Flour of Life

煩悩のおもむくままな日々を、だらだらと綴っております。

三都半島アートプロジェクト2015 潮耳荘に行ってみた。 その1

2015-09-23 17:53:19 | ローカル


出かけたり家でごろごろしたりしていたシルバーウィークもいよいよ最終日、地元で開催されているアートイベント「潮耳荘」のツアーに参加してきました。
マイクロバスに乗って地元三都半島に展示されているアート作品をめぐるツアーです。参加しているのは、地元在住のアーティスト、広島市立大学芸術学部の学生さんと卒業生と教員の方々です。海外でも高く評価されている人もいます。

集合場所は我が家のすぐそば。行こうと思えばいつでも行けそうな場所にあるものほど、なかなか見に行こうとしないという典型のような話。ツアーのガイドはご自身も作品を展示されている、広島市立大学教員の土井満治さんです。

最初に向かったのは、吉野地区の海辺にある倉庫。ここには三都半島在住の吉田夏奈さんの作品、「プルメリアシー、プルメリアボール」が展示されています。



倉庫の中には、巨大なラフレシ…もといプルメリアの花が。



白い花びらには、瀬戸内海の穏やかな水面が描かれています。花びらの一枚一枚に、少しずつ違う色と模様が描かれているのが面白いです。



もうひとつ、花をつないでボール状にしたものが、天井の倉庫から吊るされていました。一つ一つの花に、空や木が描かれていて、自然をまるっと表現しています。(※個人の感想です)


青空



稲妻



星空






木々の緑


立体に絵を描く吉田さんの手法は、二次元と三次元のいいところがミックスされていて、一目見ただけで「おお…」と圧倒されます。来年の瀬戸内国際芸術祭ではどんな驚きを味あわせてくれるのか、いまから楽しみです。

次は、吉田さんの作品の向かい側に展示されている、広島市立大学大学院在籍中の筒井藍さんの作品「隣人の噂」。海辺の倉庫の中にある、大きさの違う二つの部屋の中に人体を置くとしたらどうなるか…想像を膨らませて作ったそうです(うろ覚え)。



ひとつはこれ。横たわる人体の胴体には、石なのか鱗なのかフジツボなのか、謎の物体がびっしり。孤独のあまり、人でないものに変化してしまったのでしょうか。



もうひとつはこれ。頭が無くなりかけています。暑さで溶けるアイスのように、孤独で頭が溶けてしまったように見えます。

倉庫の近くにある工場(今は使われていません)の中には、同じく広島市立大学大学院生の尾身大輔さんの「空想と虫籠」があります。虫籠という名前の通り、そこにあるのは



巨大な雌のカマキリが雄のカマキリを食べている姿がありました。(暗い場所で撮ったので画質がよくありませんが、すみません)



カマキリは交尾の後、雌が雄を食べるというのは聞いたことがありますが、こうやってわしわし食べられている様子を見ると、この時の雄の心境はいかになどとつい考えてしまいました。自分の子孫を残すためには避けられないことだから、むしろ本望だと思って食われているのかしら。

吉野地区で見る最後のアート作品は、久保寛子さんの「泥足」。



休耕地にそびえたつ2本の足は、県道を走る車の中からも見えます。ここを車で通りかかった人はさぞ驚くことでしょう。

この足は中に入ることもできます。



中に入ってみました。



足の指の部分だけ見てると、野菜を作っているみたいに見えます。



指の関節の曲がり具合がリアルです。古代エジプトとかの遺跡で足だけ残っているのがよくありますが、昔の人はコンピューターの無い時代によくあれだけのものを作ったなぁ。



土井さんから、作者の久保さんおすすめの写真スポットを聞いたので、そこから撮ってみました。オススメと聞いて皆が同じ場所に集まったので、結果何を撮ろうとしているのかよくわからない写真になってしまった…。



帰る前に、右足のくるぶしあたりにバッタが一匹よじのぼろうとしていたので、ついでに撮りました。うんしょ、うんしょ。頑張れー。頑張った先に何もないけど頑張れー。

これにて吉野地区での作品鑑賞は終了。次は三都公民館のある蒲野地区&三都半島の先端の神浦地区です。それにしても暑いー!!


コメントを投稿