7月15日(日)は、表大雪の秀峰『トムラウシ山(2,141m)』に登ってきました。
メンバーは、過去の山行報告でご紹介済の、
- Akkiさん(右から1番目)
- Takさん(右から2番目)
- Kennyさん(中央)
- Tedさん(左から2番目)
それに僕Toshi(左から1番目)で~す!
前トム平にて
今回は趣向を変えて、Toshi版概念図から
今回の山行に際しては、比較的早い時期から計画を立て、3日間のスケジュールの2泊が、
すべて温泉泊りという、とても贅沢な山旅であります。
いつもは単独野営泊の多いToshiとしても、こんなゴージャスな夏山生活を過ごすのは初めてです!
週間予報は目まぐるしく変わりましたが、結局、三連休初日の土曜日夕刻は素晴らしい好天が表大雪域
を覆い、温泉20km手前の地点から望む夕刻のオプタテシケ山(十勝連峰)と今回目指すトムラウシ山の
稜線が一点の曇りもなく見て取れました
いやが上にも翌日曜日の天候が気になるところですね。
トムラウシ山の登山客が時間をかけずに唯一利用できる宿泊施設、トムラウシ温泉「国民宿舎東大雪荘」
は、この日大変な賑いでした。
山行前日の晩、おじさん5人は軽く(?)ビールで乾杯し、翌日に備えました。
温泉卵を作ると籠を持って写真に収まってくれた女の子
登山当日(15日/日)、東大雪荘を4:00前出発し、林道を走ること約20分で短縮登山口に到着
■4:25 登山開始
~
軽快に出発して数分後、少しウェットな登山道を目にしてメンバー皆さんに声掛けです。
「ところで・・・皆さんスパッツは?」
「置いてきました!」
「えっ?」( ̄ェ ̄;)
うーん、持ち物リストには書き入れていたものの、晴天続きでそこに気が回らなかった僕の
ミスで皆さんにスパッツ必携をお伝えしていませんでした。
この連絡ミスが、往復2時間弱のオーバータイムの原因となりました。
皆さんごめんなさい(__)
Toshi版概念図には思いきりお詫び広告のように書き込ませていただきました。カムイ天上の手前
からカムイサンケナイ川への下り地点までのほぼ全域を、名付けて「一大田んぼアルバイト地帯」
とさせていただきました。
ここでの田植え、泥入植アルバイトには給金は貰えません。
スパッツを履かない登山者には、無情にも「時間と体力を置いて行け」と労働を強いるのです・・・
一同、軽登山と言えどもスパッツ(ゲイター)は、常にザックに入れ込んでおくことを周知確認する場
ともなりました。
長い長い“一大田んぼアルバイト地帯”
ただ、気が付くと登山口の付近の曇天も徐々に晴れ間へと変わっていき、おやおや
苦しいながらも西に十勝連峰をくっきりと目にすることができるではありませんか。
左から下ホロカメットク山、境山、上富良野岳、上ホロカメットク山、十勝岳、美瑛岳の順
~
長い泥の足場をようやっと過ぎ、川への下り、目標地点のコマドリ沢分岐まで来ました。
今来た下りを最後にまた登りかえして、あの入植地に足を踏み入れるのかと想像して、メンバー
一同が“ゲンナリ”としている様子が伝わってきます。
よく靴を洗ってくださ~い
・・・といってもすでに相当染み込んでるし(泣)
さあ、一転、今度はきつい雪渓の登りと三点確保が必要なガレ場ですよ。
全身を使って登り切りましょう。
半ズボン姿で元気なAkkiさん
鳴きウサギを見たいというTakさん、そんなウサギよりも早く次の休憩場所が気に
なるTedさん、すべてを叶えてあげたいですが、僕は途中から(泣)ウサギ・・ではなく、
鳴きウサギ探索をご案内しようとTakさんとAkkiさんを雪渓を上り詰めたガレ場へと
ジグを切っていきます・・・と、辺りの景色にガレ場の繋がりがありません。
少々上がりすぎて、登山道へのトラバースが遅くなりました。
ここでもお二人には、さらに標高差80mのアルバイトをしてもらいました(すべて無給です;)。
お返しは、たまたま見つかったナキウサギの画像、Takさん、うまく撮れました?
Toshiが撮影したナキウサギは望遠で、ウサギというよりはネズミですね。
(ピッ、アルバイトするやつぁご苦労さん!)
きついアルバイトを難なくこなして三人は、Tedさん、Kennyさんと前トム平で合流、ご苦労様です。
再び前トム平にて
この時、時刻は8:30、4時間を要していますが、ここでしばし休憩です。
~
さあ、頂上がすでに見え隠れしています。
ガスがかからないうちにエネルギー全開で再始動です、
トムラウシ公園までの画像は一気にここで修めておきましょう。
大雪のチングルマは、高山植物の王者(by Takさん)
~
トムラウシ公園を過ぎると、頂上はもうすぐ先です。
振り向くと早朝はっきりと見えていた十勝連峰はすでに雲の中、もう夏型特有のガスはそこまで
迫ってきています
十勝連峰への縦走路手前のお花畑も時間を取らず、もうすぐ先に見えている“坂の上の雲”を目指して
登ります。
あと少し、あと少し、
~
日本百名山「トムラウシ山(2,141m)」のピークは、ここです。
長くつらい登りも報われる頂上、そこには・・・・
予想通り沢山の登山客で賑わっています。
■10:35 頂上
6時間10分かかりました
皆さん頑張りました!
無賃乗車客が多くひしめくピークで、沢山働いたメンバーはこじんまりと証拠写真
さ、
単独行動では味わえぬ、頂上での食事は豪勢です。
お湯さえあれば何でもできる。今日は元気に三種のカレー(フリーズドライ製)
山で食べる汁物は格別に美味しい!
天野フーズご謹製スープカレー
東大雪荘で握ってもらったオニギリも美味しかったけれど、少しサイズが小ぶりなので、
皆さんが持ち寄った山のごはんを次々に頬張ります。
帰りのアルバイトのためにもたくさん食べないと・・・
~
■11:25 下山開始
辺りにはガスが湧いてきています。
もう登りに目にした景色と同等のものは望めません。
途中、少しの休憩を入れながらゆっくりと下っていきます。
コマドリ沢の雪渓では、九州からの登山客(女性)を優しくリードするKennyさん
下り、コマドリ沢分岐地点で登山靴が比較的ローカットのTedさんにスパッツをお貸ししました。
多少でもお役に立てればいいですが、
下りもまた泥・泥・泥・・・であります。
~
泥
~
泥
~
■16:25 下山(短縮登山口)
12時間の山行皆さんお疲れ様でした。
南暑寒岳からトムラウシ山、
ステップアップ登山であるはずが三段跳登山になってしまったため、いささかハード
でしたが、これに懲りずに山を楽しみましょう。
体力増進と装備の補強、水さえあれば・・の水を持ち上げていくのもこれ体力ですね。
この日、二日目の温泉泊報告は別途“特集”を組みます!
とてもとても充実した三連休でした
120715『トムラウシ山』
【備忘録】
- 里の天気に関わらず、また時季(春~秋)に関わらず泥対策でロングスパッツは必携
- 泥対策としてステッキやストックには、輪を付けること
- 7月の三連休の人出を認識しておくこと。できればそれ以外の時期に登る方が・・
- 東大雪荘での朝食、昼食は同じオニギリ2個、サイズはかなり小さ目
- トムラウシ情報マンの小西さんには、何はなくとも状況確認の連絡を取っておいた方がよい
- 水は、やはり大目に持つ
トムラウシの登山報告ありがとうございます。
他にもオプタテシケとムイネの音声付映像を拝見しました。
いや~、なんかかっこいいですね!!
自分がいつかはやってみたいことを、ごく普通に当たり前にやっているところがとてもクールに見えたりします!
それとオソウシ温泉!
自分が子供の頃は新得町に住んでいて(上佐幌地区)、家から車で30分のこの温泉にはよく行きました。当時は露天風呂もシャワーも付いてませんでした。
鹿(剥製)はいたけど犬はいなかったなあ。
それで、トムラウシ温泉からの二つのコースは今年中にでも行ってみます。
実は去年の9月に涸沢ルートからトムラやってみたのですが(朝6時出発)、お恥ずかしい、復路のベベツ・石垣間で日没とガスによりビバーク(日帰り装備)という事態になりました。
下見の前月にはオプタまで2時間20分、そこからトムラを眺めてこれは6時間で行けそうだなという無謀なルート・プランを考えてしまい、実際往路はまだ6時間ジャストも、復路は体力が減っているという計算をしてなかったので、涸沢登山口まで辿り着けませんでした。(涙)
ここはリベンジする前に温泉コースをやってみようと思います。
普段はどのようなトレーニングをやられているのでしょうか?
何年にも渡り月に何度も山に登り続けるその姿勢は見習うところがあります。
いろいろと覗いていただいてありがとうございます。
覗いていただいて大凡お分かりいただけるものと思いますが、
週一報告を励みにしてゼンマイに巻かれている(巻いている)登山愛好者です。
コメントで度々登場する大九州のお友達等に北海道の良さを伝えたいという思いが
強いのだろうと思います。
ただ、途切らせまいとしているうちに3年ほどが経過しましたが、ゼンマイに巻かれて
まだ10年程度ですね。
いろいろな人が居るもので、
ご存じ“ミニ山の会”のリーダーであるAmigo氏は、北海道の山という山のピークを
とにかく回数を登ろうと頑張っている人です。
かと思うと、人がやらない過酷とも思える長い行程に挑戦している山での知人(若者)
もおります。
この方などは、もしかすると4本しめじさんが今後志向する方向性として近くなっていくの
かもしれません。
それぞれの志向が同じということはありませんから、少しずつ違いはあろうかと思います。
それを細かく区分けすることにあまり意味はなく、Toshiなどは、登山が何より好きだ
という人の要素に、人と比べることではない“達成感”が含まれていれば、純粋に共感が
沸きますね。
仕事で散々競争をしておきながら、そこでは達成感など得られることがないので、
どんなに低くてもピークがあって、そのピークに立つと意外にも標高の差など気にもならず
それぞれの山で同様に達成感を得られる登山というものが自分は好きです。
さて、4本しめじさんが涸沢登山口からトムラウシを日帰りで挑戦したという話聞くと、
ちょっと無謀であったと言わざるを得ません。
ただ、そんなことをしてはダメですよ、申し上げる気は毛頭ないのですよ(笑)
登山は自己責任です。自力で帰ってきているのですから、体力さえあればできない挑戦など
ないんだと思っています。
ただ、東大雪荘からトムラウシの頂上へ達するコースは、たかだか11km程度ですから、
4本しめじさんがすでに目指したオプタテからコスマヌプリ、ツリガネ山を越えるルート
23kmの半分でしかないので、これは挑戦とも言えないハイキングであろうと思うわけです。
つまり何を言いたいかというと、山の距離と標高差の相関関係をもう少し、地図上で
見極めないと、ビバーク=低体温症のリスクみたいなものが避けられないのではないかと
思ってしまうのです。
どの程度の装備で、どの時期にビバークしたのかはわかりませんが、臆病な僕には
とてもできることではありません。
最後に、僕のトレーニングは毎日10kgのダンベルスクワット80回に、多少の筋トレを
行っている他は、ご存知の通り週一回の登山だけです。
とても朝ランニングしたりもできない環境なので、本当にそれだけです。
いろいろとお褒めの言葉をいただいたことを励みに、また坂を登っていきます
いつも丁寧なコメントをありがとうございます。
山での楽しみ方は人それぞれ、標高の違いに関係なくその山にはそこにしかない良さがあるもの。
本州方面ではトレイルランナーのマナーが悪くて登山者に迷惑をかけて問題になっていると雑誌や口コミなどで聞いたことがあります。
その点北海道ではまだそういう話しは耳に入ってこないので、おおらかな人間性か、はたまたそれほどトレランする人が少ないのか、その両方かもしれませんが、自分としてもマナーには気をつけていきたいと思います。
それとおっしゃるように、これまでは地図についてはそれほど重要視してこなかったので、これからは累積標高差なども含めてルートを考えようと思います、というか、そういう基本を無視するとまた寒くて眠れないビバークをするはめに陥ってしまう。(エマージェンシーシートもビリビリ破けてしまったし、涙)
北海道の山の素晴らしさをこういったブログで発信して日本中(世界中)の人に知ってもらう、閲覧回数が9万回を超えてますね!
コメントを投稿しなくても多くの人が参考にしているのでしょう。
10kgのダンベルスクワット!
刺激させられます!
それでは、いつの日か山でお会いできればいいなと思う次第であります。
頑張ってモンブラン行ってください!
Toshiがオプタテシケ山に登って、復路に美瑛岳、美瑛富士を縦走して帰ってきた
折りのことです。
石垣山からの下りの途中で○○ミンさんという若者と再会しました。
前年、日高のエソオマンシッタベツ岳でテントを並べたとき以来でした。
■Toshi
オプタテですかぁ~
■○○ミンさん
はい、原資が原から・・・
■そうですか~、じゃあ頑張ってくださ~い
とお別れした後、
はて?
原始が原登山口からオプタテ往復ってマジっ?と思って
宅で地図を確認をするとなんと、
こちらも片道24kmはある距離でした
朝、薄暗い時間に出発したのでしょうと思いますが、これもまた尋常な挑戦で
はありません。
短パンに手ぬぐい頭に巻いた軽装でとにかく驚きました。
彼にも行ってもらいたいですよ、
北海道代表で、
モンブランに...