昨日の夏の甲子園決勝は、8-1で仙台育英(宮城県)が下関国際(山口県)を下し、東北勢として初優勝を飾った。
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野球留学が現在ほど盛んではなく、また冬場のトレーニングが不足気味になる北日本はどうしても優勝に手が届かないといったイメージは、今は昔となった。
既に駒大苫小牧が現楽天の田中投手等有力選手を擁して北海道に深紅の大優勝旗をもたらしており、また、優勝に手が届かなかった東北勢も、大谷、菊池両メジャーリーガーを輩出した花巻東や決勝まで進出した吉田恒星選手の金足農業(秋田)など強豪校も存在している。仙台育英自身も大越投手を擁して優勝に王手をかけた年もあった。
北海道に先を越されてはいたが、優勝は東北勢の悲願であったのであり、先を越された東北の有力校は悔しさを隠しきれないかもしれない。
何はともあれ、エース級を5枚そろえた仙台育英は安定した戦いぶりで見事な優勝だった。
さらに、監督のインタビューでの発言が、それを見つめた全国の高校野球ファンを感動させた。自らの優勝を誇るよりも、コロナ禍で思うように活動できなかった高校生全体を想うその言葉は、人々の記憶に残るものとなった。
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敗れた下関国際だが、優勝候補筆頭でセンバツ優勝の大阪桐蔭との死闘、続けてセンバツ準優勝の近江との闘いの後、余力が残されていなかった。それでも大阪桐蔭からの大金星は、優勝に匹敵するものがある。こちらも見事な準優勝だった。
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佐々木麟太郎選手を要する花巻東が甲子園出場を逃し、スター不在といわれた今大会。それでも、久しぶりにアルプススタンドからのブラスバンドの応援あり、ハンカチ王子の始球式での登場、映画となった市船ソウルの市立船橋の出場あり、東北勢初の優勝あり、数々の見ごたえあるドラマを見ることができた。来年も高校生の活躍に期待したい。
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