7月20日(土)は日高山脈の懐をよくばりに歩いてきました。
「ヌカビラ岳(1,808m)」~「北戸蔦別岳(1,912m)」~「戸蔦別岳(1,959m)」~「幌尻岳(2,052m)」
縦走です
北戸蔦別岳からの国境稜線、鋭鋒「戸蔦別岳(左)」と北カール上の「幌尻岳(右)」を望む。
ありがたいことに、
今年の7月は、週間予報の週末が、すべて良い予報に変わっていきます
今週末晴れれば・・・と言い続けてすでに数年が経過しましたが、
Amigoさんと「晴れたら一緒に行くぞ!」を実現できぬまま、AmigoさんはToshiのスケジュールの
合間を縫って、昨年8月に同ルートを単独登っています。
それも飛び切りの“快晴”で・・・
ということで、
Toshiも数年越しの念願「幌尻岳」同コースを“快晴”の下、登ってくることができました
『幌尻岳』千呂露川二岐沢コース概念図
■3:40 登山口 北電ゲート...標高631m
昨日、夜にチロロ林道を走り登山口となる北電ゲートに車を付けると、人の気配のない山中泊組
と思われる車両が4台ほど止まっていました。
朝を迎えると、冷んやりとした空気に包まれる中、薄暗い上空に星が眺められます。
嗚呼、今日は晴れ天気、あ・り・が・た・や
まだ薄暗い登山口ゲート
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ゲートからは、Amigoさんの御託宣通り積んできたマウンテンバイクが活躍します
これは、登りよりもむしろ下りのときにありがたみを感じることになります。
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■4:10 取水口 林道終点...標高760m
取水ダムまでの凡そ3kmを30分です
どうでしょう?約30分の時間短縮にはなりましょうか。
そしてここからが本格登山開始です。
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取水ダムからは日高の山はどこもそうであるように、沢筋(二ノ沢)に登ります。
途中、立派なフキの群落が多くありました。
それも人の背丈を超える大きなものばかり、煮物にしたらさぞかし旨いでしょう
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沢の源頭はヌカビラ岳、
まずはその沢の先に見えるヌカビラ岳に上がるために、左岸の途中から尾根に向かう
急こう配に取り付きます。
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■5:40 トッタの泉...標高1,376m
貴重な水場ですが、今日は4Lの水を持参していて、登山口で500mlのポカリを一気飲み
しているので、ここまで吸水なし・・・
帰りにお世話になります。
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ヌカビラ岳目前に迫って北方を振り向くと「春別岳~チロロ岳西峰~本峰」が美しい。
ハイ松の後ろから陽光が差し始めます。
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取水ダムから凡そ4kmを歩いてヌカビラ岳に到着、
まずは本日最初の幌尻岳です
■6:30 ヌカビラ岳...標高1,808m
これから、嫌と言うほど写真に収める雄姿です。
いえ、嫌とは絶対に言いません
ここまで来ると夕張山地まで見事に望めます(左に夕張岳、右に芦別岳ヤッホー)
朝の光の加減、
「幌尻岳」と鋭鋒「戸蔦別岳」、帰りには色合いが変わります。
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ヌカビラ岳から本日2峰目の北戸蔦別岳までは凡そ1.0km、
爽やかな風とお花が迎えてくれました。
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■7:10 北戸蔦別岳...標高1,912m
北戸蔦別岳から眺められる日高山脈の山は、当然ながら南方の「幌尻岳」だけではありません。
ここから北の眺めもちんとご紹介致しましょう
まずは北東写真の一枚目、
「1967峰(1,967m)」から「ピパイロ岳(1,916m)」、「伏美岳(1,791m)」、「妙敷山(1,731m)」
二枚目は西方で、
右端に「二股岳(1,591m)」と中央「糠平山(1,350m)」
そして三枚目は、これまでの来し方北西「ヌカビラ岳」方面です。
さ、
これからはまだまだ続く日帰り縦走路、先を急ぎましょう
北戸蔦別岳から南側の戸蔦別岳までは約1.6kmの道程です。
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■7:40 1,881峰
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幾多のアップダウンとアルバイト、その途中の花や景勝が癒してくれます。
まず最初の戸蔦別岳までの登り返しは比較的穏やかなので、まずは“足慣らし”といったところ・・・
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■8:00 戸蔦別岳...標高1,959m
「トッタベツ岳」と何故かカタカナ表記(幌尻岳を背に)
Toshiは、ヌカビラ岳から短パン、半袖に衣替え....
ハイ松に膝が擦れようとも、暑さに勝てません...しだいに上がる夏の気温に備えています。
北東、1967峰、ピパイロ岳はここからの眺めが最高!
ここで南北の峰々を山座同定、パノラマを挿入しておきましょう。
戸蔦別岳から眺める北東の峰々(同定は皆さん地図を見てお勉強しましょう)
サムネイル画像
戸蔦別岳から眺める南の峰々
サムネイル画像
さて、
そうゆっくりもしていられません、
ここまですでに4時間20分が経過していて、さらにつらい縦走路が待っています。
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戸蔦別岳から向かう幌尻岳までの登り返しが、本日の一番のアルバイトです。
(幌尻岳まではおよそ2km)
ただ、登り返し地点に行きつくまでに眺められる名所「七つ沼カール」を眺めると、その疲れも
吹き飛ぶというものです。
まだ雪渓の残る七つ沼、
七つ沼のひとつ、その“青”を挿入しておきましょう。
そして、
ここから先200m(1,746m~1,947m)のきつい登り返し・・・
カールから見上げると眼前に立ちはだかる幌尻岳北東の肩
中腹で汗をぬぐい、北西から聞こえる沢音に一瞬耳を澄まします。
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今日一番の期待“坂の上の雲”、ここを超えると幌尻が・・・
■8:55 幌尻岳北東の肩...1,947m
ここから先、幌尻岳はもうすぐです。
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■9:30 幌尻岳 山頂...標高2,052m
ここが日高山脈の最高峰、夏の景色です。
幌尻岳から南方の峰々を背に(Toshiの左肩にカムエク、1839峰、左肩に札内岳、十勝幌尻岳が...)
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頂上到着時には8名ほどの登山客が幌尻山荘から訪れており、少しの会話を楽しみました。
北戸蔦別岳経由で日帰りすると行っても話が噛みあわず(笑)、話題はもっぱらToshiのミラーレス
(SONY)が良いといって買う気満々のご様子でした
そう、そのミラーレスが活躍し、話題の中心はこのカシャッカシャッと連続するパノラマ画像
幌尻岳から東方のパノラマは煩くなるのでサムネイル画像で
と、調子に乗りましたが、180度を全部詰め込むと逆にリアル感が損なわれますね。
ここも山座同定のための眺めとしてお役立てください。
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先客さんが引けて、しばらくの間は一人の頂上を味わうことができました。
どこまでも今日という日は幸運です・・・
■10:00 下山
さて、山頂まで5時間50分を要した道程の下りはどうでしょうか?
10時の景色は朝とはうって変り、すでに午後の雰囲気で気温も上がっています。
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■11:05 戸蔦別岳 再び
軽く食事
■11:25 出発
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■11:40 1881峰 再び
すでに抜かしてきましたが、頂上でお会いした数名のカメラ好きの登山客さんはこの1881峰から
六ノ沢を下って幌尻山荘に戻るルートとのことです。
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■12:10 北戸蔦別岳 再び
二枚目の写真は戸蔦別岳の東斜面カールが分かりやすい画像です。
奥からAカール、Bカール、一番手前がCカール(通称)
午後に差し掛かって随分と雲が現れてきました。
しかし、雲が多少ある方が空気感は伝わりますね。
朝とこの時刻では光線が違います。
北戸蔦別岳で、再び長ズボン装着とスパッツ交換です。
だいたい、
半ズボン履いて日高路を歩いている登山客はAmigoさんぐらいのものです
Toshiだって、ハイ松にすねを削られて歩くのはしんどいけれど、
こうしてひざ下が無くなると、登りは思いのほかももが上がります。
でも、
もともと皮膚の弱いToshiとしては、怖いのはハイ松ではなく“うるし”です。
なので、登り返しの無い下山はきちんとスパッツをロングに履き替えますよ
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さあ、この後は“ま・さ・か”に気をつけながらの一路下山です。
北戸蔦別岳からヌカビラ岳への下山道、朝あった2張りのテントはまだそのまま、
ということは、途中どこがで出会ったテント泊者はまだ後ろですね。
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この時刻、朝とは見え方の違う「戸蔦別岳」、「幌尻岳」を楽しみながらの下山です。
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■12:40 ヌカビラ岳 再び
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■13:00 トッタの泉
トッタの泉で吹き出す汗をクールダウンします。
この泉はチョロチョロながらかなり冷たく肌に爽やかです
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■14:00 取水ダム
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ここから先、再びマウンテンバイクのありがたさと言ったらありません。
途中、林道をてくてく歩いているオジサンの横を颯爽と風を切って走り抜けると、そのオジサン
、Toshiの特大の鈴の音に驚いて、いったい何が起こったのかと“ビックリ”の顔
痛快ですね。
僅か10分、ほとんど漕ぐことなく登山口ゲートに到着です
幌尻岳からの下りは4時間10分、総時間10時間30分の山行でした。
■14:10 登山口 北電ゲート
よくばりな日高路縦走報告にお付き合いいただきありがとうございます
今年の7月週末の晴れ天気のお蔭で、Toshiも少しテンション上がりぎみの報告が続きます。
来週以降も是非ご期待ください
・総距離 22.9km
・総時間 10時間30分
・累積標高 (+)2,976m
(-)2,922m
13/07/20『北戸蔦別岳~幌尻岳』
まさかそこまでやるとは思わなかったぜ。苦手な夏の暑さも克服してなあ。
私の記録と比較すると、往路は私の方が速いのだが、復路で追い越され、北電ゲトではこちらが40分遅れだった。結果、また「年だ」と言われそうだな。
いやあ、たいしたもんだ。いよっ、「小さな巨人」!
来る夏休みには『1839m峰』の日帰りに挑戦してみてはどうか?
そのスピードなら今はまだ山中泊の必要がないだろう。
「山登りは月1囘ですよ」と言っていた頃が、妙に懐かしく感じられる。
たいしたもんだぁ・・・
日頃、そう褒められることのない日常で、「小さな巨人」とまで持ち上げられると、とても嬉しいですが
恥ずかしいものですね。
もう6年も前になりますが、あの夕張岳金山コースで声を掛けられていなければ、年間200回はあり得ない
として、50~60回も山を遍照金剛する登山愛好者になるとは思ってもいませんでした。
山を歩くのは、いにしえからの人間の移動本能だと分かった今となっては、Toshiもポックリと行くまで歩ける
だけ歩くつもりで日々精進していきます。
累積標高で2,500m以上の山行で10時間を超える縦走は、冬であれ夏であれコンディションがよく
整っていないと歩けないことが見えてきました。
“晴れたら登山は100倍楽しい!”
坂の上の雲、坂の上の青い空があるから明日も歩けます!
すごかばい!
巨人、鉄人、宇宙人ですばい!!
今週もバッチグー♪な景色を届けていただき
感謝にたえまへん。
どこを切り取っても絵になります。
(短パンのおっさんもそこそこ絵に・・・)
それにしても、10時間も歩き続けるなんて
オイラには考えられまへん。
1時間も歩いたらヘロヘロでしょう・・・
というわけで、
ここのブログを覗きにくるときは、いつも
オイラは“羨望の眼差し”でございます。
来週もよろしくね♪
今日は大都会東京で立ちっぱなしの業務であります。
まだ、5時間も経っていないというのに足にきています。
腰にもきています。
不快な汗をかいています。
サボりたいです。
明日も続くと思うとウンザリします。
早く山に帰りたいです(汗;)
寸暇を惜しんで遊びにきてください!
どうせアミーゴさんと二人毎週奥さんに許してもらって登っています。
体力さえあればどこへでも・・・
但し、
東京に帰って使い物にならなくなっても知りません(笑)