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「当直はもはや限界」「開業医の倒産も増えるだろう」◆Vol.7

2011-09-14 | 医科歯科ニュース

◆救急医療の現状
勤務医の意見

小児救急は崩壊寸前である。コンビニ受診はいくら警鐘が発せられても改善する様子はなく、現場の医師は疲弊しきっている。近隣の24時間365日の小児救急を行っていた病院(小児科医師7人)が崩壊して小児救急を停止したが、近隣の病院への影響がほとんどなかった。要するに必要のない患者が病院を便利に使用していただけだったのだ。抜本的な改革をしないと小児科医師は疲弊し現場を離れてしまう(公立病院、卒後11~20年目)。
医師の勤務について患者の理解は進み、夜間の受診は減ったように思うが、医師不足・訴訟に対しての自己防衛のため地域の救急患者の受け入れ態勢は悪化した(民間病院、卒後11~20年目)。
2次救急医療機関にとって救急車からの要請を受ける病院が減っており、特定の病院にばかり救急が偏り、時間外緊急当直を担当する医師の疲弊を招いている。開業医・勤務医の偏在、人口過疎地域と人口過密地域の医療の偏在、専門科(内科や外科の志望者の減少)の偏在など、あらゆる問題が積み重なって、現在私の勤務地域である県の医療は危機に瀕している(民間病院、卒後11~20年目)。
当直はもはや限界です。夜間専門病院を作って受け入れてほしい(民間病院、卒後11~20年目)。
周辺医療機関(中規模病院)の経営悪化が明らかになってきた。また、一部の公立医療機関での医療崩壊が進んでいる。それに伴い、救急搬送患者の受け入れが地域として困難となっている。医師労働環境への一般住民の理解は幾分深まったように感じるが、救急医療が崩壊しては一住民として不安になる(公的病院、卒後21~30年目)。

 開業医の意見

夜間診療所と化した急患診療センター、モラルの低下だけでは説明できない。何が悪いのか。やはり自己負担を増やすなりしないと、崩壊は続くだろう(開業医、卒後21~30年目)。

◆勤務環境の現状
勤務医の意見

医師不足の病院が数多く、週間スケジュールをやりくりするのに、ぎりぎりの状況で綱渡りであるが、現状のまま日々流されているのも事実。ある時、急に破綻を来すのではないか(公立病院、卒後11~20年目)。
医師を疲弊させているのは日常業務より夜勤や当直業務。その点の改善策が必要(民間病院、卒後11~20年目)。
勤務体系を改善してほしい。遅くまで勤務しており、家族での時間を持つことが難しく、子供と接する時間がほしい(公立病院、卒後11~20年目)。
どこかで医師の勤務状況に改善が見られているのでしょうか。当直という名の時間外労働並びに次の日の通常勤務。いい加減に改善しない限り、勤務医はいなくなってしまいます。問題だと思うのであれば、法律で禁止すればいいのではないのでしょうか。それがなされない以上は、国、社会もその異常な勤務態勢を認めているということだと思います。医療事情はどんどん悪くなる気がしてなりません(民間病院、卒後11~20年目)。

◆医師不足の現状
勤務医の意見

国が地方の医師不足について、真剣に議論を行い、対策を立てなければ、地方の医療はいずれ崩壊する(公的病院、卒後1~10年目)。
地方のマイナー科には厳しい現状が続いている。そのことがもっと報道されてもいいとは思うが、「皮膚科はお気楽で…」という扱いしか受けていないように感じている(大学病院、卒後11~20年目)。
行政の改善策は医師個人には伝わらない。産科の状況は悪化の一途をたどっている。産婦人科医が増えたと言っても、産科を扱わない女医が増えただけである。新生児科も含め、病院の収益に貢献できず、病院内でも評価が低い。これも待遇が悪いと言われる一因であろう。医療に関しては、少なくとも訴訟は行わない(あるいは、よほどのことがない限り勝訴できない)ような司法体系にするべきである(公立病院、卒後11~20年目)。
女子学生の増加に伴い、外科系の医師が激減(今や学生の半分は女性、年によっては女性の方が多い)。また、女性医師の増加とともに、非常勤医師の増加と、当直、時間外をしない医師が増え、しかし、基本給は一緒という矛盾が増えている。しかし、その条件を飲まなければ病院に女性医師を引き留めておくことができない事例が増えている。この問題について一病院の解決では難しいが、行政もそれを解決する様子もなく、大学も、女子学生の制限は男女平等の観点から難しく、袋小路状態ではないかと推察される。一般職でも男女雇用均等はうまくいっていないにもかかわらず、仕事の内容、特に時間的制限が強い医師の世界でうまくいくはずはないとも思えてならない(公的病院、卒後11~20年目)。
地域医療に従事していますが、明らかに新しい医師臨床研修制度の導入から医師確保が困難になっています。派遣元の大学病院が研修医の確保に窮しています(公立病院、卒後21~30年目)。
私は病理医ですが、病理の立場から見ると、ほとんど状況は変わらない印象です。確かに病理医の認知度は、以前に比べれば多少は向上しているでしょうが、患者やもちろんのこと、医療関係者からも”蚊帳の外扱い”なのは変わりません。お国も、医師会も、病理医なんて医師だとは思ってないのではないかと感じることが多々あります。小児科医が少ないとよく言われますが、私から見れば桁違い医に多い気がします。もっと根本的なことから変えていかなければ、医療の実態は変えれないと思います(民間病院、卒後21~30年目)。

開業医の意見

救急医療、外科、脳外科、小児科産婦人科など、きつい勤務の科に若い医者が行かなくなって崩壊が進んでいるように思う。開業もいよいよ大変になり、倒産も増えるだろう(開業医、卒後21~30年目)。
医師の研修制度が変わり、地方では医師が不足している。マスコミも取り上げながら、その後の進展はないし、国も動こうとはしない。今は高齢化した医師のボランティア精神で何とか医療が保たれている部分もあると思うが、今の研修制度に慣れた若い医師が、将来本当に患者中心の医療を担っていけるのか心配になる。私は診療所の勤務医であるが、紹介先の病院医師が少なく忙しいため、患者を送りづらく、苦労することも多い(開業医、卒後31年以上)。
地方、僻地医療にかかわる医師は減り続けており、国として強制的な制度改革が必要(開業医、卒後31年目以上)。

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