王子ペットクリニック
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今回は、膀胱破裂を起こし腹腔内に尿が貯留し、重度な腹膜炎が起きた症例です。

主訴は、おしっこがでないとのことでした。

レントゲンおよびエコー検査をしたところ腹水が貯留しており重度の腹膜炎がおきていました。

排尿できていないとの事だったので、膀胱もしくは前立腺尿道から尿が腹腔内に漏れていることが疑われました。

そのためまず逆行性尿道造影を実施したところ、膀胱から尿が漏れていることが認められました。

緊急的に試験開腹しました。

下記の写真は膀胱に穴があいている部分です。膀胱内のカテーテルが目視できます。

 

手術中に大きな結石が見つかり、一時的に尿路閉塞が起き膀胱圧が上昇したため破裂したことが考えられました。

膀胱の穴をきれいに整復した後の写真です。

 

重度の腹膜炎起こしていたため、J-バックドレーンを設置し閉腹しました。

術後の経過は非常に順調で、今はおしっこもしっかりできています。