではないと思うが、精神文化をしっかりと若者に注入した上で、伝統文化の素晴しさを体得させれば、伝統技能に身を委ねられる若者もいるのではないか。

文化の衰退は国家の衰退である。先端技術も日本のお家芸であれば、伝統技術も日本のお家芸になれば、日本の将来も明るいものになるように私は思う。そのためには、目先のことに囚われずに広い視野で、子どもたちや若者たちを育んでいきたい。

願興寺公式サイト

子どもは宝

2010-08-05 09:50:47 | 子どもの姿

私は夏休みの間、母親が働いている小学生を集めて「計算」「漢字」「読みと暗唱」をさせている。数年前には20人という部屋に入りきれないほどの子どもが来ていたが、今は見事に少なくなってしまった。その中で、小6と小3の兄弟がいる。この2人は一般的には、運動能力が高く、一般的な見方をすると乱暴ともいえるかもしれない。しかし、非常に人間的な兄弟である。

昨日、2人は母親手製のカツ丼を持ってきていた。この2人の食事風景を皆さんが見たら、顔をしかめるような風景である。食べ物はこぼす、食事中に出歩く…等々で、私は「お母さんは、お前たちに大きくなってほしい、丈夫になってほしいという気持ちで、一生懸命にお前たちの弁当を作られた。そんな弁当をそんな食べ方をしていたら、お母さんは悲しむぞ!」と少々強い口調で話した。

それから、落ち着いて食べていたと思う。10分ほどすると弟が「一生懸命食べたけど、食べ切れんかった」と言ってきた。兄の方は「弟が食べない分も全部食べた」と言ってきた。やはり、子どもたちは宝である。この宝… しっかりと育てたいものである。