私は昭和31年1月生まれ、今54歳である。今年度のうちに55歳になるので、会社の場合、人事年齢は55歳という言い方もする。いまも十分健康ではあるが、50歳を過ぎたころから、体力や健康には少し気を配っている。
年齢とともに、できる労働の質は変化すると思う。肉体的な労働はおそらく30歳代がピークなのだろう。私はIT分野で仕事をしているが、現役のITエンジニアとして通じるのは40歳代までだと思う。それを過ぎるとエンジニアというより経営者としての力量が求められる。高度な判断の伴う経営的な仕事が50代から60代まで。それを過ぎてもできる仕事は、あとは政治家くらいなのだろう。
大企業では、55才で役職定年制、60歳で定年制を導入しているところは多い。また、官僚の場合、50才までに天下るか、あるいは本庁で局長・次官クラスまでになれるかがほぼ決まる。どちらも人事の循環を考慮したものだが、これくらいの歳になるとさらなる能力向上の期待が低いという判断もあるのかもしれない。
ただ私は、年齢とともに人間の能力が落ちるとは思わない。確かに年齢とともに労働の質は変化する。しかし、年齢が若いからがんばれるとか、歳をとってるから実力がないということはないと思う。若くても年寄りみたいな連中はたくさんいる。
年齢だけで人を判断してしまう定年制や天下り制は、一人ひとりの能力の違いを無視しているという点で、大変不公平に思える。が、一方で、じゃあその人たちの能力を誰がどうやって公平に評価できるのか、という課題もある。
要するに、歳をとっても日々努力を続けるのが大事、成果を出し続けるのが大事ということだ。そういう意味では55歳はひとつの壁のような気がする。そこで行き止る人と壁を破る人で、その後の人生は大きく変わる気がする。

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