呆老冷水録-Don’t be silly Grand'pa

80すぎたら横と後ろだけ見て過ごそうか!

南禅寺のインクライン→七里の渡し連想

2010年12月29日 | 遠近旅録-国内/近郊
京都南禅寺にレンガ造りの水道橋があることは知っていたが、恥ずかしながらその近くにあるインクラインとは何の事なのか知りませんでした。
直訳すれば「傾斜」のことだからどこかにあの水道の傾斜が急に変わる部分でもあるのかいな?・・程度に思っていたのです・・・

しかし今回紅葉見物のついでに現地で説明を読んだ限りでは(誤解があったらゴメンナサイ)、昔は琵琶湖から京都まで10kmほどの細い運河(疎水)が通っていたが、平安神宮あたりから西側の鴨川へ続く疎水路と水位が30mばかり差がある為舟を通わせるのにいわゆる閘門(Rock gate=この記事)では間に合わず、明治になってこのインクラインというケーブルカー(台車)に舟を乗せて山の斜面を上り下りさせるようにしたんだそうな。


(複線になっていて台車も結構モノモノしい)

ところでこのインクライン(復元台車)を見て、ふと数年前に見た熱田-桑名間の「東海道七里の渡し」に使われていたという小舟を思い出したがあれもちょうどこのインクラインに乗っている舟と似たような大きさ(小ささ)でしたね~


(名古屋熱田区、宮の渡しの遊歩道脇にある渡し舟の復元模型)

その時はアノ木曽三川沖の伊勢湾を大勢の旅人を乗せて横断するのによくマァこんな小舟で!・・お伊勢参りも命がけジャン!と思ったが、その数年後に桑名で聞いた話では当時の七里の渡しは沖合いを横断したのではなく、行程の大半は河口の浅瀬伝いに竿で漕いだり引っ張ったりして進んだそうだからあんなちっぽけな小舟でも危険はなかったんだと納得した次第でした。

よろず昔は現代人のアタマでは想像できない事が沢山あり、この年になってようやく知ることも結構多いですね~ (2010年12月記)


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