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こんな本を読んできた、ほか少々

これまでに読んできた本やマンガについて、好き勝手に書てみることにした。記憶のままに書いているので、間違い等はご容赦を。

哲学・・・?

2013-01-15 21:06:43 | 哲学
何回も言っているように、私は理系である。
数学と物理が不得手なのに、事もあろうか大学では物理系の学科に行ってしまった。下手の横好きという奴である(あれから二十年になるのか・・・)

さて、これまでの当ブログでもわかる通り、私の本棚、圧倒的に科学関係の本が少ない(いわゆる教科書・技術書の類を紹介していないこともあるが、「岩波数学公式集」だの「理科年表」だのについて書きたくない)。

一方で多いのが、初心者向けの歴史関係の本。堅実な物からちょっと怪しいものまで。後は言語学、民族学、宗教、いずれも入門書。これまでにも少し紹介したところ。

その他は・・・どういうわけか、たまに「哲学」の本を買ってしまう。もちろん、専門書ではなく素人向け入門書。

なんでそんなのに興味があるのかわからないが、時々、過去の主な思想をざっと眺めてみたい、という気持ちになる。そういえば、高校時代、倫理の授業が結構好きだったっけ。

さて、どんなものが本棚にあるか

貫成人「哲学マップ」(ちくま新書)、内井惣七「空間の謎・時間の謎」(中公新書)、高橋昌一郎「理性の限界」、同「ゲーデルの哲学」、田中正樹「読む哲学辞典」(以上「講談社現代新書」)、土屋賢二「ツチヤ教授の哲学講義 哲学で何がわかるか」(文春文庫)、デカルト「方法序説」(岩波文庫 谷川多佳子訳)

・・・こんなに読んだっけ? 覚えてない。

そういえば「方法序説」は昔、岩波文庫の哲学関係の本の中で際だって薄かったので買ってみたが、1ページ目にして「それ、違うんじゃないか」と思って挫折したのを思い出した。

でも、読み通した本も挫折した本も、結構楽しんだような気も少しする。

この中でおすすめは、「ツチヤ教授の哲学講義」。
土屋賢二は元お茶の水女子大の教授で、おもしろいエッセイを数多く書いている。てっきりその類の本かと思ったら、こちらは本業の方の本で焦った。
内容は、「哲学とは何か」についての、大学一年生向け半年の講義の内容をまとめたもの。プラトンやらデカルトやらの歴史上の哲学者の思想の概要と、それに対する教授の考察から構成されている。哲学というと取っつきにくい印象があるが、土屋教授がどう考えるかが柔らかい語り口で書いてあり、哲学者が普段、何をやっているのがが、ちょっとわかったような気がする。
もっとも、私が真面目に哲学やろうと思ったら、気が狂うだろうなあ。
(とにかく何でもかんでも厳密。頭がパンクします)

あと、「理性の限界」。
実はよく内容を覚えていないのだが、論理的で正しいと信じていたことが次々に論破され、キツネにつままれたような感覚になったことだけはよく覚えている。文章も平易で読みやすかった。脳みそを揺さぶられたい方にお勧めである。

もう一度繰り返すが、哲学を勉強するつもりは毛頭ない。初心者用の入門書を、頭の体操くらいのつもりで読むのがせいぜい。
私にとっては猫に小判、いや、体型を考えると、豚に真珠か。
もしかしたら、「人類の英知」に対してものすごく失礼なことをしているのかもしれない。