「全日本柔道選手権」というのは、体重無差別の柔道日本一を決める大会です。
オリンピックも世界選手権もそうですが、普通柔道は体重別に試合をやって階級別にチャンピオンが決まります。
この大会はそうではなく、でかい人も小さい人も同じトーナメントで試合をして優勝した人が日本一。いつもは顔合わせしない猛者同士の対決あり、大男が小兵に破れる波乱あり。
柔よく剛を制す柔道の醍醐味を最も味わえる大会ということで注目度も高いようです。
今年の決勝は初出場の石井慧が3連覇を狙うアテネ金メダリストの鈴木桂治を相手に終了6秒前の大内刈り有効で優勢勝ち。
「19歳4ヶ月」の史上最年少記録!
この選手、全然知りませんでした。自他共に認めるけいこの鬼で、怪我をしたときに監督が「稽古をやめろ」というと泣き出すとか。並外れた素質や技のキレがあるわけではありませんが、監督曰く「努力をするという超一流の素質を持っている」そうです。
エライなぁ。柔道の稽古って苦しいですよ~(弱いと特に)本当に天晴れです!
本人は北京五輪などまだ視界に入っておらず、日本一になってしまって、学生の大会で負けたらどうしよう、だって
記事で印象に残った話が一つ。準決勝、優勢を時間稼ぎで保って勝った後、斉藤仁さんに「あんなのはお前の柔道じゃないだろう!」とめちゃくちゃ怒られたそうです。「殺されるかと思った」とか。
斉藤仁=ソウルの金メダリスト。表彰台のてっぺんで顔のパーツを真ん中に集めて泣きながら君が代を聴いてる映像が記憶に新しいでしょう。(え、新しくないですかそうですか)
勝てばいいってもんじゃない。一本こそ日本の柔道。その精神がしっかり一徹に守られているんだなぁと安心させてもらえたエピソードでした。
それにしても山下の9連覇というのは偉業ですね。イチローの7年連続首位打者級の記録。まさに神。