未来を拾いに

aikoのことしか頭にないひとのブログ

スローカーブを、もう一球

2006-03-28 05:04:07 | 雑記

短編集です。スポーツの世界がお好きな方なら、収録されている全ての短編から、何かしら感動を得られることと思います。説明不要の傑作「江夏の21球」も収録されています。購入したのは実はこれが目当てでしたが、書きたいのは「スローカーブを、もう一球」。思わぬ名作に出会えて幸運でした。 

「ド根性スポ魂野球道」とは全く無縁のどこにでもいそうな今どきの(?)普通の高校生たちと野球をよく知らない監督が選抜出場を賭けた関東大会でトントン拍子に勝ち進む― 
題名の通り、肩の力が抜けて「ほっ」とさせられるお話です。主人公の川端投手の行き方(生き方?)に共感を覚える方も多いのではないでしょうか。 

学生の、丁度就職活動をしている頃に出会いました。「なんだかいいなぁこの話」と涙が出たのを覚えています。私のその後の生き方の指針としても大きな影響を与えていると思われる作品の一つです。 

切羽詰まって余裕がないとき、悩んで落ち込んでいるとき、今でもこの作品をゆっくり読み返すことがあります。自分のペースを取り返せたような気持ちになります。