“坂の上の雲”

登っていく坂の上の青い天に、もし一朶の白い雲が
輝いていてもいなくても、また坂を登っていきます。

坂本直行さんpart3

2024-06-13 | 四方山話

札幌で、坂本直行さん所縁の講演会があるというので、行ってきました

 

主催者がプロジェクターを忘れてきたので、本日のタイトルに使える画像はコレ

講演者の前田由紀枝さんは、高知県立坂本龍馬記念館の元学芸課長さん

 

■日時 2024年6月8日㈯14:00~

■場所 札幌市中央区北2条西7丁目 

   「かでる2・7」

■主催 北海道龍馬会

■会費 1,000円

■演題 『龍馬と北の大地_龍馬の遺伝子』

■講師 高知県立坂本龍馬記念館の元学芸課長 前田由紀枝さん

 

Toshiさん見ましたか?といって知らせてくれた友人は、道新の記事をみて

すぐに、直行さん=Toshiの坂の上の雲を思い出していただいたということに

まずは感謝です

 

そう、このブログには絵に関わることもけっこうな頻度で話題にしている中で、

度々直行さんの山の絵のことも取り上げているからなのでしょう

 

直行さんの水彩画を代表する日高山脈残雪の風景

 

北海道新聞には、龍馬と直行をテーマに!という書き出しなので、

開拓農民であり画家であった坂本直行さんが幕末の志士坂本龍馬と血縁関係にある

ことを知っている人に向けての講演であることがずくにわかる内容なので、

これは是非行ってみようと思いました

 

ここでちょっと前置きをさせてください..

 

新聞に書かれている情報に分からないところがあるので、まず電話で

北海道龍馬会事務局に問い合わせをしました

 

Toshi

「定員60名と書いてありますが、事前の申し込みは必要ないのですか?」

事務局スタッフ

「必要ありません。前回もそうでしたが、そんなに人が入ることはないので、

 大丈夫です。仮に少し多くなったら役員を出してでも入れられますから(笑)」

Toshi

「そうですか、わかりました

 

というやり取りだったので、意外と不人気なんだと、当日は開演ぎりぎり

に部屋に入ると・・なんと席が一杯で立見になりますといわれました。

 

諦めて立見を覚悟して後ろの壁にもたれていると、何席かパイプ椅子

加えられたことでなんとか座ることができました。

しかし、その後、受付に聴いても講演がどれぐらいの時間行われるかも

ハッキリとしません

それだけでなく、主催する会の会長さん、今日持ってくるはずのプロジェクター

を忘れたといって冒頭からお詫びで始まる講演会、講師が憮然としているのは

当たり前で、夜更かしして幾度も写真や記載する内容を見直して臨まれたのだそう・・

 

講師と同じぐらい、こちらもその内容、主に資料の内容を楽しみに来ている

わけで、大ブーイング(とっ言っても、平均年齢70歳を超えていそうな来場者は、

声に出すことなく睨むぐらいに留める人達ばかり)

 

Toshiも「1,000円返せ」と言いたかったけど、始まると先生のお話はけっこう

楽しかったです

 

テークノートしたことは4つ

とりわけ、下のの坂本直寛(直行さんのお爺ちゃん)でリンクさせていただいた

ブログ「十勝の活性化を考える会」に書かれている内容を読むと、龍馬と北海道(北見、浦臼)

の縁、そして直行さんとの繋がりがよ~くわかります

是非、ご一読を

 

坂本龍馬の本名は直陰(なおかげ)で、龍馬は幼名

 龍馬は本名の直陰の陰と言う字が暗くて嫌だったので、直柔(なおなり)に名前を変えたらしい

 故に、直行さんだけでなく「直」の字は坂本家における通り字である

 

坂本家系図

 

 

直行さんのお爺ちゃん「直寛(なおひろ)」さんは、土佐でいう“いごっそう”と

 熊本人の血もひいた“肥後もっこす”も加わった、とってもあまのじゃくで頑固、

 そして気骨のあるやさしい人だったらしい

 

坂本直寛像

 

坂本家は上士・下士でいうと下士だったが商家で富豪であったから、喰うに困らない。

 龍馬はお坊ちゃんで、直行さんも貧農といいながら実はおぼっちゃんだった。

 

たしかに、このお姿は貧農という感じがしません

 

坂本龍馬のお婆ちゃん「久さん」のお父さんは井上好春という歌人だったので、

 龍馬も歌を多く読んでいる。

 

この家系図を観ると、直行さんのお爺ちゃん:坂本直寛は龍馬(次男)のお兄さん:権平直方ではなく、お姉さん:坂本千鶴の子(後に養子)とわかります。

 

最後に、

今、エネーチケーの朝の連ドラ「虎と翼」は、土佐、いや高知県人の方(特に

女性)にも凄く評判が良いのだそう..

一方、何年か前の大河ドラマ「龍馬伝」は不評で、講師の前田由紀枝さんは

来館者から「どうしてあんなドラマの内容(史実と違い過ぎる)に文句を

言わんのじゃ」と叱られたらしく、そんな時、

「龍馬伝」あれはドラマですから、(あれぐらいは大目に見てあげましょうよ)

でも、「虎に翼」は連続テレビ小説、そう小説ですから(出来はいいんでしょう

と答えるんだそうです

自由民権運動やデモクラシーがどの土地柄よりも強かった土佐、高知の人達の

このての番組への評価(ホンネ)はとても参考になりますね

前田先生も絶賛の「虎に翼」は確かに面白いですね

それではまた

 

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ササ枯れ現象

2023-08-16 | 四方山話

先日の北海道新聞に、

ササ一斉開花のなぞ

と題して、Toshiが先日黒松内岳山行の際に目にした

「笹枯れ」の現象について詳しく解説されている記事を読みました。

ササ枯れ=一斉開花(結実)後は枯死する

 

北海道新聞 2023年(令和5年)8月15日(火曜日) 第3社会面

なにげなく目にしている景色に何も疑問を持たずにいると、

数十年~百数十年に一度しか見られないものを見逃してしまうところでした。

 

黒松内から蘭越に向かう国道5号線の道脇のササの花

 

蘭越~ニセコ~真狩あたりまでこの景色が続いていました。

 

この現象が、今年6月以降全道中で見られるという。

 

分からないことが多いササだけど、一度開花して枯れてしまうと

元に戻るまで20~30年はかかるらしく、日頃見ていた笹原に木々が

成長することもあるそうなので、我々が生きている間はその景色の

変わりをみていきたいと思います。

 

しかし、タケノコが採れなくなる心配が起こりますが、今のところ

ネマガリダケが枯れている景色は目にしていません。

 

最後に記事中に紹介されていたササに詳しい秋田大学の蒔田明史教授(58)

のササ研究報告がされている大学のページはこちら

 

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藤野三山

2023-07-06 | 四方山話

今回の四方山話は、気になっていた札幌近郊の山『藤野三山』についてです。

昨年の11月に同三山を歩いたときのブログは⇒こちらです。

 

藤野三山と札幌市内の景観(手前は盤の沢山)

 

藤野三山(赤字)には揃って「豊」の字が付くので『藤野三豊山』とも呼ばれているのだそう。

 

面白いことに、藤野には藤野三豊山以外に、常磐ヒルズだとか藤野マナスルなんていう

言ったもん勝ちの山名で呼ばれているゴージャスな低山まであるのです。

近々、藤野富士と常磐ヒルズ、そして藤野マナスルにも登頂したいと考えていますが、

まずは藤野三豊山を四方の山の頂から見た姿を確認しておきましょう。

 

南区藤野を取り囲むエリアの外観図

 

まずは最もポピュラーな「藻岩山」から西南の方向を眺めた景色から

 

次に、先週登った「空沼岳」から北の眺望

 

少し西にある「烏帽子岳」から東南の方向を見渡した景色は霞んでいます・・

 

そして、冬の札幌岳から望む北東の眺めは美しい(手前に「盤の沢山」が)

 

最後に、札幌岳から少し近づいた「盤の沢山(893m)」から見下ろした三山です

 

如何でしょうか

豊平川、豊平峡から取った「」の字を当てた三山に、藤野富士を

加えた4鋭鋒がポコポコとしてとても分かりやすい兄弟達です。

 

最後に、先日図書館で目にした山の本に書かれていた「藤野三鋭鋒」の

名前の由来についてご紹介してお別れしましょう


【藤野地区三鋭峰の山名について】

藤野地区にはひときわ目を引く鋭峰が並んでいる。これほど特徴的な山なのに、地形図を見 ると名があるのは焼山だけだ。

豊平町時代、藤野に多目的ダムを造り、付近の三つの山を活用した一大レクリエーション基地を計画した。このとき、宣伝用パンフレットの作成にあたって、従前の「焼山」を「豊平山」、「牧場の山」を「豊見山」、「下藤野の山」を「豊栄山」に変え、これらを総称して「藤野三豊山」 と呼ぶことにした。 残念ながら岩盤の状態が悪くて計画は実現せず、急ごしらえの山の名も定着せずに現在に至っている。


 

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アイヌを知るために⑦

2023-04-11 | 四方山話

表題の“アイヌを知るために”をいろいろと読み進めていくと、当然ながら

北海道の歴史をよく知らなければならないことがわかります

 

 

幼少期から学校を卒業するまでの間は、北海道の歴史はたかだか100年ぐらい

しかないと思っていたので、歴史の教科書のわずか数ページに関心が湧くはずもなく、

日本史に蝦夷という言葉やアイヌが登場してもピンときませんでした

なので、概ね北海道の人は北海道のことをよく知りません。

 

自分だけでなく、友人に「黒田清隆の像が大通り10丁目にあるって知ってる?

と聞いたら「黒田清隆って誰だっけ?」と答えが返ってきます。


ということで、今回は三冊の小説から目からウロコの北海道史とアイヌの置かれた当時の

状況を考えてみました。

 

黒田清隆(1840~1900年)は、薩摩藩出身の明治期の政治家で、維新後に北海道開拓次官、

同長官を歴任し、北海道開拓使に尽くすが1881年に開拓使官有物払い下げ事件で世論の

攻撃を受け、開拓使の廃止後は農商務省から首相にまでなった人です。

授業で習ったことはすっかりと忘れていました

 

前回「アイヌを知るために⑥」で取り上げた松浦武四郎は、アイヌの目線で当時の蝦夷

(えみし)と和人の融和を考えた人。一方、黒田清隆は、開拓使長官として、また一国の

宰相としてロシアの南下侵略を危惧して、蝦夷(えぞ)にもともと住んでいたアイヌを和人

に同化させる政策を考えた人といって良いのだと思います。

 

同じ蝦夷でも“えぞ”と読むとそれは今の北海道から択捉という地域を指し、

えみし”と読めば、それは大和王権から観た(東北以東、以北に縄文時代から住む)先住民

を言います。

 

なので、

和人(日本人)から観た黒田清隆とアイヌ民族から観た黒田清隆は、人物像として真逆に

評価される人ということになります。

 

つまり、ロシアに対して「蝦夷(えぞ)はもともと日本の国の一部」という既成事実を

つくるためには「アイヌは同化されている日本人」という体裁が必要だったのです。

その体裁を整えるための屯田兵の移入(明治維新で失業した士族に対する救済=士族授産

対策)であったり、本州から北海道への保護移民制度、さらにはアイヌに対する撫育制度

はすべて、ロシアの侵略を警戒して(幕末から続く)日本政府のとった政策の一環だった

のです。

はい、ここではその政策の良し悪しを論じるのではなく

ここ数カ月の間に読んだToshiの本、乃南アサの3冊のご紹介です。

地の果てから

②ニサッタニサッタ

③チームオベリベリ

 

ニサッタニサッタの前半はなかなか読み進めにくい本ではあるけれど、読み終えた後は

地の果てから”との関係性(同書の続編)、人と人との繋がりや縁というものの不思議さ、

マイノリティが抱える生き辛らさが理解できる良書です。

地の果てからは、明治時代から続く開拓移民政策で移り住んできた家族の苦労が描かれ

ていて「何故、こんな地の果てまで移り住んでくる必要があったのか?」に思いを致すと

、中学時代に亡くなった祖母の顔が目に思い浮かんで泣けました

チームオベリベリも同様、北海道入植を志した人の夢や希望、挫折や筆舌に尽くしがたい

苦労がアイヌとの出会いの中で生き生きと描かれているとても良い本でした。

(オベリベリ=帯広)

 

はぁ~、それもこれも、アイヌ民族の蜂起や艱難辛苦の歴史にに比べれば・・・

 

チームオベリベリは、昨年山友のナジャさんから紹介を受けたのに、読むのがこんな

時期にまでなってしまいました

次回は、夏目漱石が徴兵令が未施行となっていた北海道岩内に22年間住んでいたとい

うことに関係する北海道移民誘導政策とアイヌの関係について触れたいと思います。

 

また今度

 

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坂本直行さんpart2

2023-01-29 | 四方山話

北海道で登山が趣味の人なら知らない人は居ない?

いや、若い人には知らない人も多いかな?

Toshiが好きな画家:坂本直行さんの足跡をテーマにした特集番組がエネーチケーであるというので、録画して視てみました。

教えてくれたおかずさん、有り難うございます


BSプレミアム特集番組
「山と原野とスケッチと ~日高山脈と生きた画家・坂本直行~」

2023年1月27日(金) 午後10:00~10:59【BSプレミアム・全国】
2023年1月31日(火) 午後11:00~11:59【BSプレミアム・全国】※再放送

 

1月27日(金)に視られなかった方、是非、1月31日(火)午後11時からの再放送をご覧ください。

とってもとっても良い番組を制作していただきました。

えねーちけー制作スタッフさん、いつもながら有難うございます

 

チョッコウさん、山が自分を呼んでいるというお話が挿入されています。

直行さんの絵を鑑賞する我々も一緒です。

描かれた絵の山から呼ばれているような気持になるのです。

描かれている稜線上を今歩いていたり、遠く遠望する峰々の白い頂が「簡単じゃあないけれど、ここまで来ることは出来ます」と言っているような気がします。

ナレーションはチームナックスの音尾琢真さん、しみじみとした良い語りをしてくれています。

最近、大河ドラマにも出演し、演技に声優、ナレーションに円熟味を感じますね。

 

Toshiが前回、直行さんの絵の紹介をしたのは2012年、このブログを始めて間もないときでした。

坂本直行さん-“坂の上の雲”-

 

この時はまだ直行さんの生い立ちのことは詳しく知らなかったけど“我が人生に悔いなし”という、自身の名の通り真っすぐな人生の足跡を知って益々直行さんの絵が好きになりました

Toshiの自宅の居間に飾ってある唯一直行さんの絵『夏のエサオマントックベツ岳』(隣りはAkkeの夕張岳)

 

直行さんの水彩画はだいたい12、3万円から40万円ぐらいで購入できますが、

直行さんは生前数千点の絵を描き残したと番組で言っていましたから、

画商が取り扱う絵としては、“それだけの数だから”購入しやすい価格で出回っているのでしょう。

年配の方が亡くなったりしたら、売りに出る⇒気に入った人がまた購入して比較的早くにお亡くなりになる・・

私の知っている人で所蔵している人は皆年配の人です

 

それではまた折に触れて直行さんの絵を話題にしたいと思います

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アイヌを知るために⑥

2023-01-26 | 四方山話

まったく久し振りに取り上げる四方山話は、1年半も前にシリーズ⑤まで進んで

停滞していた“アイヌを知るために”の話題です

今回は、北海道の名付け親ともいうべき松浦武四郎の足跡をさらに掘り下げて、

克明に伝えてくれている書籍『松浦武四郎とアイヌ』の紹介です

アイヌを知るために⑤はこちら

帯も付いていないと表からはタイトルも分からない地味ぃ~な本

著者のご紹介 -Wikipedia-

新谷 行(しんや ぎょう、1932年 - 1979年3月18日)は昭和期の詩人、文芸評論家、歴史家。本名は新屋英行(あらや・ひでゆき)で、北海道の騎手・新屋幸吉は兄にあたる。妻は詩人の上杉浩子。


1932年のお生まれで、1979年に49歳でお亡くなりになっています。

留萌市小平のご出身、編集社を独立してから凡そ10年の間にアイヌに

関する詩や書籍を何冊かお出しになっています。

この本はToshiさん高校生になりたての頃に書かれたもの

新谷行氏は、

松浦武四郎という人が自らが和人としての立場から、征服された側のアイヌの視点にたって、

その民族としての抵抗史を記述した特筆したルポタージュ作家であったことを詳しく紹介して

くれています。

この本を学生時代に読んでいたら、Toshiの世界史観も大きく変わっていたかも?

実は先日、この本を読む前に、昔読んだ坂の上の雲』(司馬遼太郎著)全6巻

見返すのに数カ月を要していました。

そんな目がショボショボとしている間に、“坂の上の雲”に描かれている時代(江戸期

から明治にかけて)のロシアと日本との関係日本(幕府)の北方政策と当時の蝦夷

(北海道)の置かれている環境に、今のウクライナの人々が置かれている環境と

アイヌとが重なってしまい「はっ?」としてこの本を手にしていたのでした。

北海道の成り立ちを語る上で、我々道産子と言われる北海道出身者が、本当は

きちんとした歴史を勉強しておかなければならないのに、実際には何も学んでい

かったということを改めて認識した本でした。

松浦武四郎とアイヌとの言葉を超えた交流が、告発者として明治期の北海道に

大きく影響を与えたことのお勉強は、少なくとも北海道内の中学・高校の授業で

は是非、取り上げていただきたいものです。(取り上げないと思うけど)


この後は、Toshiの備忘録で関心の高かったページだけを抜き取らせていただきました。

このシリーズもまだまだ続けていきたいと思います。

P200~P208【明治期の北海道】

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分水嶺10

2022-12-28 | 四方山話

Toshiが情熱を注いでいる「分水嶺」についての四方山話を久し振りにさせていただきます。

(分水嶺9はこちら)

その前に、皆さんは地図蔵という秀逸なサイトをご存知でしょうか?

この地図蔵には、深田久弥の日本百名山一覧マップ史跡名勝記念物の一覧マップなど、

ありとあらゆる地図・マップが掲載されていて、地図の百科事典とも言うべきサイト

であります。

ひょんなことからこのサイトの存在を知ったのですが、その中にブログ記事一覧という

フォルダ(投稿者不明ブログ)があり、さらにその中に北海道の大分水嶺というページ

にたどり着きました

ブログ中の北海道内分水嶺地図には分かりやすいポイント解説が記載

そのブログでは、Toshiも以前の報告で取り上げた千歳空港内に存在する

分水嶺のことが詳しく掘り下げて解説してくれていました

オレンジ線部分の中には千歳空港の滑走路や陸上自衛隊の駐屯地があり明確でない(精緻に計測不能)らしい

日本シームレス地図と合わせると、このあたりは火山灰の堆積による火成岩地帯でほぼフラットな場所

そうそう、

このシームレス地図というのも非常に興味深いサイトです。

話は少し脱線しますが、このシームレス地図で覗くと、

Toshiの自宅のある札幌月寒東あたりの地質(形成時代等)もすぐわかります⇒堆積岩

このシームレス地図北海道の分水嶺を符合させると千歳空港から支笏湖にかけての

一帯は、以前、エネーチケーのブラタモリでとりあげられた苫小牧

「苫小牧〜苫小牧はなぜ日本有数の工業都市になった?〜」初回放送日: 2022年11月5日

のところで知った、石狩湾(日本海)から苫小牧港(太平洋)までは大昔は海だった

ということと密接に関係しているようです

石狩湾から苫小牧東港までの直線はおよそ67km

つまりは、

大昔は海だったところに恵庭岳(支笏湖周辺)の大噴火後の溶岩、火山灰の

堆積により、ほぼフラットで極めて踏査しずらい(峰のない)分水嶺が

千歳空港、美々川周辺に存在することになったというお話しでした

千歳空港が空港として非常に環境の良い場所に作られている・・という

お話とも合致していて面白いですね

興味の尽きない分水嶺に関する四方山話は、また今度

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ナキウサギ

2022-10-26 | 四方山話

山ヤさんの中には、ナッキーファンが少なくありません

ナッキーとはご存じナキウサギのことです

ネズミではなく、れっきとしたウサギです

そのナッキーの生態について、先日お知らせした「北の山脈」に詳しく紹介が

されていたので取り上げたいと思います

川道武男さんといって、Wikipediaを覗くと、

1976年「ナキウサギの比較行動学並びに比較社会学」で北海道大学理学博士

1982年大阪市立大学理学部講師、1985年-2000年助教授

という経歴の方で、ナキウサギのようなマイナーな動物の生態を知る人としては

権威と言える人なのでしょう

その川道武男さんがこの本の「ナキウサギ物語」で紹介してくれていることは、

住居は、

・山地の岩のゴロゴロとしたその間隙を利用して住んでいて

・高度で言うと北見、置戸の400mから旭岳の山頂近くまで

・分布域は北は天塩山脈から、南は日高山脈のアポイ岳、西は夕張山系までで東は北見、置戸付近となっている

(以外にも暑寒、知床の山には居ないよう)

声は聞くけど、姿は見えず・・・というのはどうしてか?

・彼らの活動時間がいわゆる朝夕型で、日の出、日の入り前後1.5~3時間に限られるからだという

・天気には敏感で日中でも曇天のときにしばしば出てくる

・風に弱く、そよ風程度でも外に出てこない

【逢えるヒケツ】

その条件下で、すでに岩穴に入り込んでいるときは20分以内にだいたい出てくるのでじっと待つこと・・らしい

オスは「キッ」型で、メスは「ピッ」型で鳴くらしい

・オス特有なのは、「キッ」の連続と呼ばれるもので、「キイッ、キイッ」と4~6回ほど規則正しい間で鳴く

・メス特有のものは「ピュー」「ピィー」「キュー」「ピー」だそうだ

・どちらかが鳴くとすぐ鳴き返すといういわゆる“鳴き合い”というのをするらしい

8月になり、夏山に登山者が押し掛ける頃、彼らはもう冬支度の植物貯蔵を始めている。

高山植物を手あたり次第貯めこむ。草を口で噛りとって1本1本口で運ぶ。

北海道の冬は長い。9月にはもう初雪の訪れを知る。

そして長い9ケ月の暗い雪の中に彼らを閉じ込める。

厳しい冬の間は貯蔵した食物を食べ、雪の中にトンネルを掘って新鮮な針葉の幼樹やタランボの葉や木の皮をかじりにゆく。

時折り雪の上にも顔を出すが鳴く回数は夏とは比べものにならないほどわずかである。

写真はすべて2012年10月に、ニペソツ山(2013m)で一緒に登った山友Chiekoちゃんが

高価な一眼レフで撮影してくれたものです

確かに、山行時間が午後の陽の傾く時間になっていたことを思い出しました。

こうした条件を揃えて

来年もまた大雪、日高山脈でナッキーに逢いに行きましょう

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「漆かぶれ」について

2022-10-19 | 四方山話

久方振りの“四方山話”です。

北の山脈という本をご存じでしょうか?

いささか古い本で、ネットで検索するとヤフオクなんかで1冊2,200円とかで売られていたりします

前に勤めていた会社の同僚から「Toshiさんが持っていた方が良いような本が家にあったので差し上げます

といって頂戴した2冊なんでありますが、

 

季刊『北の山脈』1971年夏 大雪山特集 同年春 日高特集

 

左の日高特集には、1970・7・26 福岡大学ワンダーフォーゲル部遭難報告書抜粋

カムイエクウチカウシ山におけるヒグマによる遭難

という登山愛好者ならかなりの人が知っている日本の登山史上最悪のヒグマ遭難事故の

内容を知ることが出来ます。

その事故の詳しい内容については、後日また『ヒグマのお話し』で取り上げるとして

今回は、その本の「夏」号に掲載されていた「かぶれ」の記事についてご紹介します

 

北大医学部付属病院の医師:橋場文俊さんが寄稿したー山の医術- かぶれ

 

Toshiが漆かぶれに悩まされたときの登山報告や日記は、もう何度となく書き込んで

いますが、たびたび、漆に触れた記憶がまったくないのに“かぶれました”という報告もした

記憶があります。

そのことに関連して、この記事に書かれていて興味深いところを抜き取ってご紹介します。


古いことであるが、漆でおもしろい実験をしたことがある。漆にかぶれやすい人に目かくしをしておく。

木の枝を持ってきて、目かくししている人に、「これは漆の枝ですよ」といつて手にふれると、

そのふれたところより、みるみる潮紅し瘙痒感を訴えはじめる。つぎに漆の枝をもってきて

「これは普通の木の枝ですよ」といって手にふれると、その患者はまったく「かぶれ」の症状を

呈しない。これを私たちは、心因性(もしくは神経性)皮膚炎と呼んでいるが、いま述べた実験でも

わかるように人間の体液支配は自律神経の作用が強いから、余り神経質な人は毒物に近づかない

ことが大事であると同時に、日ごろから身体の調子を整えて、精神の安定を訓練しておくことは

決して無駄ではない。


このようなことを早くに知っておれば、漆が毒々しく元気に生い茂る春の山行は

よくよく目指す山を考えていたのになぁ~と今は思います

ともあれ、大変参考になる本なのでした。

 

この北の山脈は、

発行所 ㈱北海道撮影者

印刷所 北海道製版㈱

いまも、またこれからも一番得たいのは読者諸賢の原稿であります。

紀行・随筆・記録・写真・ご意見・お便りなど、なんでもかんでも編集部にお寄せ

ください。私に、一所懸命、働くチャンスを与えてください。

と編集後記で結んでいます

発行人 村本輝夫

 

また、この本からおもしろい記事を取り上げて報告します

■キスリングザック⇒1971年当時秀岳荘で5,000円

 

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やはり梅雨だった!

2022-07-04 | 四方山話

7月3日(日)の北海道新聞朝刊一面に掲載された記事をご覧になった人は、

やはり!と思いましたね

その記事とはこれです。

7月3日(日)北海道新聞1面“6月大雨道内「梅雨」だった

ここ数年、昔の北海道の6月の天気とは明らかに違う、天候不順が

長く続き、これが果たして従来言われてきた蝦夷梅雨なのか?と書き込んだ

Toshiのブログで取り上げた通り、あの6月の天気は本州で言うところの梅雨前線

が、実は北海道にまで押し上げられていたという話です。

旭川や道南の一部で河川の氾濫があり、例年の降水量の3倍に達して、週末は

「良い子は川に近づきません」という土日が続きました。

川に限らず、山だって雨が降ったらそりゃあなかなか登り下りできないのは

一緒です

オマケに今年の北海道の夏は、ラニーニャ現象による梅雨前線の押上げだけ

でなく、本州並みに35℃以上の猛暑日が続いたり、フェーン現象が起こりやすい

場所では40℃前後の酷暑になる可能性があるとのこと

北海道は短い夏なので、カーッと暑くなる日があるのは歓迎だけど、湿度は

要りません。

台風もほどほどでお願いします

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