美男子俱楽部

※単行本はBOOTHにて発売中。

詩的な散歩、超現実的なモデル

2022-10-27 | 

青いカラスの夢を見て

プロパンガスの爆発で目が覚める

太陽は月に急かされて

「まだ眠い」なんて喚いてるって言うのに

 

銀のパイプでスーツを着て

科学工場に叩かれて窓を開ける

昭和の時代をポケットに押し込んで

風の構造を頬で調べる

 

今日もいつも 変わらない

気違いどもにおはようございますでござんす

橋の上でエレクトリック・ギター

旭日の芸術 影のコントラスト

 

AUSCHWITZ行きの列車 宇宙船地球号

ガラスの作り物 電気ペガサス

リンゴ売りに来たイモ野郎

森羅万象の下らなさに憧れながら

 

婆だらけの仮面舞踏会

偉そうな女のアラベスク

パクリを極めた演奏家気取り

アーティスト面したカメラマン

 

夜も朝も 変わらない

気違いどもに今晩は 唾を吐きながら

氷った手で詩を書き留める

サラダは忘れずにね

 

因果に群がる虫どもに喰い荒らされたおれの死の門

内臓あたりが出血しているんだろう

美しさを綺麗に治療して

夢の序章を見てから夢に夢中

 

青いカラスまた飛んで行く・・・・・・・・

 

 

 

(『蓄音機』収録)



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