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「おばら犬猫病院」スタッフによるブログ

犬の認知症について☆

2012年09月07日 | 日記
最近は、昔よりもご長寿のワンちゃんが増えています
それに伴って増えている病気もあります

その一つが「認知症」です

反応が鈍くなったり、夜鳴きをしたり、同じ場所をとぼとぼと歩きまわったり…
認知症の症状は様々です

認知症は、平均的には13歳頃から出始め、15~16歳がピークになりますが、
大型犬ではさらに早く始まることもあります

犬種別にみると、日本犬系犬種(日本犬系の雑種、柴犬、紀州犬など)に多く、
また、メス犬よりもオス犬で発症しやすいことも分かっています

お家のワンちゃんが認知症になってしまったとき、
 どのようなことに気をつければいいのでしょうか?

 温度調整に気を付ける
  認知症のワンちゃんは、体温調節能力が低下しています。
  これからの季節は、寒さにも十分注意してください

 スキンシップを大切にする
  視力や聴力が低下している場合、顔や声での家族の認識が難しくなります
  その分、頭・顔・首・背などを触ることで確認させるようにします。
  突然触ると驚いてしまうので、初めはそっと触ることや、
  常に触る順番を一定にしておくと良いと思います

 食事・飲水量をチェックする
  食べる動作はしていても、上手に食べれていないこともあります
  やわらかいフードにしたり、食べやすい高さにお皿を置いてあげる
  といった工夫が必要です
  
   お皿の位置を高くすると食べやすいです
    段ボールなどでも十分だと思います

 夜鳴きや徘徊対策
  日光には生体時計を調節する効果があるので、
  晴れている日は日光浴をさせることが大切です
  また、刺激を与えたり歩行機能を維持するための適度なお散歩も効果的です
  同じ場所をぐるぐると徘徊する場合は、角のないエンドレスサークルや
  滑り止めを使うと、けがを予防することができます

  
   子供用のチャイルドサークルが便利です

  
   お風呂のマットをつなぎ合わせて作ることもできます
    ふくらますタイプのビニールプールを使うのもよいと思います

  寝たきりになってしまった場合は、褥瘡を防ぐために
  マットレスを使用したり、体位変換をしてあげてください

認知症の特効薬はありませんが、
青魚に多く含まれる不飽和脂肪酸(DHA、EPAなど)や
抗酸化作用のある物質(βカロチン、ビタミンCやEなど)は、
認知症の予防や症状の緩和に効果があると言われています
ワンちゃん用のサプリメントを使って摂取することもできます

 PEPPYで紹介されていた「認知症チェックリスト」です

気になる症状がありましたら、病院にご相談ください

                                                    小原真理子

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