「土の音工房」(Studio Claytone)オカリナ製作販売、演奏・教室/ あめつちの便り「土の音」内

土で作るオカリナ(Ocarina)の音色を ご一緒に楽しみましょう🎵
初めての方も体験してみてください。

サウンドウオーク…音から観る金沢新発見に感銘!

2015-09-24 00:29:34 | オカリナ、ライアー
「サウンドウオーク」“音”から観る金沢新発見に感銘!

それは珍しくユニークな企画…♪

音の風景に耳を凝らし、五感を通して景観や街並み環境の在り方を探り、私たちの真に豊かな暮らしへのヒントを得る可能性のあるイベントです。

ひがし茶屋街の道筋から漏れ聞こえる三味線の調べは、過去と今を繋ぐ歴史のファンタジーのごとくで、
休息を兼ねた菓子作り体験には、子ども心を呼び覚まし、
街歩きの最後、蓄音器館での試聴では、つい夢心地(早い話が寝てしまいf(^^;‥)…

印象的だった1つは、涼感をもたらす園内の名所“翠滝(みどりたき)”。
霞ヶ池から流れ出て瓢池に注ぎ込み、水量が豊富で滝音も意外に大きいのが特徴ですが、周りで話す人の声がかき消されることも…。

もとは水量も少なく、大きくよい水音を出す為に滝壺を作らず落下点に石を置くなど、二代藩主利長から十一代藩主治脩に至る間に6回も作り直され、1774年に夕顔亭と共に完成したそうです。

代々の藩主が夕顔亭の中で、様々な会合を持ったことでしょう。ここで面白いことを知りました。

滝の水が石に落ちて出す音の成分には“高音”が多いそうで、音のエネルギーは“低音”の方がずっと大きい(パワーが強い)ので、外では滝の音が喧しいほどでも、夕顔亭の中ではある程度遮られるらしいのです。

そのため 室内の話は外では滝の音で聞こえにくく、会話が外に漏れることなく、むしろ滝の音が程よいBGMとなり安心して話(或いは会議や密談?)ができたのかもしれませんね(*^^*)

今回のサウンドウオークは、土田義郎先生(金沢工業大学、建築学)の案内による、サウンドスケープ(音の景観・環境)の視点からも歴史的な観点からも興味深い行程であり、日本サウンドスケープ協会員、放送専門学校OB、学生の皆さんが参加されました。

〈行程〉茶屋 城見亭で昼食(希望者)の後、石川橋から兼六園を散策、桂坂口→噴水→夕顔亭→瓢池→時雨亭→舟之御亭→梅林→山崎山→雁行橋→霞ヶ池→徽軫(ことじ)灯籠。
石川県観光物産館で上生菓子作り(500円分の土産券付きのチケットが嬉しい)→梅ノ橋→茶屋街表通り→主計町茶屋街→暗がり坂→久保市乙剣宮→金沢蓄音器館

最後に金沢駅前の老舗とも言える都ホテルの一室で、今回のサウンドスケープの特徴的な事象を 地図上にポイントごとに色分けして記入、グループ毎に感想をまとめて発表しながら余韻を楽しみました。(2015.7.4メモから)

エコツアーが広まって随分経ちますが、新幹線効果からも 金沢の観光地を中心に人が溢れる昨今、サウンドスケープの視点を併せれば地域のユニークな発展方向を見出だす新たなきっかけになるものと期待されます。

〈参考〉「サウンドスケープ」(sound scape)とは、1960年代終わりに、カナダの作曲家マリー・ シェーファーによって提唱された概念であり造語。
音の風景、音の環境を指しているのだけれど、普段は文明社会の騒音に慣れ、素敵な音の風景に気づかないことも多く、逆に工事機器の低周波から気づかないまま健康を害していた臨床事例もある。

ご存じNHKラジオの「音の風景」(5分間のサウンドトリップで1日に3回から5回、朝から深夜まで様々な時間帯)に、ほのぼのとすることもあるだろう。
※《音の風景収録の風景》:http://www.nhk.or.jp/a-room-blog/cat-6/98136.html

このように「環境音」を意識する感性から、ものの見方感じ方が大きく影響されることがあり、音で発想する「目に見えない魅力づくり」への取組が各地でささやかに進められている。

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