2022 北京冬季オリンピックも2月20日に終了。
今回のオリンピックも日本勢の堂々たる戦いっぷりに日々感動した。
少し時間がたった今、思い出される歓喜のシーンは、ジャンプノーマルヒル金メダル、そしてラージヒル銀メダルの小林陵侑選手。ラージヒルでは金ではなかったものの、銀メダルでも悲壮感なく満足気だったのは良かった。
そして、スノーボード ハーフパイプの平野歩夢選手の金メダル獲得。2本目の滑走では、最高難易度の技を決めても1位には届かない状況。それでもあきらめずに3本目の滑走を2本目と同じ技トリプルコーク1440を成功させると96点を獲得し金メダルを奪取した。個人的には、ハーフパイプも見慣れてきたためか伝統的な競技同様、重みのある金メダルに感じた。
スピードスケート女子では、2018年平昌大会の主役だった二人に明暗が分かれた。スピードスケートに限っては高木美帆選手の大会だったと言ってもいいと思った。1500m、500mでは銀メダル、パシュートの一員として銀メダル、そして、1000mでは金メダルと有終の美を飾った。一人で4個のメダル。1500mの銀メダルは不本意だったようだけど、十分な活躍だった。一方の小平奈緒選手。500mでは日本の第一人者であるが、今回は足首の捻挫が禍して17位に沈み、1000mに臨みをかけるも10位に終わった。2018年平昌500mの覇者は悔しさをにじませることになった。でも故障しながら十分に頑張ってくれたと思う。
フィギュアスケート。男子は予想どおり、アメリカのネイサン・チェン選手が金メダルを獲得。日本勢は、鍵山優真選手が銀、宇野昌磨選手が銅を獲得。男子は今後も日本勢に期待できそうだ。女子は意外な展開が待っていた。順当にいけばロシア勢の表彰台独占となるはずだった。しかし、絶望の女王といわれるロシア期待のワリエワ選手のドーピング疑惑が本人を追い詰め、ジャンプをことごとく失敗し、SP1位から転落の4位という結果に終わった。そして、ロシア勢の表彰台独占を阻止したのは、日本の坂本花織選手だった。SP3位を守り、総合でも3位、見事銅メダルに輝いた。ワリエワ選手の動揺もあるが、それでも、自らの演技を完璧にこなした坂本選手の銅メダルは金メダルに値するものだと思う。ロシア勢が4回転ジャンプを当たり前のように成功させ、どうやっても表彰台の可能性は低いと思っても、4回転はなくても自分の演技に集中し、審査員の高評価を勝ち取った坂本選手は、日本中の感動を呼んだことだろう。最後まであきらめてはならない、精一杯やり切って結果をまとうという姿勢には、特に受験シーズンであることもあり、難関に挑む受験生に勇気を与えたことだろう。
そして、感動といえば、最後の最後に日本中を元気にしてくれた、カーリング女子。予選中盤は勝ち星を積み上げ1敗を守り、決勝進出は濃厚と思った。その後、韓国、イギリスに敗れ、予選最終戦強豪スイスに敗れると予選敗退決定を確信し、涙を流した4人だったが、韓国がスウェーデンに敗れると一転、日本の準決勝進出が決定。眩い、いつもの姿に戻ってくれた。準決勝では、予選で敗れたスイスを撃破し、銀メダル以上を確定させた。決勝はイギリスのワンサイドゲームとなったが、それでも、2018年平昌での銅メダルを超えて、銀メダルを獲得してくれた。こちらもフィギュアスケートの坂本選手同様、一生懸命に戦うことの大切さを示してくれた。何より、4人の選手の笑顔、特に吉田知那美選手の笑顔は飛び切りだった。数ある北京オリンピックの名シーンのなかで、一番忘れられないものとなった。
メダル獲得数は前回の2018年平昌大会の13個を上回り、計18個を獲得した。
金メダル 3個
銀メダル 6個
銅メダル 9個
次回2026年は、イタリアのトリノ/コルティナ・ダンペッツオ(2自治体の共同開催)。再びの感動を期待したい。
(2022.2.21の出来事)
2/21 日本の新型コロナ感染者数 51,987人(東京 8,805人 大阪 4,702人)