高野山。平安の昔、修行のため中国に渡った空海が日本における修行適地を求めて中国の浜から法具である三鈷杵を投げたところ、高野山の三鈷の松の枝に引っかかっていたのを見つけ、適地と確信したという。
スーパー三鈷杵であり、スーパースローの結果だね・・と、こういう風に書くこと自体罰当たりなんだろうけど、実際に有り得ないことにも関わらず不思議さは残る。松葉って普通二本だし、常緑樹だよね~(三鈷の松
は落葉するそうな)
高野山は山の天辺なので紅葉が早い。だから行けたらという前提だけど11月の文化の日は紅葉狩りに来ていた。
しかし、さすがに時季、ゆったりとした時間はとれない。ゆったりしたら帰路お山から下りるだけでも大変なことになってしまう。最初に来たときより随分と道路も改修されているとは思うんだけどね・・
“いつでも来れる。シーズン外せばゆったりと・・”という思いでこれまでパスしていた霊宝館に今回寄ってみた。
“本物”の仏像を目にする。仏教の地だから仏像があっても何の不思議もないけど、塔自体が仏なので、具象的な仏は意外な気もするし、やはりインパクトが違う。
特に好きなのが愛染明王。写真は東京国立博物館の蔵。明王は荒々しい姿になる。
私見だが、母なる胎蔵界と決然たる雄々しき金剛界。金剛界を表象するようなお姿ね。
こちらが霊宝館所蔵のもの。(リーフレットから切り出し)
見上げる高さに安置されていることから視線の高さがまったく違い、照明の作り出す陰影からも同じ像に見えない。現物の迫力は違う。
最近、いにしえからの物が盗まれたり、油をかけられたり、果ては放火されるようなことを聞く。大きな寺院はいいんだろうけど、小さな寺院の宝物はレプリカや写真にしてこのような場所に安置しないとかけがえの
ないものが永久に損なわれてしまう心配をしますね。・・本来ありえないことなんでしょうけど・・・
そして東京博物館の所蔵、奈良にあった大寺院にあったものとのこと。廃仏毀釈の弊で危うく薪になりかけたもの。寺院自体は破壊され、現在跡形も無い・・・
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