“坂の上の雲”

登っていく坂の上の青い天に、もし一朶の白い雲が
輝いていてもいなくても、また坂を登っていきます。

ヒグマのお話し⑲

2023-09-08 | ヒグマのお話し

ヒグマを話題に上げるのも29回になりました

ヒグマのお話し⑱は⇒こちら

 

そこを知りたいと思うと、北海道の図書館にはヒグマに関する書籍が

た~くさん所蔵してあるので、主に新聞等で取り上げられた方の著書を

追うように読んでいます。

 

ヒグマそこが知りたい」の表紙は著者との縁で矢口高雄さん(釣りキチ三平)

 

著者である木村盛武さんという人は、Toshiが以前、ヒグマのお話し③

取り上げた史上最悪のヒグマ襲撃事件「三毛別ヒグマ襲撃事件」を克明に

取材し『慟哭の谷』(文春文庫)を書いた人でもあるので、以前から関連の

書籍にどのようなものがあるのか図書館を眺めていました。

 

同氏は、自身が長く林務官として奉職していた40年間の経験、野生動物研究家

としての見識からヒグマのことについて非常に詳しく、そして分かりやすい

生態の解説をされています。

 

さて、その本の中で、特にヒグマの肢跡についての解説が興味深かったの

取り上げたいと思います

 

残雪期によく目にするヒグマの肢跡⇒前肢は親指より小指の方が大きいのだそう

 

 

蹠球(しゅうきゅう)というのは猫や犬の肉球と同じもののことらしい。

 

 

このヒグマの肢跡がヒグマとの遭遇の危険を知らせてくれる貴重な情報に

なるわけだけれど、覚えておきたいのはヒグマも他の多くの鳥獣にみられるように

「止め肢」という自衛行動があって追跡者の目をくらますのだそう。

 

 

また、冬眠するために穴に入る直前に使う止め肢のことを「寝肢」というらしく、

追跡するハンターがこの罠にはまり命を落とした例があるそうです

 

ヒグマの利発さはこれに止まることなく、最大の猟者泣かせは沢や川に飛び込み

肢跡や体臭を消すんだとか・・

最近はこのような足跡を藻岩の麓や南区の公園で見かけてビビるわけです。

 

食物連鎖の頂点に存在するヒグマであっても、遠い祖先が習得した技を

長い人間との格闘の歴史において、維持していかざるを得なかった必然の本能

なのでしょうかね

動物の世界は本当に繊細であります

 


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