王子ペットクリニック
犬・猫・小動物、がんと免疫療法・・・ペットのことは当動物病院にご相談ください。



これが神経の周りにびっしりとつまっていました。
ゴムのようにぶよぶよした物質です。もともとクッションの役目をもっているものですから当たり前といえば当たり前なのですが。

すぐに歩けるようになる場合もあれば、数ヶ月かかるときもあります。もちろん、リハビリ、体重管理、運動制限などは必要になってきます。





すべて掻き出すと大きな神経が確認できます。このわんちゃんは多量の椎間板物質がでてきました。





丸で囲んだ部分の粒々したのが椎間板物質です。これが神経を圧迫していたのです。これを全て取り除かないと神経は見えてきません。





囲んだ部分が圧迫されている脊髄神経です。





右側から圧迫されているのですが、脊髄は黒く抜けて写っています。
手術は椎間板物質の逸脱している側からアプローチするので、右側から手術することになります。





椎間板ヘルニアとは椎間板物質が脊髄の神経を圧迫してしまう病気です。
ダックスに多く、程度によって治療法が異なってきます。深部痛覚がなくなってくると手術をしても予後は厳しく、回復する可能性は低くなります。
しかし、実際は麻痺が起こりかつ痛覚がなくなったときに手術することが多いのが現状なのです。手術をするときは歩けるようになってくれ、手術は必ず成功させるからとただただ祈るだけです。

この画像は椎間板ヘルニアのMRIです。矢印の部分の神経は圧迫されて黒く写ってきています。